箱推し君逃げて、超逃げて   作:Plusdriver

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飯テロですわ!!!

パクパクですわ!

【飯テロ注意】


箱推し君のグルメ その4

「あったかぁ...」

 

「手が冷えてて余計に熱く感じるよ」

 

本日、友達ちゃんと共に有休を使ってやって来ましたお店は既に長蛇の列があった為に並んで待つことに。近くを鉄道が走る道に沿って並んでいるからか、吹く風が時間の経過とともに冷たくなっていく。なかなか進まない列、冷える体、走り去り更には往復していく車両...待ち時間は既に2時間を超え、正しく計測する気が失せる。流石に足が重くなってきた...スカートを履いてこなかったのは正解である。寒い日に足を出せる私はもういない。だって寒いんだもん。

 

「さてさて、どれにする~?」

 

「悩みますなぁ~」

 

店に一番近い列へと案内されメニューとお茶を渡される。気遣いありがとうございます。こういう待ち時間を乗り越えた先に待っているもの、それはおにぎりである。友ちゃんが見つけたお店であり、予約が既に埋まっている程の人気店。並んだ方が当日食べられる可能性があると言われるその店の看板がようやく拝めた。さぁ、ここからが正念場だ。

 

「奥の席へどうぞ~!」

 

待ち時間は既に3時間超え。食欲に支配された私を導くは心躍るおにぎり達。ここはおにぎりゃーの聖地だった?

 

並んでいる間に既に注文内容は聞かれていた為に確認をしてそのままおにぎりがつくられ始める。職人の手によって次々に姿を変えていく米。様々なトッピングによって個性が与えられ、注文主の元へと運ばれていくそれはもはや宝石。あれを食べられるという真実に3時間待った事などただの過程に過ぎないのだと思い知らされる。

 

ワクワクが止まらないよ!

 

「お持ち帰り用意できましたんで、奥までどうぞ!」

 

テイクアウトも行っているらしい。先程から電話が鳴り続けている。翌日の予約、もう3件分しか空いてないって凄いな!!

 

「ほら見て、今から作るみたいだよ!」

 

型が出てきて炊きたてご飯が敷き詰められない。型を使わないだと!?更には具を挟み込んでいる…!?

こ、これは最早おにぎりサンド…海苔で包まれ更には頂に少量の具が乗せられる。

 

思わず唾を飲み込んだ。見事な手捌きにより次々と作られていくおにぎりに手を出せないことを後悔しつつも追加で注文できる事実が私に襲いかかる。え、もっと食べていいんですか!?

 

「追加で握りますから、言ってくださいね!」

 

追加したい衝動でメニューに手が伸びるが抑え込む。待て、まだ食べてすらいないんだ。何個お腹に納められるかわからないんだぞ!?

 

「き、来たよ!」

 

ふと隣から聞こえてきた声で吾を取り戻せば始まっていた。ああ、始まっていたのだ。私達が注文したおにぎりの制作が!!!

 

踊る米は、型などなくてもあっという間に形を整えられていく。挟む具はその量をお好みで調整可能ときたもんだ。こんなの、アレンジしない方が負けと言ってるようなものだろう!?職人の手捌きにより既に拵えられたおにぎりは山となって我々の前に立ち塞がる。

 

「お待たせしました!」

 

感動だ。今私は猛烈に感動している!

 

動画越しで見たそのおにぎりは今現実となり、確かに目の前に、私が挑むべき山として聳え立っている!!

 

ああ、箸に手が伸びない!手掴みで齧り付きたい衝動を抑えて割り箸を掴み、割る。その音が厨房に消えていく感覚は決して忘れられない一瞬の出来事!

 

私が注文したのはこの店の具の組み合わせで1番、2番人気の2つのおにぎり。卵黄醤油漬けと肉そぼろ、すじことしゃけ。チャレンジなんてこの後でいいんだ!先ずは喰らわねば無作法というもの。

 

「「いただきます!」」

 

手を合わせ食材と職人、そしてその技術に感謝を述べる。では、行きます!

 

一口、乗せられた具ごと口に入れた。ただそれだけの筈なのに具材と米が口内に拡がってく。待ち続けて疲れた身体にそれは毒でしかなかった。感想など後から着いてくると云わんばかりにおにぎりに貪り付く。ボロボロと零しながらも気にすることなくもぐもぐ。これが、おにぎり!

 

「そのままだと食べづらいでしょ。こうすると食べやすいよ」

 

職人殿におにぎりの食べやすい角度を教わり、2個目へと齧り付けば、すじことしゃけの親子がお出迎え。おかしいなぁ、塩分強めの筈なのにそれすら美味しく感じる。ただただ、旨い旨いと食べ進めてしまう。感想?知らない子ですね!おにぎりは職人のモノを一度食べなければ語れない。シンプルだからこそ目立つ技術、具の種類、そして店から感じる懐かしさ。決めた、何年掛かってもおかゆのおばあちゃんの店に行くべきだ。行かなければ、絶対に後悔する!!

 

「……」

 

食べきってしまった…。友ちゃんと目を合わせ追加注文のためにメニューを見る。次々と頭に浮かんでは消えていく具材の組み合わせ達。人気ランキングから選んでもよし、自分なりの組み合わせもアリ。更にはシンプルに1種類もある。悩みに悩んで友ちゃんは1種類を、私は豚キムチと鶏唐揚げの組み合わせを選択。注文した際の女将の反応は「そうきたか」でした!楽しいねぇ!!

 

待ち時間など無く追加のおにぎりがやってきた。美味いものと美味いものの組み合わせ。幸せのカタチを今ここに!

 

再度向かい合う際の言葉など不要。おにぎりは食べたものにしか語ってくれない。その旨さの秘密と食べてくれた者のへの感謝を。オイシイヨ‼

 

程なくして食べ切った私に残されたのは、追加注文という究極の選択。現金支払いしか出来ないからこその制限に心を揺さぶられる。ああ、食べれるけど今食べたら確実に動けなくなるぅ!!!

 

予約して次回食べることを決意し店を出る。そんな私達を迎えたのは程よい夜風だった。風に身を任せたいが取り敢えず帰路に付くことにする。

 

「また行こう」

 

「でも、並ぶのは勘弁かな」

 

今度差し入れとして注文するのもありかもね。




箱推し君

おにぎりの可能性を知る。これが、可能性の塊か!!


友達ちゃん

おかゆの握ったおにぎりを食べたことがある。

おかゆのおにぎり、食べたい?

  • もぐもぐ〜(食べたい!)
  • おかゆ〜(食べた(妄想))
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