モモンガさんが大好きな小さな守護神   作:紀野感無

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宝物殿でわいわいと談笑しているのはアテナとパンドラ。2人の眼前にはデータクリスタルが5個と希少金属がそこそこ(神器級アイテムがギリギリ作れる程度)置かれていた。

アテナは更に他のアイテムが無いかと自分のアイテムボックスから全てを引っ張り出しパンドラに鑑定してもらい、パンドラも至高の御身と崇めている1人、あまのまひとつの武具を懇切丁寧に準備していた。

「アテナ様、これだけあれば十分かと思われます。しかし……これだけのデータクリスタルに希少金属、本当によろしいのですか?」

「うん。私持ってても、使わないから」

「承知しました。では少々お待ちくださいませ」

パンドラはあまのまひとつの姿に化け、装備を身につける。ナザリックでも随一の鍛治スキルをもつ至高の御身、その八割を引き出す能力により、失敗する可能性を0.1%であろうとも下げる為に全力を尽くしていく。

「ふむ……ふむふむ……。アテナ様、失敗する可能性はゼロだと断言致します。。また懸念していた事ですが、問題は無いと思われます」

「ほんと⁉︎」

「勿論でございます!では……早速ですがどのような装飾品にするか、細かく打ち合わせと参りましょう」

「うん!よろし、く、おねがいしま、す!」






「そういえばアテナさんはまだ来ないな?個室にもいなかったが…何か知っているか?」
「いえ、わたくしも詳しくは。少々お待ちください。……………………」

執務室で仕事をしていたアインズは、普段なら現れるであろう時間にも来なかったアテナのことが少し気に掛かった。何故ならば……

「(どうせパンドラと何かしてるんだろうけど……)」


大抵こう言う時はパンドラが関わっていると、なんとなく想像がついていたからだった。
それほどまでにあの2人には、ある意味絶対の信頼を持っていた。


「お待たせしました」

何気なく問いかけたアルベドは誰かと数分話し込み、終わったのかアインズの方へ振り向く。

「シグルドによりますと、アイテムの整理をかねて宝物殿へいるそうです。あと2、3時間もあれば終わる見込みとのことです」

「だろうなぁ……。ま、パンドラと居る時ほんとに楽しそうだしいいか……。そういえば、私は明日に休暇を取る予定だが、他の仕事に支障は出そうか?」

「いえ、問題ございません」

「分かった。アルベド達もしっかりと休暇を利用して欲しいんだが……」

「……その、申し上げにくいのですが。やはり守護者を含めた全てのシモベは、ナザリックのために働けることこそが至福の時と考えていますので……」

「ああ、分かっている。その者たちの気持ちを蔑ろにしてまで強要するつもりはないが……まあ、とりあえずその辺は私の方で考えるとしよう」

「力及ばず申し訳ございません……」


ナザリックに休暇という概念が根付くのは、まだまだ先になりそうだった。


〜続く?〜


9話 ユーの過去

アテナさんとアルベドに、あらかた説明し終わると、2人ともポカーンとしながら俺を見ていた。

 

ごめんなさい。いやほんとに。戦いが楽しすぎてメッセージ使うの忘れてました。

 

「…………。えー、と……つまり……」

「アインズ様とあの女…『エイ=ユー・オウ』なる輩の間で戦うことをお決めになられた、と」

 

「そうだ。私自身、未知の敵に対する戦闘の訓練を積んでおきたいというのが一つ。もう一つは『英雄の集い』の強さを測るためだ。あのクランの中で、彼女は真ん中程度の実力らしい」

 

「……あれで、ですか?」

 

「その辺は後で詳しく聞くことになっています。彼女曰く、『英雄の集い』からは脱退しており関係ないから全て話す、と」

 

「でも…あいんずさん、無茶しすぎ…です。あんなに傷つくの、見たくなかった、です」

 

「あー……それは申し訳ありません」

 

