びっくり
描き始めてから1日経ってない
…えっ、今後もちゃんと書けって?
全くもってその通りでございます(土下座
今回は多少真面目回ですがほのぼのを目指して描きました
それではどうぞ
「み、みなさま…わ、わた、わたしの失態により…このような…」
第六階層には未だ自ら動こうと言うシモベがいなかった。
いや、動けなかったの方が正しいだろうか。
そんな中、自責の念で押しつぶされそうになっていたナーベラルが泣きそうになりながらなんとか言葉を発しようとしていた。だが一言間違えれば階層守護者、ひいては全シモベにより殺される。そんな思いからか言葉が詰まり出てこないでいた。
そんなメイドを安心させるかのように1人の叡智を極めし悪魔が優しく語りかける。
「大丈夫だよナーベラル。今回のことは誰も責めていない。寧ろこれからのことを考えるとナーベラルは褒められるべきだ」
「え…は?」
首を刎ねられる、そう思っていたナーベラルは言われた事に思わず疑問系で返してしまう。
「そうだろうアルベド?」
「ええそうね。罰どころか褒美を与えたいくらいだわ」
「え、ええと…それはどういう…」
「それを教える前にまずは呼吸を整えたまえ。他の皆もだ。一度落ち着く必要があるだろう。いや…シグルド達は必要ないかな?」
皮肉を込めて言われるも竜殺しの英雄は涼しげな笑みで流す。だがその横で背中をさすられているスルーズがいたのは見なかったことにしよう。
そうしてしばらく経ち、ようやく全員が通常運転へ戻れたのを見計らいデミウルゴスとアルベドが代表し前へ出る。
「さて皆が疑問に思っているであろうことを説明させてもらう。
まずはナーベラル」
「は、はいっ!」
「先ほども言ったように私たちはナーベラルへ罰を与える気はないよ。寧ろ感謝さえしている」
「そうね。今回の一件がなければもっと酷いこと…例えばアインズ様やアテナ様がこの地から去っていた可能性すらあるわ。他の至高の御方々のようにね」
アルベドの言葉により静まっていたシモベがザワザワと騒ぐ。それをデミウルゴスは一喝し再度沈める。
「ありがとうデミウルゴス。それで今回のことだけれど、不幸であり幸運でもあるわ」
「ソレハドウ言ウコトダ?」
「簡単よ。私たちナザリックのシモベにとって失態には命を以て償えなくなったのは不幸であり、一方でアテナ様の御考えを、引いてはアインズ様の御考えを知れたのは幸運なのよ」
「恐らくはアインズ様は私たちが何か失敗をする度にこのような事を言うのを危惧していたのだろうね。ナーベラルを今回の冒険者家業に連れて行ったのもそれを狙ってのことだろう。ナーベラルが失態を犯すのも予定の一つなのかも知れない」
叡智を極めし2人の語る内容を、敢えて語らなかった部分のさらに先まで理解できたのは恐らくいないだろう。
だが、それを理解されてるか否かはさほど重要ではないーいや、重要ではあるのだがそれ以上に皆へ周知させておく事実の方が重要なのだろう。
「聞きなさいナザリックの全シモベよ。アテナ様も仰っていたようにこれからは責任の取り方として自害は何があろうと禁止よ。命を捨てる時は至高の御身に命じられた時のみとその身に刻みなさい」
「「「「「ハッ!」」」」」
「それで、何か言いたいことはありますか?」
「ない…です」
一方で至高の御方と呼ばれている2人はと言うと片方が仁王立ち、片方が正座をしていた。
「……」
「……」
方や負のオーラ、方や泣きそうになりながら謝罪のオーラを最大限に発し無言の時が流れる。
「……ふふっ」
「?」
「いえ、失礼。もう怒ってないので大丈夫ですよ」
「え…?」
「今回のことは俺のことを思ってくれてのことでしょう?」
「あ、はい。たぶん…」
「?」
「あいんずさ、のこともですけど、命大切、なのに、それを軽く扱ってた、許せなくて」
「……」
「それで、やめようねとか言おうと思ってただけなのに、気づいたらあんなことを言ってた、です」
「なるほど。分かりました。それでは今回のことについてですが…」
アインズがすこしため息を吐きながら言うとアテナの体がビクッとなる。それに苦笑しながらアインズは言葉を続ける。
「お咎め無しです」
「はい、どんなことでも…って、え?」
「今回、は、お咎め無しです。今後気を付けてくださいね?」
「え、あ、はい…」
「それではナーベラルが帰ってくるまでに今後の…」
「って、いやいや!なんで、ですか!」
「なんで、と言われましても。私がアテナさんの行動を承認したんです。別に咎めるようなことはないですよ?」
「……」
「それに今回のみんなへの通達は俺としても嬉しいものでしたから。何度も何度も、何も失敗してなくても俺がすこし黙ってるだけで不快にしたんじゃないか自害して責任をーって言ってたのでどうにか変えようとは思ってたんです」
「ああ…なるほど」
「ですので本当にお咎めは無いんですよ。言ってることは至極当然の内容でしたからね。ま、やってる風景だけ見るとパワハラ会議でしたが」
「ゔっ…」
「ま、と言うことで今後は気をつけてくださいね。それよりもオルトリンデが非常に重要な情報を持って帰ってきたのでそれについて作戦会議をしましょう」
「は、はいっ!」
アテナさんの不可解な行動、転移前には絶対にやらなかったような事をやる、喋り方がいまだ辿々しいのに不可解な行動をしようとするときにだけスラスラと喋れる。
そして以前にも似たようなことがあった。
……もしかして、アテナさんの作ったプロフィールにアテナさん自身が引っ張られてるんじゃないか?
