「あははは!」
スタジオに響く構成作家さんの笑い声をBGMにこれからすべきことをまとめる。井筒さんは他のスタッフが責任を持って連れ帰ってくれるらしい(本人談)ので問題はないとして、ポルカとAちゃん先輩である。前者は彼女のマネージャーに任せれば良いのだが連絡がつかない。マネちゃんが休みの場合、頼れる先輩は同じく酔っているため必然的に私達にその相手が回ってくる訳で。
「あ〜、友達ちゃんだぁ〜」
「こんなに外で飲んじゃ駄目って言ったのにぃ…」
友達ちゃんはポルカを抱き起こしたらハグされている。彼女が背中をトントンとリズムよく柔しく叩いてあげれば寝息が聴こえてくる。寝たな、ポルねぇ。
「ほら先輩。こんなところで寝たら風邪ひきますよ〜?」
明らかに顔の赤い先輩に声をかけるも返事はない。相変わらず激務をアルコールで洗う生活でもしているのだろうか。お姫様抱っこ、は意識を取り戻した際に取り乱しそうなので背中に担ぐ。
「すいませんが皆さんを家まで連れてくので後はお願いします」
今尚笑いが止まらない構成作家さんがそれを堪えながらサムズアップしてるのを確認し、背中の予想以上に軽い存在へと意識を向ける。寝てますね。
近くの控室に全員を運び、先輩を椅子に座らせる。スタッフさんにタクシーを3台手配して貰ったが案の定全員寝ているので付き人は必須。後で経費で落としてもらおう。
「ポルカ、離して?」
明らかに強くなった抱擁が彼女の意識の有無を物語っているが放置しよう。二人揃って1つの椅子に座る姿は中々リアルでは見ないものだがそれはそれとして、私もAちゃん先輩を起こす義務がある。
「先輩、起きて下さい。このままだと終電逃しますよ?」
酔った女性を1人終電で帰らせる訳にはいかない。嘘を付くことで彼女の意識をハッキリとさせたいが、効果は今一つのようだ。残業の際の眠気に負け掛け出る時は効果抜群なのだが。
「井筒、帰るよ〜」
「…ドラフト…負けない…」
「ありゃりゃ」
夢の中でも企画を続けているらしい井筒さん。スタッフさんは少し呆れ気味だ。多分これくらい酔った彼女の対処は初めてではないのだろう。手慣れ過ぎている。
近くにタクシーが到着する予定時刻が迫っているため、彼女達を運び出す。新スタジオの各エリアは大体把握出来てはいるが、まだ私は時々迷ってしまう。現状、今日来た道を戻るだけの単純作業だが何処で道を間違えてしまうか分からない。身内に迷子になりやすかったり、自ら道を切り拓く人達がいる以上私もそれに当てはまるかもしれない。という訳で案の定迷いましたとさ。
「…そこ、右…」
寝言で道案内してくれるAちゃん先輩に自身の不甲斐無さを感じつつも、安全に家まで送り届けることに決意を新たにする。無事に外に出て、タクシーに乗り込むことができた。
「先輩、もうすぐ家ですからね」
「…ふぁ」
彼女はまもなく意識を取り戻すであろう。でも、家まで確実に送り届ける。肩や腕から感じる彼女の体温に安心感を覚えながら。
箱推し君
保護者代表。実はこういう事に慣れてはない。
友達ちゃん
ポルカに部屋へと連れ込まれた。
友人A
人肌恋しい。ここぞとばかりに甘える時がある。
今回登場した推しを教えてね!
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箱推し君
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友達ちゃん
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友人A
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尾丸ポルカ
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井筒さん