そこで、ようやくアテナさんたちの気持ちを疎かにしていたことを自覚し、頭を下げて謝る。

2人が慌てて顔を上げるよう促してくるが、それに甘えずしっかりと頭を下げ続ける。

 

数十秒経ち、ゆっくりと顔を上げてアテナさんに語りかける。

 

「ですが、それ相当の収穫を得られたと、そう思っています。今後のアテナさん達の運命を左右しかねない、そんな収穫を。ですので今回は許してくれませんか?」

 

「…………。ずるい、です」

 

今にも泣きそうな声でそう呟かれ、心がすごく、ものすごく痛くなるが精神鎮静化のおかげで平静を装うことができた。

 

「わかり、ました。わがまま言って、ごめんなさい」

 

「いいえ、我儘を通したのは俺なんです。謝るべきは俺であってアテナさんじゃありません。心配させて申し訳ありませんアテナさん」

 

アテナさんの頭を優しく撫でると、涙腺が決壊してしまったのかポロポロと涙を流してしまった。

あー……茶釜さん達がいたら袋叩きにされそうだ。

 

「っと、とにかく、今から彼女と情報交換をしますのでアテナさんも同席をお願いします」

 

「わかりま、した」

 

「アルベドにも同席をお願いしたいんだが……問題は無いか?」

 

「勿論でございます!」

 

 

 

 

 

 

 

「お待たせしました」

「(ペコ)」

 

ユーの元へアテナさん、アルベドと共に近づく。当の本人は傷を治したり、切断された左腕をマジックアイテムで綺麗に掃除をし、あろう事か黄金の波紋の中に豪快に投げ入れていた。

 

いや治さないんかい ってツッコミしかけたが、そこは何とか耐えた。

 

「待ってないから大丈夫。改めて自己紹介をさせてもらうと、元『英雄の集い』所属の『エイ=ユー・オウ』だ」

 

「俺は『アインズ・ウール・ゴウン』です。本来の名前は違いますが、訳あって今はこの名前が俺の名前です」

「……アテナ、です」

 

「そんじゃま……早速本題に、といくまえに。改めて今回墳墓へ侵入した件について謝罪させて頂きたい。そして私の仲間達を見逃してくれて感謝する」

 

「そこはもう気にしていませんし、例の指輪でチャラです。なので、ユーさんもお気になさらず」

 

「そう言ってくれると助かる。私なりに情報収集はしたつもりだったが、まさか…っと、失礼。それで私に聞きたい事って何?全てとは言わないが、可能な限り答えると約束をする」

 

「では……まず初めに聞きたいんですが、ユーさんはこちらの世界に来て何年ほど経ちますか?」

 

「この世界に?えーと……多少ズレはあるだろうがほぼ500年とちょっと、ってところかな」

 

その情報を事前に聞いていた俺は特に驚かなかったが、アテナさんとアルベドは驚愕で目を見開いていた。

 

「嘘ついてた訳じゃ無いんですね」

 

「あの宮本武蔵(カス)と違って、意味のない嘘はつかないさ。その質問をするって事は、他のプレイヤーについて聞きたい、そんなところかな?」

 

「おっしゃる通りです。あなたが知り得る限りのプレイヤーについての情報を教えて頂きたい」

 

「とは言っても。そんな有益な情報は無いよ?」

 

「構いません」

 

「そういうなら…。んじゃ、一番有名どころだと八欲王なんだけども、それについては何か聞いたりしてる?」

 

「確か空中庭園を根城にしており、六大神のほとんどを殺した、でしたっけ」

 

「そこは微妙に違う。八欲王が殺したのは最後の1人だけ。それ以外はそもそも寿命で死んでる。そんでもってその六大神と八欲王は確実にプレイヤーであり、八欲王は人間種オンリーで構成されたギルドだ。亜人種も混じっていたけどユグドラシルのルールに則るなら全員が人間だね」

 

