勇者になったけど、色々と面倒だったので、自由にやろうと思います。 作:碧天奏音
平原に着いた僕らは早速手合わせしようとしていた。
「ここで負けたらルーシュさんと手合わせ出来ないので、早めに終わらせますね!」
「私に勝ってから言ってもらっていいですか?負けませんよ〜!」
2人は妙に気合いが入っている。
「じゃあ審判は僕がやるね……よーい、スタート!」
合図した瞬間、シオンから莫大な魔力が溢れ出した。
「行きますよ?加減しますけど、本気で受けないと、殺しちゃうかもしれないです」
「望むところです」
マヤからも魔力が溢れ出した……魔力量はマヤの方が少し勝っている。と、シオンの雰囲気が変わった。シオンが剣を構え、仕掛けた。
「剣技──流風」
刹那───シオンが消えた。と同時にものすごい剣撃がマヤに向かって降り注いだ。
「……っ!!」
マヤは受けているが押されている。
「せいっっ!!」
剣撃が止んだ。どうやら受けきったらしい。
「なかなか……やりますね」
シオンが余裕そうに言う。マヤは呼吸を戻しつつ、攻撃の構えを取った。
「今度はこっちの番です!行きます!」
と、マヤはさっきのシオンよりも早いスピードでシオンとの距離を詰めた。シオンも見えているのか距離を取るが、マヤの方が速い。マヤが詰めきった。
「付与・風魔法《エンチャント・ウインドスタイル》」
マヤの得意技、付与・風魔法。名の通り風属性を自身や、道具に纏わせて攻撃をする技だ。剣が風を纏っている。
「行ける!」
マヤがそう言って、攻撃をする瞬間、シオンが構えを取った。
「剣技──泡沫の影」
マヤの剣がシオンの剣に触れた、すると、ものすごい斬撃がマヤを切り裂いた。
「あぁぁぁぁっ!!!」
マヤはその場に倒れた。
「まだまだ詰めが甘いですよ」
「そこまでっ!勝者シオン!!」
僕はマヤのそばに駆け寄った。
「マヤ、大丈夫か?」
「は、はい……大丈夫です、咄嗟に防御に回して正解でした、私の負けですね」
マヤは立ち上がり悔しそうに言った。僕はマヤに回復魔法をかけてから、シオンに向き直った。
「それじゃ、ルーシュさん!私と手合わせしてくれますか?」
「うん。わかった。やろうか」
「やったぁ!また全力でやるね!」
……僕は久々にとてもやる気に満ち溢れていた。
「じゃあ、私が審判やりますね……」
僕とシオンはお互い向き合った。シオンが僕を見て、不思議そうに言った。
「剣は使わないんですか?」
そう、僕は剣を構えていない。僕は余裕そうに言った。
「構えなくても大丈夫かなって」
「随分と舐められてますね……後悔しても知りませんよ?」
僕はシオンに笑みを浮かべて返した。
「行きますよ〜、よーい、始め!!」
マヤがコールした瞬間、シオンとマヤが声をあげた。
「は?」
「えぇ?」
それもそのはず、僕が分身したからだ。さらに僕は氷で剣を作り、困惑してるシオンに間髪入れずに2人で剣撃を浴びせた。
「どうした?それで終わり?」
僕はさらに速度をあげていく。シオンは捌くのに精一杯で攻撃に手が回っていない。
「「はぁぁぁ!!」」
「……っ!!!」
シオンは僕の剣撃をエネルギーにして飛び下がり、距離を取った。僕はあえて追撃するのを辞めた。
「何故来ないんですか?随分と余裕ですね」
僕は無言で返した。
「じゃあ次は私が………」
シオンが言い終わる前に、僕が遮って言った。
「まだ終わってないよ」
「え?」
次の瞬間、シオンの上から大量の剣撃が降ってきた。シオンは反応できず、剣撃をもろに食らった。
「きゃぁぁぁぁぁっ!!!」
剣撃が終わると、シオンは地面に倒れた。
「そこまで!勝者、ルーシュ!!」
マヤの大きな声が平原に響いた。
読んで下さりありがとうございます!!まだまだ至らないところが沢山ありますので、暖かい目で見てください。感想、アドバイス等、コメントしていただけるととても次回の励みになりますのでよろしくお願いします。