勇者になったけど、色々と面倒だったので、自由にやろうと思います。   作:碧天奏音

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第3話 和服の女の子【1】

 

 

 

周りがざわつく中、僕はさっき倒した男に声をかけた。どうやら気を取り戻したらしい。強めに殴ったはずなのに。ちゃんと勇者志望なだけある。

 

「あ……?俺は……」

 

男が周りを見渡したあと僕を見てすごい怯えた目をして逃げていった。そんな怖いのかと僕が思っていると王様がこっちに向かってきて僕を見ながらこういった

 

「そなたはどんな鍛錬をしたらそうなるんだ」

 

「ほんとです。どんな環境にいたらそうなるんですか……」

 

と、こっちに来たマヤを含めて呆れながら言ってきた。

 

「全部僕の父のおかげですよ。」

 

「あー……クロムの事か……」

 

王様は父の名前を出すなりすごく苦笑いをした。どうやら知り合いらしい。きっと過去になにかあったのだろう。

 

「お主についてはすごい山ほど聞きたいことがあるが、それはまた次の機会にして、今日は帰って休むといい。疲れたろう。説明は後日する」

 

「わかりました。ありがとうございます」

 

と言って、ようやく落ち着いた人混みの中を歩いて通り抜けた。やけにすんなり通れた気がする。

 

「にしても毎回ルーシュ様の戦いは早すぎて何が起きたのかわかんないです」

 

「そうか?いつもの稽古の時より少し早いくらいじゃないか。そんなに見えなかったか?」

 

「ルーシュ様の"身体強化"の効率が良すぎるんですよ、ほんとにどうやったらあんなに効率よく魔力変換出来るんですか?」

 

「まぁ……それは秘密ってことで。教えたらマヤの戦闘センス的にすぐ抜かれちゃいそうだからな。ヒントをあげるなら"身体強化"を全身にするんじゃなくて部位ごとに、だな。」

 

「部位ごと?」

 

「マヤは身体強化で全身を強化してるだろ?体の部位ごとに魔力が込められる上限があって、全身だと1番最低の値で全身強化されるんだ」

 

「頭が50、胸が70、腕が60で、足が40なら全身40の"身体強化"ってことですか?」

 

「そういうことになるな」

 

「そういうのは先に言ってくださいよ~……やっと謎が解けました。これでルーシュ様にやっと追いついたって感じですね」

 

「そうか?それを極めたらきっと俺より強くなるよ」

 

「そうですか?頑張って極めて超えてみせますね!!」

 

と、2人で話していると……

 

「待ってくださ~い!」

 

と後ろから声が聞こえた。

 

振り返るとさっき戦えと提案した和服の女の子がこっちに走ってきて━━━ものすごい勢いで転んだ。

 

「大丈夫か?」

 

と、僕が手を差し伸べると

 

「あ、ありがとうございます……」

 

とても恥ずかしそうにしながら女の子は立ち上がり、こういった。

 

「初めまして、私、シオンって言います。よろしくお願いします!」

 

と、そのまま前に倒れそうな勢いで礼をした。

 

「僕はルーシュ。そしてこっちはマヤ。よろしくね。」

 

「ルーシュ、マヤ……いい名前ですね!」

 

と、僕達の名前を聞くなり目をキラキラさせている。

 

「ところでなんでシオンは僕達を追いかけて来たんだい?」

 

「あ、そうでした!!お願いがあるんですけど……」

 

「僕達にできることなら言ってくれ。可能な限り……」

 

「私と結婚してくださいっっ!!!」

 

「…………え?」

 

「えぇぇえええぇぇぇえぇえ?!!?」

 

シオンの大きな声のプロポーズが辺りに響いた。

 

 

 

 




読んで下さりありがとうございます!!まだまだ至らないところが沢山ありますので、暖かい目で見てください。感想、アドバイス等、コメントしていただけるととても次回の励みになりますのでよろしくお願いします。
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