「ふむ……そいつらの強さはどの程度で?」

 

「私も全てを把握していたわけじゃ無いから断定はできないけど、全てのギルドひっくるめて上から数えた方が早かったはずだ」

 

ユーの言葉に俺も、アテナさんやアルベドまでも極度の緊張状態になってしまう。

俺は焦りを何とか隠しながら再びユーに問いかける。

 

「では、その八欲王は何処に?武蔵さんはもう居ないとか言っていましたが…」

 

「プレイヤーは全員死んでるのは確実だ。現場で直接確認したから間違いない。ワールドチャンピオンのカスは『二十』の1つである【聖者殺しの槍(ロンギヌス)】で消し飛ばしたから復活は不可能なはず」

 

「え?今何と?」

 

ユーの言葉に思わず聞き返してしまうが、本人はなんでもないかのように再び話す。

 

「だから、ロンギヌスで消し飛ばした。奴らのうち1人を操ってね」

 

「どうやって⁉︎てかロンギヌス自体……」

 

俺たちが待っているはず、と勢いで言いかけたがグッと堪える。そんな俺の様子を気にも止めず、淡々と話し続けていた。

 

「正確にはコピー品らしい。本人達曰く、外部ツールを使ったんだと。私をボコボコに嬲りながら嬉々と武勇伝の如く語ってくれたよ」

 

「それって、どういう、いみ、ですか?」

「確かに。ユーさんは八欲王と敵対していたんですか?」

 

「敵対……とは少し違うな。八欲王は明確な意思を持って世界征服を企んだ。周辺諸国を壊滅させ続け、好きなように暴れ好きなように遊び尽くしていた。まるでゲームかのようにね」

 

世界征服という単語に思わずドキッとするが、ユーは何かを思い、怒りを含んだ声で語り続ける。

 

「んで、元々私は奴らとは全く別の場所に転移していた。幸いか最悪かは分からないけど、すぐには出会わなかった。けど思ったより近い場所にいたんだよアイツら。

 

私ともう1人…割愛するが、2人で訪れた村では、私みたいな得体の知れない奴を笑顔で受け入れてくれた。そんな質素ではあったが皆が優しさにあふれたその村で穏やかに過ごしていたら、いきなりバフ特盛の超位魔法ぶち込まれた」

 

「……は?」

 

聞き間違いかと思い、素っ頓狂な声を出してしまう。

ただの村人相手に超位魔法をぶっ放した?

 

頭イカれてんのかそいつら、と思ったが……撃ち込むだけの理由、目の前のユーという存在がいたからでは、と当たりをつける。

 

「それ、ゆーさん殺す、ためじゃ?」

「アテナさんの言うとおりです。それなら初手で超位魔法を使うのもまだ納得できますが」

 

だが、ユーは首を横に振った。

 

「いいや?『こんな所の、支配できてない村をすぐに見つけられなかった腹いせ、あとはどうせやるならバフ盛った方が面白そうだった』だとさ。大人も子供も、出産を間近に控えた人も、たまたま来ていた気のいい商人も、私と行動を共にしていた奴も含め、全員が一瞬で死んだよ」

 

「「……」」

 

あまりにも悲惨というか非道すぎるやり方に、俺もアテナさんも何も言えなくなってしまっていた。

 

「私が死ななかったのは、一定以上の体力の時ワンパンされないパッシブスキルを持ってただけだ。なんとか回復したあとに相方や村人の蘇生を試みようとしたけど、案の定目をつけられた。その意味はわかるだろ?」

 

「……ええ。自分たち以外にプレイヤーがいたとなると、引き入れようとするのが普通ですから」

 

「そういうこと。最悪な事にワールドアイテムを複数所持してる事、それでいて人質を取られていたから私は逆らう(すべ)が無かった。…それから数十年は奴隷みたいな生活をしてたよ。……っと、失礼。こんな話を聞きたい訳じゃないだろ。他には何が聞きたい?」

