勇者になったけど、色々と面倒だったので、自由にやろうと思います。 作:碧天奏音
王城に着いた僕達は、王城の兵士に案内されて、大広間へ通された。入ってすぐ、よく通る大きな声が大広間に響いた。
「皆の者!よく集まってくれた!!今から適性検査を開始する!!」
と、ベルニカ国王のサンドラさんが言った。
僕は、マヤと別れて、検査の列に並んだ。検査の方法はとても簡単で、鏡の前に立つだけらしい。ボケーッとしながら待っていると、僕の番が回ってきた。特に何もないので、そのまま歩いていって普通にたった。すると、鏡がものすごい光で輝き出した。周りの人は眩しくて目を瞑っている。
「えっ、え?何これ?」
僕が光に焦っていると光が収まった。王様がこっちに歩いてきて僕に言った。
「ソナタがこの国の勇者だ。その証にこれを受け取ってくれ。」
と、とても高価そうなネックレスを貰った。みんながざわつき始めた。マヤの方を向くと、嬉しそうに笑っている。その時、大広間にまたまた大きな声が響いた。
「認めないぞ!こんなの認めない!なんでそんなひょろひょろのガキが勇者なんだ!俺の方が魔法の才能もあるし、剣の才能だってあるに決まってる!なんであいつなんだよ!!」
と、適性検査を受けたらしき青年が叫んだ。周りも不満だったのか、みんなガヤを飛ばしている。僕がどうしようかと困っていると……
「ならば、あなたがあの人と勝負すればいいのでは?あの人が強いって証明出来たらみんなも納得せざるを得ないと思います」
と、和風な服を着た女の子がそう言った。
「それなら話が早いな……よしお前!外へ出ろ!!俺がボコボコにしてやるぜ!!」
と、男は叫んで外に行ってしまった。僕の元にマヤが駆け込んできて、囁くように言った。
「ルーシュ様、大丈夫ですか?なんかとてもめんどくさい事になりましたね……」
「あぁ、ほんとだよ……まぁ適当に片付けてくるよ」
そう言ったあと、サンドラ王に向き直って僕は言った。
「と言うことですので、いいですか?サンドラ王」
僕がそういうと、王様はとても興味深そうな笑みでこういった
「面白そうだな!!わしにも見学させてくれ!勇者の実力も見てみたいしな」
「なんかこの王様乗り気で怖いんですけど……」
といいつつ僕は外に出た。外ではもう男が剣を抜いて待っていた。周りには沢山の人だかりが出来ている。
「遅かったじゃないか、早くやろうぜ。お前が勇者ってのが気に食わなくて仕方ないんだ」
「そうだね、僕も早く終わらせたいってところには同感かな」
正直周りの目が嫌すぎる。早く終わらせたいので、僕が急いで準備していると
「審判はわしがやる!基本なんでもありだが、殺すのは無しじゃ!相手を戦闘不能にした方の勝ち!よいな」
と、サンドラ王が叫んだ。審判をやってくれるのはありがたい。
「OK」
「わかった」
2人が返事すると王様が言った
「それでは、よーい……はじめ!!」
僕は王様の合図と共に地面を蹴って距離を詰めた。油断していたのか、男は何もしてこない。僕はそこで男の背後に回り、剣を抜いて柄の部分で男を殴った。男はその場に倒れ込んだ。僕は剣を納めて男にこう言った。
「まだやる?僕もう疲れたんだけど」
僕が問いかけても男は答えない。気絶しているようだ。僕は王様の方を向いて
「サンドラ王、これで僕の勝ち?」
と言った。
「あ、あぁ……この試合、ルーシュの勝ち!!」
王様が困惑しながらも審判を下した。周りがざわめく中、マヤだけがとても満足そうに笑っていた。それを見て、少しやっても良かったかな、と、思った。
読んで下さりありがとうございます!!まだまだ至らないところが沢山ありますので、暖かい目で見てください。感想、アドバイス等、コメントしていただけるととても次回の励みになりますのでよろしくお願いします。