種族レベル
???
計25レベル
職業レベル
ワールドチャンピオンLv5
二刀流Lv15
その他35Lv 計75Lv
とあるクランの元総括。初の女性ワールドチャンピオンであり、たっち・みーと戦闘経験あり。
黙って座っていれば牡丹。歩く姿は酒豪と身内からは言われている。
「っ…」
「なっ……」
「ウジムシ風情が!」
「待てナーベ!」
段蔵と名乗る人間(?)が言った言葉で一瞬で警戒度を跳ね上げてしまった。特にナーベラルは思い切り殺気を露にしていた。宮本武蔵さんの方はというと未だ酒を飲みながらも此方を見ていたが。
(ナーベラルの反応のせいでもう隠しても…いやいや落ち着け。まだどうとでもなる。とにかく否定を…)
「違いますよ。私たちは南方の国から来ていてそのユグドラシルとやらは…」
「無理に隠そうとせずとも大丈夫ですよ。誰にも聞かれていませんから。ま、カマかけてみただけなのですがそちらのお嬢さんの反応で確信に変わりましたね」
「それにたとえ襲ってきたとしても君達だけなら返り討ち程度は出来るからねー」
「火に油投下しないでもらえますかバカ」
「本当のことじゃん」
「ギルド単位で来られたらどうするんですか」
「逃げる!」
「はぁ…。おっとお客人失礼しました。そう警戒なさらないでください。私たちは争う気はございませんので」
「…これ以上は無理なようですね」
もう隠し通すのは無理そうだな…。俺たちがユグドラシル出身なことはできる限り隠し通したかったけど、これ以上無理に隠し通そうとすると余計に悪影響になりかねないか…。
「ええご明察通りです。私たちはユグドラシルから来ました。貴女達…正確には宮本武蔵さんを知っていたのはそういう理由からです」
「でしょうね。この人、強さと容姿だけは有名でしたから。中身は今見て頂いている通りただの酔っ払いが人格を形成したかのような奴ですが」
「ねえ段蔵。そろそろ私泣くよ?いいの?」
「お好きにどうぞ。さてそれでは本題へ入りましょうか。貴方達は何の目的で私たちの前に姿を現したのでしょう?」
「言ったでしょう?貴女達とお話をしたかった。ただそれだけですよ。欲を言うならば協力関係を結べたら、とは思っていますがあくまでも目的は話をすることです」
「それはまた酔狂な。…えーと、モモンさんでしたか」
「はい」
段蔵さんは少し考えこんだ後に武蔵さん、アテナさん、そして最後に俺をみて口を開く。
「まずは最初に答えを述べます。私たちと話をすることに関してならば喜んでお受けしましょう。ですが、条件が2つほどあります」
「と言うと?」
「まず一つ目、そちらは従者を付けないこと。二つ目、場所は私達が指定する事。これが条件になります」
妥当な提案だろう。だけど流石に「はいわかりました」と飲むわけにはいかないな…。
「それだと少し難しいですね。特に従者を付けないというのは承認しかねます。理由をお聞きしても?」
「単純ですよ。私たちが…いえ正確には私が弱いからです。いくら重度の酒カスでイケメン美女でお金好きワールドチャンピオンのこの人とは言え多勢に無勢ではどうしようもないでしょうから」
「段蔵の私への物言いが酷い件について。ガラスのハートが粉々になりました」
そう言った瞬間に段蔵さんが武蔵さんの目を突いた。フォークで。
「いっっったぁい目がぁぁ!」
「と言うことでして、せめてタイマンでの会話なら請け負いますよ」
「貴女達に喧嘩を売るなんてそんな真似しませんよ」
「そうとも言い切れませんからね。有体に言えば私はこの人以外を完全に信用していませんので」
「おっ?段蔵ちゃんとうとうデレた?ねえねえツンデレ?いやー可愛いとこあるじゃん段蔵ちゃんやいやい」