 

「え?えーと、その……」

 

話が重すぎて、聞きたい内容が思い切り飛んでしまった。

必死に頭を回しているとアテナさんが小さく手を上げて口を開いていた。

 

「他のプレイヤーは、だいたいどれくらいで、現れ、たですか?」

 

「出現する周期、ってことかな?」

 

「はい」

 

「そうだね。大体100年周期で現れると思ってくれていい。そこから多少…数年単位でずれ込む可能性はあるが」

 

「わかりま、した。ありがとう、ございます」

「では、なぜ貴女は他の英雄の集いと共に転移しなかったのですか?」

 

「さあね。そこに関しては私もさっぱりだ。ゲーム最終日に互いにログインしていたことだけは把握してるが、なぜ私が500年前に、あの酒カスが200年前に、これだけズレた理由は未だ不明だ。おそらく拠点に居たかどうかとか関係してくるんだろうが…推測の域を出ない」

 

「わかりました。では次の質問です」

 

「おん」

 

「今まで、アインズ・ウール・ゴウンに所属していると明かしたプレイヤーに出会ったことはありますか?」

 

「んにゃ、一度もないね」

 

「わかりました。では、貴女や宮本武蔵さん以外のクランメンバーは何処で何をしているんでしょうか?」

 

「さあ?」

 

「さあ、って……曲がりなりにもクランメンバーだったのに知らないんですか?」

 

「いやだってさ、私が酒カスと再開した時にはもう別れてたぽいし。酒カス曰く、3人は一緒だったってさ」

 

「では、その方々の容姿などについてお聞きしても?私たちから誤って攻撃してしまわないよう周知させておきたいのです」

 

「アイツらの容姿に関して?えーと、槍兵(ランサー)だから青タイツで赤槍もったヤツで、私より強い。あと見た目ちょっと細いようには見えるけど筋肉ダルマ」

 

「青タイツ…?」

 

初っ端から意味わからないこと言われてしまい、思わずポカーンとしてしまう。だが俺たちの反応など一切気にせず、指を折りながら説明を続けていく。

 

「んで2人目は狂兵(バーサーカー)だから2メートルくらいの身長で腰布巻いただけの筋肉ダルマ、酒カスの次に強いね」

 

「筋肉ダルマ……」

 

「3人目は騎兵(ライダー)だから、赤い外套を纏った同じく筋肉ダルマ。説明難しすぎるからあとで写真でも送るよ」

 

「あんたらの所には筋肉ダルマしかいないのか?」

 

耐えること叶わず、勢いのままツッコミを入れてしまったが、俺は悪くない。

 

「実際合ってる。酒カスも華奢な体してて普通に筋力やべーぞ。種族鬼神はダテじゃないし」

 

「あ、そう。では、他の現存しているプレイヤーについて何か知っていることは?」

 

「残念ながら特に。人間が多かったからほとんど死んでるだろうってことしか分からん」

 

「わかりました。それでは最後の質問になります。よろしいでしょうか」

 

「ああ」

 

「では、エイ=ユー・オウさん。俺たちと手を組みませんか」

 

「やなこった」

 

だろうな。良くも悪くも自我が強い人たちばかりなんだろう。特に悪のギルドと名を馳せていた俺たちと手を組みたいとは思わない、というのもごく自然の流れだ。

 

「一応、理由をお聞きしてもいいですか?」

 

「色々とあるが……。お前たちと手を組んでると何かに巻き込まれるだろうし、何より……」

 

「?」

「私の顔、何か、ついてるですか?」

「何か?」

 

じっとアテナさんやアルベドの方を見つめていたが、咳払いをして俺の方を向く。

 

「ああ、いや。すまない。そもそも今の私は『フォーサイト』の一員だ。リーダーを差し置いて勝手に決めるのは不適切だろう?」

 

「まあ…それは、確かに。あ、ついでなのでもう一つだけ質問しても?」

 