アテナさんのプロフ…確か守護神であると言う前提から色々と書いてたはず…。どんな内容だ、思い出せ、思い出せ…。
(とりあえずナザリックの守護神だと言うことは書いて…あとはどんなの書く?)
(ナザリックのみんなを愛してる、とかですかね?もちろん皆さんも含めて)
(くぅー惚れたぜ付き合おう!)
(冗談やめてくださいよー)
違う…
(モモンガさんラブだって書けばいいのに)
(おい待てバードマン。片っ端から死霊系魔法かけるぞ)
(え、ええと…恥ずかしいので流石にそれは…)
これも違う
(敵に対しては基本的に無慈悲、ナザリックの利益になるかどうかで判断し利益だと認めた場合は最大限の慈悲を与える。また味方を蔑ろにする相手に対しては全身全霊で叩き潰す。あとは…何がいいですかね)
(神話だと諸説あるが横暴な味方に対しても同じような態度だったらしいよ。特に仲間を貶めるような味方に対してもすぐに処刑をしたと)
(じゃあそれも書いちゃいますか)
(うわぁ物騒なプロフになりましたね)
(ま、でもこれはこれでいいんじゃないですか?普段はおっとりした性格だーとかでも書いておけば大丈夫でしょう。ま、そもそもプロフを書いたからと言って何があるわけでもないんですけどね)
これだ。
確か仲間に対しても敵に対してもある一定ラインを超えると怒るってのも書いてたはず。
「……」
「どう、したですか?」
「あ、いえ。何でもありません」
多分、いや確定だ。
アテナさんは自身の書いたプロフ、つまりはフレーバーテキストが具現化してきている。
失態だ。大失態だ。
他のNPC達やアイテムすらフレーバーテキストに忠実な時点で考えるべきだった。
…これからはナザリックに出来る限り居てもらうようにすべきだな。冒険者は何とかしてやめてもらうしかない。
「あいんずさん?どうしました?本当に、大丈夫です、か?」
「っ、いえ、大丈夫ですよ。それでオルトリンデがもうすぐ帰ってくるはずですので…」
「…あ、きた、ですね」
宿として村に提供された一軒家の中へオルトリンデが現れる。俺たちへ直角の礼をした後に重要な情報とやらを話し始める。
「まず事の発端が私の分身体である御使いが何者かにより殺された事です」
「ほう?御使いのレベルは確か30だったか?」
「はい。シャルティア様のように完全な状態での分身体ではありませんので同等の能力値ではなく劣化版、持っている能力は隠密などに特化したものばかりになりますがそれでも現地の人間達に遅れをとることは殆どない、というのが当初の調査による見解でした」
「だがそれが崩れた、と」
「その通りでございます。御使いの反応が途絶えた場所を追ったところ、本来配置していた場所ではなく離れた場所、エ・ランテル郊外の墓地でした。相手が未知数であること、私よりも強い可能性も捨てきれなかった為、ここからお伝えすることはデミウルゴス様の知恵をお借りし行なったことになります」
「構わん。話せ」
「ハッ。まず御使いが最後にいた場所を中心に捜索をしたところ地下空間があることを確認しました。そこで御使いに完全不可知化を使用し中へ侵入させ調査をさせたところ2人の人間がおりました。
1人は金髪の女で名をクレマンティーヌ、もう1人はローブを着て杖を所持していた男で名をカジットと言っておりました。
完全不可知化を見破られなかったこと、特に警戒していた様子がないことから見破る術を持っていない、もしくは気づいた上で私を警戒する価値ないと判断していたかは謎ですが機密情報と思われる内容を話していたので前者の方が可能性は高いと思います」
お、おおう。思った以上に重要な情報そうだ。有能すぎないか?