「前言撤回します。この人が一番信用できないかもしれません」
「なんでよ⁉︎200年の付き合いなのに⁉︎」
「とにかく!私達は本当に敵対する気はないんです。ただ…情報交換をしたいだけなのです。お恥ずかしながら私達はこの世界へ来てまだ日が浅いため、あなた方の持つ情報を少しでも提供していただきたいと思っています。情報によってはこちらもそれ相応の対価をお支払いします」
「マジで⁉︎じゃあ酒か美少年美少女かお金で!」
「お願いですから黙っててください」
嗚呼…うっすら思っていたけど今確信した。
「はぁ…つっかれた。っと、コホン。モモンさん…でしたか。対話でしたら私たちを襲わないと確約してくださるなら喜んで機会を設けますよ。まあ襲う気はないと言質はとっていますが。構いませんよね?」
「無論です。従者を1人のみ連れて行くことを許可してくださるなら、ですが」
「ふーむ。そうは言われましても……」
「別にいーじゃん。従者の1人や2人。何がダメなのさ」
「誰も彼もが貴女みたく強いと思わないでください。……そうですね。この初回はお詫びも兼ねてモモンさんとそちらの赤髪の…ミアさん、でしたか。それともう1人までの3人でどうでしょうか?」
「それで構いません。無理を言って申し訳ない」
「いえいえ。それではユグドラシル出身者同士として改めて自己紹介をさせていただきます。私はクラン『英雄の集い』所属、『加藤段蔵』です。以後よろしくお願いします。こちらは元クラン統率者且つワールドチャンピオン4位『宮本武蔵』です」
『英雄の集い』…やっぱり、というか武蔵さんがいる時点でほぼ確定はしていたけどあのクランか…。
「ご丁寧にありがとうございます。私も改めて自己紹介を…」
と、自分も習ってギルド名などから言おうとしたがふと思ってしまった。ギルド『アインズ・ウール・ゴウン』なんて言うと警戒されないか?と。
「どうされました?」
「い、いえ。その、ですね……」
(言うべき……か?下手に警戒されるより最初から正直に言って信用を得る方が無難か?)
そこまで考え、下手に嘘をつき変に疑われるよりも信用を得る方が大事だと思い正直に言うことに決め口を開く。
「私達はギルド『アインズ・ウール・ゴウン』です。訳あって今は別の名前を名乗っていますが元の名前は『モモンガ』。ギルド長をしていました。そしてこちらのミアという女性の本来の名前は『アテナ』。ギルドの守護神とも呼べる方です。(さあ、どうくる…)」
何を言われようと敵対するつもりがないことを伝えるつもりで心構えを決める。もとよりDQNギルド。何か悪い噂を聞かれていたといても仕方がない。
「アインズ・ウール・ゴウン…どっかで…ああ思い出した!クソたっちがいたギルドだ!ねえねえアイツ来てないの⁉︎あんのクソカマキリ、妻と娘がーとか言いながら勝ち逃げしやがってこんちくしょう!もしいたら出会い頭に袈裟斬りしてやる!」
「ああそう言えば。思い出しました。あのギルドでしたか。どこかで聞いたことあると思ったら」
「「……え?」」
「至高の御方に無礼な口を!」
予想の斜め上の返答が来て思わず呆けてしまった。ナーベラルの愚行を止めるのも忘れて。
「あっぶない!酒がぁ、勿体無いでしょ!」
「お、おいナーベ!何をしている!」
「ですがモモンさーーん!この人間が無礼な事を!」
「いいから!座れ!私達に恥をかかせるな!」
「も、申し訳…ありま、せん」
斬りかかったナーベを殆ど動かずに片手で止めて見せた武蔵さんはこちらを責めるわけでもなく酒瓶を真っ先に手繰り寄せていた。…が、それよりもこの人たち、俺たちがAOGだと分かった上でこの反応なのか?