「おん」

 

「貴女程の方が何故、あのような人間のチームに籍を置いているんですか?曲がりなりにも、この世界では強者であり、500年も生きているというのに」

 

「あー……まあ、色々とあってね。ぼけーっと寝てたら奴隷商に捕まって、いつでも逃げれるけど、どうしよっかなぁってぼーっとしてたらリーダーに助けてもらった。そこから、なんやかんやあってフォーサイトに所属した、って感じ」

 

「……ざつ、です」

「ぶふっ」

「アテナさん……言わないようにしてたのに」

 

アテナさんからの容赦のないツッコミに、ユーは吹き出して笑い、俺は呆れてしまった。

 

「ぐふぅ……こんな可愛らしい子から不意打ち受けるとは…。長生きはしてみるもんだ。それで、聞きたいことは一旦終了、って事でOKかな?」

 

「ええ。大変有意義でした。ありがとうございます」

「ありがと、ございま、す」

 

「そちらの悪魔の美人さんも、特に無し?」

 

「ええ。わたくしからも特に」

「ではこれで解散、という事でよろしいですね?しかしユーさん、くれぐれも…」

 

「分かってるって。この墳墓については一切口外しない。じゃあ……私どうやって帰ればいい?」

 

その瞬間、全員が忘れていたのか「あ」と俺を含んだ三つの声が重なった。

 

「そ、そうだな。では私が……」

「いえアインズ様。お疲れだと思われますのでわたくしが地上までお送りしましょう。貴女も、宜しいかしら?」

 

「帰れるならなんでも」

 

「わかった。それではアルベドに一任するとしよう」

「よろしくお願いするわ、エイ=ユー・オウさん」

 

その場をアルベドに任せ、アテナさんと共に第九階層へ転移する。

 

 

これにてようやく、色々と予想外なトラブルは多発したが、作戦の1段階目が終了した。

正直な話、今すぐに温泉に入ってゆっくりしたい。あとはエミヤのご飯も食べたいな、なんて思ってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「美人悪魔さんさー、まだ何かあるでしょ」

 

「あら、どうしてそう思ったのかしら」

 

ナザリック地下大墳墓の第二階層の途中、ユーは警戒しながら問いかける。

そもそも、本拠地の中で自由に転移ができるというのに、わざわざ徒歩で上の階層まで上がることを提案されていた為、何か仕掛けてくるだろうと予想してのことだった。

 

「敵意があるかどうか、向けている感情がプラスなのかマイナスなのか、何か意図があるかどうか、感情(そのへん)の読み取りは得意なんだよ。お前みたいなのは特に、ね。大方、アインズを傷つけたお前絶対許さんとか思ってんだろうけど」

 

「心外だわ。アインズ様も仰ってたように、貴女たちへ危害を加える事はあり得ないわ」

 

「かーーっ、めんっっっっど。設定されてんのかどうか知らんが、どうして上位ギルドの面々はNPCに狂信にも近いほどの忠誠心を植え付けるかねぇ。八欲王と何一つ変わんねえ」

 

ユーは表面上すら仲良くする気が無いのか、アルベドが苛立っていたのを分かっていながら尚、少し煽るように言葉を続ける。

 

「わざわざ転移させずに本拠地の中を歩かせてる時点で、私をどうにかして殺したがってんのは分かってるつってんだよ。なぁ?さっきから後ろで尾けてるヤツ、いい加減出てこいよ」

 

ユーが後ろを振り返りながら言うが、そこには何もいない。だがユーは確信しているかのように、一つの弱い魔法-ただしスピードのみに特化したもの-を撃ち込むと、何もないはずの場所で霧散して消える。

 

その様子を見ていたアルベドは驚きを隠さなかった。

 

「……ま、出てこないならそれはそれでいいや。それと、心配しなくていいさ。こんなとこで暴れる気は微塵もないし、何よりアインズとの約束もあるからね。だが……お前らから仕掛けてきたなら話は別だという事くらいは、理解しとけよ?」

 

ユーはどこまでも傲慢な態度を貫き、見下し、煽るように言葉を紡ぐ。

 

アルベドも怒りを隠す事をやめ、いつでも動けるよう臨戦態勢に入り、完全不可知可を施していたシャルティアも完全武装を纏う。

 

「それで、改めて聞くぞNPC(にんぎょう)。心して答えろよ?