俺が黙っていたことに少し不安だったのか心配そうな目でこちらを見るので続きを促すとパァッと一瞬だけ笑顔になりすぐ真顔になった。
「まずカジットの事についてです。こちらはアンデットの秘密結社ズーラーノーンへ所属、そして恐らくは幹部の名称と思われるのですが十二高弟とやらの1人ということも判明しました。また、『死の宝珠』と呼んでいた紫色の玉を所持し、これが自身のネクロマンサーとしての能力を高めていると思われます」
「ネクロマンサーか。オルトリンデよ、本来の私とカジットとやら、どちらの実力が上だと思う?」
「無論、アインズ様です」
「そ、そうか。それで女の方は?」
「クレマンティーヌと呼ばれていた女はビキニアーマーに似た装備とスティレットを複数所持していたことから軽戦士であると思われます。所属していた組織をスレイン法国の特殊部隊『漆黒聖典』、その中の第九次席と言っていました」
……いや、超重要にも程がある情報を持って帰ってきたんだけど。何この子。ボーナスいくらあげたらいいですか?
「そしてクレマンティーヌは自分自身のことを『英雄の領域に到達した人間』と呼称しており、自分といい勝負ができる人物として王国戦士長、青の薔薇のイビルアイなどを挙げておりました」
「なるほど」
つまり女の方は今の俺でも対処できるということか。カジットとやらはネクロマンサーとしての実力がわからないが…いざとなれば本気を出せばいいだけだ。
「よくやったオルトリンデ。引き続き監視を続けよ。特に墓地の方へ分身体を割き、その2人が出てきた場合は追跡および監視も行え。私達と接触する可能性が高いと思ったらすぐに連絡をしろ」
「ハッ、畏まりました」
「うむ。それでだな、今回の働きは実に素晴らしいものだ。何か褒美を与えたいのだが何か希望はあるか?」
そう言うとオルトリンデは今までのクールな面はどこへ行ったのかと言いたいくらいに困ったような顔でオドオドし始めた。
「あ、あのっ、そのっ、私のようなものに褒美など…」
「ほしく、ないの?」
「欲しいです!」
「だそうですよ、あいんずさん」
「うぅ…マスター意地悪です…」
オルトリンデとアテナさんの雰囲気は正に母と子。いやぁ目の保養だ……じゃなくて。
「ふむ。ならば…こうしよう。1日だけ私、アテナさんと自由に過ごす権利をやろう」
その瞬間にオルトリンデがピキッと固まるがそれに構わず続けて言う。
「無論、私たちの世話をしても良いし特に仕事をする必要もないしそれを咎める事もしない。ただ好きなように私たちの元で過ごす。これでは不釣り合いかな?」
「い、いえっ!と、と、とんでもないです!至高の御身と一緒に過ごせるだけで私にとっては極上の褒美ですので!」
「あ、あーうん。そう言うわけ…ではないんだがな。ほら、その時間を使えばアテナさんに膝枕とかしてもらえるんじゃないか?」
「ふぇっ?」
「えっ」
するとオルトリンデの顔が途端に真っ赤になり、あと何故かアテナさんも固まった。
…そんな変なこと言ったかな?
「んんっ、それに私に対してもできる範囲でお願いをしてもいいのだぞ?」
「……」
「そうだな、例えば…」
「あいんずさん、あいんずさん」
「はい?どうしました?」
「オルトリンデ、気絶、してます」
「えっ?」
アテナさんがオルトリンデの頬をチョンとつつくと直立不動のままオルトリンデがドサっと横に倒れる。悪いと思いながらフードを取り顔をよくみてみると真っ赤になりながら目がぐるぐるしていた。
「よほど嬉しかた、みたいですよ?」
「そう…だといいんですけどね」
ただ褒美をあげると言っただけでこれなのか…。
これから先、成果を上げたNPC達には同じように褒賞を与えるって提案をする予定だったんけど、もしかしてみんなこうならないよな?
プロット制作者からの要望
もっとアテナとワルキューレ達のほのぼのを寄越せ!(書いてください)
でした
ほのぼのは番外編とかでガッツリ描くから…ッ
もう少しだけ待ってちょ
1期分が終わったらほのぼの描きまくる予定なんです多分
それでは読んでくださりありがとうございます
感想や評価をくださるととても嬉しいです
P.S 気づいたら500人の方にお気に入り登録、更には28名の方に評価をしてくださりまさかの色付きになりました
本当にありがとうございます。