二人は相棒(仮)   作:壬生咲夜

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お久しぶりです。
今回は前編、後編でお送りさせて頂きます。



第09話「変態な上司に苦労する」

「――でね、織斑君がレベル1をクリアーして、実はクラスの入口に織斑先生と2組の新しいクラス代表が居たんだ」

「…そうか」

 

時刻はすでに夕刻。

一日の業務を終わらせたレイナが部屋で今日合った出来事をレインに話していた。

聞いてる側は興味なさげな顔だが……。

 

「そして何と! その新しいクラス代表は織斑君の幼馴染!!」

「…そうか」

「こういうのを“世間は広いようで狭い”って言うんだよね~」

「…そうだな」

「……僕の話聞いてないでしょ?」

「…ああ」

「もう、そこはさ~『…話半分』とか『…そんなことはない』って言う所だよレイン」

「…全くもって興味が無いから聞いてない」

「わおっ!? あまりのストレートっぷりに僕は驚きだよ」

「…そうか」

「はぁ~、それにしてもアレの製造者がレインって知ったらどんな反応するんだろうね」

「…さぁな」

 

もともとあの機械は、レインがレイナの為に作った勉強道具(?)だった。

ただ、普通に作るのでは自分もレイナも面白くないなと思いつき、たまたま近くにいた赤髪割烹着のメイドを初め多くの知人やスポンサーが絡んだ結果生まれたのがアレなのである。

レイナの性格を考えて投げたりして壊さないよう防御にも徹底してるのも性質(たち)が悪い。

 

因みにだが、暫くの間猿みたいにキーキー喚くレイナを見て少しだけ楽しそうに眺めていたとは上司の談だ。

 

「あの~、いい加減放置するの止めてくれないかしら?」

 

足元から聞こえた声に二人してそちらへと視線を向ける。

そこには縄でグルグルに縛られた裸エプロン姿の少女が横たわっていた。

 

「………そういえば居たな」

 

「「忘れてたの!?」」

 

「…興味が無かったからな」

 

「「ひどいっ!?」」

 

「…仲がいいな」

「フフン、お姉さんとシュバリエちゃんは大の親友よ」

「え、ごめんなさい」

「フラれたわ!?」

 

冗談で言ったがアッサリと返されてちょっぴり傷ついた様子。

 

「…それで何の用があって研究室に勝手に入ってたんだ変態」

「その前にこの縄を解いてほしいな~って変態はやめて!!」

「…何かおかしい事を言ったか?」

「う~ん、流石に良いわけ出来ないと思いますよ。何せ――」

 

 

『お、お帰りなさい。ご飯にします? お風呂にします? それともわ・た・し』

『『………』』

 

「――って縄で縛られた裸エプロン姿の女性が出合い頭にそう言われたらそうとしか…」

「イヤァァァアアア忘れてぇぇぇええ!!!!????/////」

 

羞恥心に耐えきれずゴロゴロと転がる女性。

それによってエプロンが捲れて中の水着や肌が見えているが気づいてない様子。

 

因みにだが縄は単純にグルグル巻きにではなく、甲羅のように縛られている。

 

「…五月蠅い」

「“煩い”じゃなくて“五月蠅い”に悪意を感じるわ!! というかいい加減解いてください!!」

「どうするのレイン?」

「…はぁ、あまり騒がれるのも面倒だ」

「ホッ…」

 

 

 

 

 

「…捨てに行くぞ」

「は~い」

「………え?」

 

やっと解放されるとホッと一息を吐くのも束の間、呆気にとられている内にヒョイっと持ち上げられる。

 

「ゴミ捨場? それとも下水道?」

「…距離的にゴミ捨場だな。生ゴミのバケツに顔面からブチ込め」

「ラジャ~♪」

「え? 嘘よね? 年頃の乙女をそんな所に投げ捨てないよね」

 

「「………」」

 

「イヤァ~!!! 離して、止めてぇ~~~~~!!!!」

「ちょ、暴れないでよ! あ…」

 

ジタバタと暴れまわる女性。

それによって元々身長差も体格差も無いのでアッサリと落下。

地面と接吻をする羽目になってしまった。

 

「っ~~~~~!!!!???」

 

再びゴロゴロと地面を転がる女性。

それを鬱陶しそうに眺めながらどう運ぶかを思案しているとコンコンっとドアが叩かれた。

 

 

「…入れ」

「失礼します」

 

少し緊張気味にそう返され扉が開けられる。

中に入ってきたのは眼鏡をかけた生真面目そうな女性だった。

 

「…何の用だ」

「は、はい。あの、こちらに会長が……赤眼で水色の内側に跳ねたショートの女性が来ていませんでしょうか?」

「…アレか?」

 

指さすのはレイナに取り押さえられた裸エプロン姿の女性。

 

「――ええ、ソレです」

「二人してアレとかソレとか酷いわ!?」

「…コレはこれからゴミ捨場に捨てに行く」

「断言!?」

「申し訳ありません。そんなのでも私たちの主なんです」

「…変態が主か――」

 

 

『にょほほ、まだ幼いというのにええ身体じゃの~♪』

『キャッ!? し、白夜叉様やめてください!!』

 

『ジェイドとサフィールは今日も可愛いな~♪』

『キィィッ!! いい加減にしなさいピオニー!!』

『豚に人の名前を付けて愛でるのをやめてくれませんかね~』

 

咄嗟に脳裏を過るスポンサーたち

 

 

「―――お互い、大変だな」

「……ええ、本当に」

「虚ちゃん!?」

 

年長者は互いの苦労を何となく分かち合い、変態少女は己の従者の心境にちょっぴり傷ついた。

 

 




すみません、短いかもしれませんが一度ここで区切ります。
後編は7割ほど出来ては書き直してを繰り返しています。

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