落ち着かない精神を表情の仮面で隠しつつ、いつも通りを演出する。頼むから誰も気が付かないでくれ!!!
「ねぇねぇ、この前言ってたおにぎり屋さんに連れてってよ~」
おにぎりゃ~と耳元で囁くおかゆに自分の何かが削れていくのを感じながらも、また今度と言い放ち作業に没頭する。大丈夫、何か別の物事に取り組んでいれば何の問題も、な、な、なぁ...
「ダメだぁ...」
駆け込んだトイレで独り頭を抱える。いつもと異なる身体に違和感を感じつつも、改めて自身の身体だということを思い知らされる。だって、ホントに自由に動けるんだもん...
「確か、ケモ化は精々3時間が限度な筈」
既に効果が表れてから2時間が経過しようとしている以上、残り1時間を耐え抜けば何とかなるのだ。大丈夫、このまま大人しくしていれば決してバレることはない。決して。だからお願い...
「何時、飲みに行きます?」
「この日なら空いてますよ~」
「ここ空いてるの知ってるよ?」
先輩方、今の私に近づかないで...
「は、ハイ。この日は元々休みの予定なので、何時からがいいですか?」
Aちゃん先輩と元々飲みに行きたいと思っていたので、誘いは嬉しい。何なら私が幹事を務めるべきなのだろうが、そんなことを考えている余裕など今の私にはない。頼むから早く離れて
「そうですね~、私とのどかは収録があるので、どうしても17時過ぎになるかと」
「でもでも、早い方ですね」
友ちゃんが言う通り、確かに普段に比べれば早い方である。というか、収録がおしてしまうのが原因なのだが。
「まぁ、何とかしますよ!」
「楽しみにしてますね!」
ホロメンに情報が漏れないようにしないといけない以上、早めに垂れ流しちゃんを捕獲しなければ。
「...呼んだ?」
呼んでません。Aちゃん先輩達が席を離れてすぐに足元からひょこっと顔を出した垂れ流しちゃんを膝の上に...上に、乗せれません。制御がまだ出来てないこの体で小さく、脆そうな彼女を乗せていいものか...
「...安心して、今の箱推し君の性別は理解してる...」
耳元で囁く様に言われたそれは、おかゆやAちゃん先輩達との会話の際にも削れていった私の何かを著しく減らしていく。なんなのだ、この気持ちは...一体何なのだ!?
「...おにぃちゃん?」
...いや、私はお父様だぞ!!!
この後の私は吹っ切れたのかホロメンの父親ポジションだと思い込むことで何とか事を乗り切ったのだった。因みに性転換の薬だが結局こよりにバレ、後にデータを取ることとなるのだがまた別のお話。
箱推し君
乗り切った人。真っ白に燃え尽きたところを黒上さんに見られていたらしい。
友達ちゃん
箱推し君に何が起きようと、彼女の日常もまた波乱万丈である。
垂れ流しちゃん
兄を手に入れようとしたら父だった。今度は姉にしてみようかな?
今回登場した推しを教えてね!
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箱推し君
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友達ちゃん
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垂れ流しちゃん
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猫又おかゆ
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友人A
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春先のどか