「いやぁ血気盛んな事ねぇ。纏めるのに苦労してそうだ」
「誰だって慕ってる人が馬鹿にされてるようなこと言われたらこうなるでしょうに」
「でだ、どうなの?たっちの奴いんの?ああそれか……なんつったっけあのなんちゃらディザスターとやらのヤギ。それか神話オタクのタコ」
「私は関わりがありませんので分かりかねます。ああすいませんモモンさん。この人悪気は多分無いですから」
「い、いえ。それはいいのですが…私達に対しては何も思わないのですか?」
「え?なんでよ。たかがギルドだってだけでしょ。私らギルド同士のいざこざとか興味なかったし。アインズなんとかもクソカマキリことたっちがいたから知ってる程度だし」
「モモンさん…いえ、モモンガさんの方がよろしいでしょうか?」
「どちらでも構いません。公の場でこの姿の私と会った時にはモモンと呼んでくださればそれで結構です」
「わかりました。それでは今はモモンさんと呼ぶことにしましょう。それでモモンさん。貴方が危惧していることに関してですが、この人も言う通り私達はギルドそのものへは特に興味がないのでご安心ください。正確に言うならば『他人の善悪に興味がない』が正しいですけれど。
私達『英雄の集い』は謂わばロールプレイをすることのみに重点を置いていますが、それ以上に
「……なるほど」
彼女らからの情報は、良くもあり悪くもあると言える。
言い換えれば「いざと言うときは敵対する」と言う意思表示に他ならない。だけど今は出来る限り友好的に接するべきだろう。
「わかりました。ありがとうございます。改めましてよろしくお願いしますお二方。良い関係を築けたらと思っています」
「正味、私は酒と美少年と美少女あればそれでヨシ!」
「こちらこそよろしくお願いしますモモンガさん。それと…アテナさん、でしたか」
「(ペコッ)」
「すまない、彼女はある事情からあまり喋るのを好んでいないのです」
「構いませんよ。さて早速……と言いたいですが此処では一旦お開きにしましょう。また日を改めてこちらから連絡をしたいと思うのですが普段はどちらへ?」
「暫くはこの街を拠点に冒険者をする予定です。依頼を受けたり様々な事をしようと考えています」
「わかりました。では後日冒険者組合の受付に貴方宛の手紙を預けておきます。そこに細かな条件を書いておきますのでそれを見て判断していただけたらと思います」
「わかりました。唐突な訪問だと言うのに何から何まで申し訳ない」
「いえいえ。こちらこそこの馬鹿がいきなり斬りかかってしまい申し訳ない」
そこからは俺以外が食べたり飲んだりし、武蔵さんがアテナさんに抱きつき始めたりと大変だったがその後は何事もなく解散する事となった。
〜次の日〜
「……。(全く読めない)」
早速依頼を受けてみようと思い組合へ足を運んでみたが、依頼掲示板に貼られている物を見ても何一つとして読めない。
「モモ、さ。どうしました?」
「いえ、なんでもありませんよ。何を受けようか迷っていまして」
危ない危ない。実は文字読めませんとかそんなカッコ悪いところ見せられないからな…。でも読めないのは事実だし……。
と、そこである事を思いつき、実行してみようと思い立つ。
「きめた、ですか?」
「はい。これで行きましょう」
貼り紙のうち文字列が長い一枚を適当に選び受付へ持っていく。
「これを受けたい」
受付の女が紙を手に取ると不審そうな顔でこちらを見てくる。
「申し訳ありません。こちらはミスリルプレートの冒険者宛の依頼でして」
「知っている。だから持ってきた」
「ですが規則ですので」
「くだらん規則だ。昇格試験とやらを受けるまであのような簡単な仕事ばかりを繰り返すのが不満なのでな」
「失敗した場合、多くの命が失われる可能性があります」
受付の女は頑なに断ってくる。が、想定通りだ。あとはどこまでうまくいくか…。
「ふん。こっちの私の連れ、ナーベは第三位階の魔法の使い手だ」
ナーベを示しながら言うと先程までとは別のどよめきが広がる。この世界における第三位階魔法は天才の領域との事らしいからこれで宣伝にもなるだろう。
「そして私も当然ナーベに匹敵するだけの戦士だ。そして更にこちらのミアさんは近接戦闘においては私よりも遥かに上の戦士だ。我々ならばその程度の仕事は容易だ。だからその仕事を受けさせてくれないかな?」
「…申し訳ありませんが、規則ですので」
先程までの怪訝そうな声とは打って変わり、申し訳なさそうな声での謝罪になり目論見通りに動けたと確信できた。
「そうか。それでは仕方がないな。ワガママを言って悪かった。ならば
「畏まりました。少々お待ちください」
(よし、誘導成功!)
「モモンさ、すごい、です」
「いえ、できれば受けたかったんですが流石に無理でした」
本当はミスリルの仕事を受ける気もなかったんだが、ちょっとアテナさんの前と言うことで見栄を張ってしまった。にしてもリアルの時の話術が意外なところで役に立ったなと思っていると何人かが横に来る気配を感じた。
「あの、それでしたら私たちの仕事を手伝いませんか?」
「「?」」
声のした方向を見るとそこにいたのは4人組の冒険者グループだった。
お久しぶりでする
次回からは冒険者四人組との絡みを書いていこうと思います
もう少し早く執筆できるようにならねば……
読んでくださりありがとうございます
感想や評価などくださると嬉しいです