「かつらぎさん、補給のことで話があるので工廠に行けって提督が言ってましたよ。」
「あら、ようやく目処が付いたって事かしら?」
「出来ませんとかじゃないといいんですけどねぇ。」
工廠は湾内にあり、山で日陰が出来て風通しのよい場所にあった。
恐らく溶接などで発生する熱や匂いを逃すためだと思われる。
「すいませ~ん。ちょっと用事があるんですけど~。」
呼びかけるとすぐに奥から夕張が出てくる。
「すぐ来てくれたわね、夕張よ。よろしく。」
「よろしくお願いします。で、補給の事かしら?」
「ええ。ちょっとミサイルを全種類見させて貰ったんだけど構造が複雑でね、私達ではどうしようもないの…。」
夕張が下を向く。
「やはりですか…。」
「でも砲弾は普通に用意できたわ。安心して。それから妖精さんがミサイルを見てくれたの。」
「妖精さん?…は、はぁ。」
突然場違いな名前が登場する。
「よく分かんないと思うけど取り敢えず味方だから警戒しないでね?」
そこへ絵に描いたような妖精が現れる。
「夕張さん、何とかなりそうっすよあれ。」
「え?ほんと?」
「ええ、ただ頑張っても一日5本が限界ですわ。」
何やら妖精と夕張が話し込んでいる。
(何アレ?ガチの妖精じゃない?)ヒソヒソ
(信じられません…。)ヒソヒソ
「じゃあそういうことでよろしくね。」
「ういっす。」
会話が終わったらしく妖精はどこかへ行ってしまった。
「一日5本なら生産できるって。」
「ええ?凄いわね妖精さん。」
「存在自体不思議だから…。」
「それもそうですね…。」
「ああ、あと艤装の整備を分かる範囲でしておいたわ。それ以外は自分たちでお願いね?ちょっと分かんなかったから…。」
「ありがとうございます。今からやっちゃいません?かつらぎさん。」
「そうね、夕張さん何処に艤装があるの?」
「あっちです。ついでに見学させて貰っていいですか?」
夕張は二人の艤装整備が気になるようだ。
「いいわよ?減るもんじゃないし。」
「じゃあやっちゃいますか。」
そう言って3人は工廠の奥へ消えた。
次に出てきたのは夕方だった…。
「電子基板とにらめっこは辛かったわ。」ゲッソリ
「造船所の人たちへ感謝が止まりません…。」
「あ、あははははは…。」
夕張は二人を見て苦笑いしていた。
「夕張さん、ちょっと相談したいのだけれど。」
打って変わってかつらぎは真剣な顔つきになる。
「なに?」
「私達この艤装のせいで戦い方が全く違うのは知ってるわよね?」
「もちろん提督から聞いてるし見た目で想像できるわ。」
「そのせいで何人かが私達と距離を取っちゃったみたいで…。」
「あ~…なるほど。頼もしいを通り越してしまったのね?」
「何か改善方法はないかしら?」
「うーん、ちょっと難しいわね。」
「そう…。」
「あ、でもでもそっちの自衛隊?ではイベントしてたんでしょ?」
「ええ。」
「そのイベントの催しとかすれば?」
「イベントねぇ…。」
「かつらぎさん、空自の航空ショーとかどうです?」
あきづきが発案する。
「航空ショー?」
「せっかく現代のジェット機を搭載してるんですから使ってみません?」
「まぁ確かにF-2とか機動力がいいけど…。」
「私見たい!」
「夕張さん?」
夕張がやけに興奮気味に食いついてくる。
「今後見れるかどうかわからないんだから!」
「ちょ分かったから落ち着いて…でもどうやって誘おうかしら。」
「提督に性能試験とか言って見学させて皆さんを引き寄せましょう。」
「一度で来てくれるかしら。」
「何度も練習を繰り返せば噂になりますよ。」
「ふぅん。あそうだ夕張さん、工廠の整備機器貸してくれるかしら?」
「いいわよ!」
かくして計画はスタートした。
次もしかすると来年の3月とかになるかも。
ストックはあと1万文字くらいあるからちょいちょいあげる予定。