 

私に、何の、用だ?」

 

ユーから溢れ出る威圧感にアルベドは一瞬、激憤に表情を歪めるが、すぐさま冷静になり本来の目的を告げることにする。

 

「簡単よ。これから先、もしプレイヤーと思われる人物を発見した際に連絡をして欲しいの」

 

「なんで?」

 

「アインズ様は、他の至高の御身をお探しになっているの。その為の情報源を確保しておきたいのよ。しかしアインズ様は多忙を極めておられるわ。だから、もし有益な情報があれば私に教えて欲しいのよ。そうすれば…」

 

「悪いが、私はお前たちに関わる気はない。お前達の敵にも味方にもなるつもりは毛ほども無い。至高の御身とやらがギルメンだとするなら、100年周期で表れるのをひたすら待てば?」

 

耳をほじくりながら、アルベドの提案を考えるまでもなく突っぱね、心の底から怠いという感情を表に出す。それを見た2人は思わず殺しにかかろうとするが、アインズの命令を無視する訳にはいかずギリギリ踏み留まる。

 

それを見たユーは、再度深いため息をつき、黄金の波紋の中から一つのアイテムを取り出す。

 

「もう送りは結構だよ。アインズやアテナとやらはともかく……お前達NPC相手は一生平行線になるのがよーく分かった。次から私にアポ取りたいならアインズ達だけで来るんだな」

 

「っ⁉︎待ちなさい!シャルティア!」

「分かっていんす!…っ⁉︎」

 

ユーの取り出したアイテムを転移系のアイテムだと考え止めようとするが、動こうとした瞬間に2人の足に鎖が巻き付いていた。

拘束系の対策を施していたにも関わらず、その場から一切動けなかなった二人を他所に、ユーは淡々とアイテムを起動する。

 

「じゃあな、異形の集団。世界を破滅させようとしてるのか、はたまた征服しようとしているのか、共存を考えているのか。何をしたいのかは知らんが……ま、身の程を考えて行動するんだな」

 

敵意だけを残して、ユーはナザリックから消えた。

 

 

 

 




ユー「(死ぬかと思ったぁぁぁぁぁ。ハッタリ得意じゃないんだよ……!)」
アルベド「(次見つけたら、絶対に殺す。その為にもアインズ様に()()()を許可してもらわないと…)」


一方その頃


アインズ&パンドラ「「なんでこんなアイテムをポンと⁉︎」」
アテナ「そんなに、すごいアイテム、なんですか?」
アインズ「全部が神器級または伝説級のアーティファクトですよ!」
パンドラ「アインズ様専用の武器に着いておられる、根源の精霊を呼び出すモノほどではございませんが!」
アインズ「普通にこれ一個でアホみたいに課金する必要はあります!」
パンドラ「アインズ様!ぜひ、是非ともこれらのアイテムをもっと詳しく鑑定させてくださいませ!」
アインズ「待て俺もやる!」

アテナ「(楽しそうだなぁ)」

作戦の結果のことなどド忘れし、息子と楽しそうにしているアインズだった。




〜あとがき〜

誰や明日には投稿するって言った奴

全然出来てねえじゃんかよ(ほんっとすいませんでした)


さてさて、駆け抜けれるのは…一旦これくらいになりそうです
もう少し頑張ってみますが、あまり期待しないで(小声


それでは、読んでくださりありがとうございました
感想や評価などくださると嬉しいです
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