(もうあの方を失ってから何年、いや、何百年たっただろうか。いや、もしかしたらもっと経っているかもしれない。)
そんな事を常にに考えてしまう。いくら考えても解決しない問題であり、もうどうしようもないことなのだ。だが、この少年、
「ここに行けば何かが変わるかもしれない、何かを思い出せるかもしれない。」
そう、誰にでもなく一人で呟く。
「そうではなくても自分はもう忘れられた存在。結局ここに行くのは必然でしかないのか。」
そう、この少年は人ならざる者、もう自らの存在が幻想になったもの。ならば忘れられた者は、それ相応の場所に行かなければならない。さもなくば自らの存在が消えゆくのみなのだっから。
そうして少年は誰もいない廃れな廃神社に足を踏み入れる。そのさきにあるかもしれない希望を胸に抱いて。
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「---わぁ。」
景色が一変した。先ほどまであった古錆びた神社ではなく、そこには緑が生い茂り、目の前の神社は先ほどまでの廃神社ではなく、しっかりと手入れのされたそれのものになっている。その変化に驚き、思わず声が漏れる。
「ちょっとあんた誰よ!」
景色が一変しているのを見て、その驚きに固まっていると若い少女のの声が聞こえた。その方向を振り返ると赤いリボンを頭に結び、へそと脇を出している見れば巫女服とわかるものの、おおよそ巫女服のそれとはかけ離れた居る服を着た少女が箒をその手に持ち自分に怒鳴りながら近ずいて来る。
「えぇっと…。僕は外の世界から来たものです。外の世界に居ずらくなってしまい、この幻想郷に来たものです。もしやあなた様が幻想郷での調停役での博麗の巫女様でしょうか?」
「そうよ。私がこの博麗神社の巫女の博麗霊夢よ。ていうかあんた外の世界から来たにもかかわらずなんで博麗の巫女なんて知ってるのよ?」
「元々幻想郷の存在は知ってはいたので、こちらに来ようと考えていた時に下調べは少しですがしたので、少しならここのことがわかるのですよ。」
社交的な笑みを作りながら博麗霊夢と名乗る少女に自らの最低限の情報を話す。
「ふーん。まだ外の世界にもこっちの情報が少し残ってるのねぇ。ところであんたの名前聞いてなかったわね。名前なんていうの?」
またも社交的な笑みを作り、自らの名をくちにする。
「おお、そうだった。自己紹介遅れました。僕の名前は、深山明人と申します。以後お見知りお気を。」
そう言い、まるでお手本のような綺麗なお辞儀をする。
「ふーん、ありきたりな名前ね。ところで、その腰につけてる物騒なものは何なのよ?」
そういいながら霊夢は明人の腰についている2本の刀を指さす。両方とも同じぐらいの長さの長さの刀だ。
「ああ、これですか。これは僕が昔から使っている刀です。…そう昔から。」
そう言いながらなにか遠い目をしている。それには何か聞いてはいけないものを感じさせる目立った。それを察した霊夢が気まずくなってしまい、必死に話題をそらす。
「と、とこれであなたの服、変わってるわね。なんか今まで何人も外の世界から来た人を見てきたけどあんたみたいな服装してる人見たことないわ。その服、なんて言うの?」
「この服ですか?これは外の世界の服のジャージというものなのですが、今まで着た服の中では抜群に着心地がよかったので愛用してるんですよ。」
なんとか話しをそらせたことに安堵した霊夢は再び明人と呼ばれる少年の顔をよくみる。用紙の整った顔に、茶色の耳を隠すぐらいの長さで切りそろえている髪の毛に、それに合わせたように瞳のいろも茶色ががっている。
(まあまあ容姿は整ってるじゃない)
そんなくだらないことを考えながら霊夢は明人の顔をまじまじ見る。
「あ、あの?そんなに僕の顔を見てどうしました?何かついていますか?」
かなりの間まじまじ見てしまっていたようだ。それがんだか唐突に恥ずかしくなった霊夢がごまかすように手を前に出しながらぶんぶん振る。
「あ、いや、その、何でもないから!本当に!」
何とか誤魔化せないか、そう思いながら周りを見渡す。すると、空から何かが飛んでくるのが見えた。それは霊夢が見慣れた人物だった。
しばらくすると、その箒にまたがって飛んできた少女は元気そうに霊夢に話しかける。
「よう霊夢!元気か?…って誰だよそいつ?」
そう言いながら金髪のいかにも魔法使い、という格好をしている一人の少女、霧雨魔理沙は霊夢の横にいる一人の見慣れない格好をしている少年を指さす。
「初めまして。僕は深山明人と申します。先ほど外の世界からきたものです。以後お見知りおきを。」
そう言いながら、先ほど霊夢に見せたような綺麗なお辞儀を魔理沙にもして見せる。
「おお、何だ外の世界から来たやつか、霊夢さっさと元の世界に返してやれよ。」
「それがね~、外の世界が住みずらくなってこっちに来たらしいのよ。」
「ふーん、もしかしてお前、妖怪か何かの類か~?」
そう魔理沙が冗談交じりの笑みを作りながら、明人に聞いてくる。しかし、それは明人本人にとっては笑えない冗談だった。
「…。」
沈黙し、曇った表情を明人作る。
「え?まさか本当なのか??」
そんなまさか!といっったような顔で魔理沙がおそるおそる聞く。だが、明人の顔はまだ曇ったような表情のまま。
そして、重々しくその口を開き、自らの身の上を語っていく。
「実は、自分でも自分が何なのかわからないんです。」
などど、意味の分からない事を口走った明人に、二人は本当に意味が分からないといった顔になる。
そして、明人はそんな二人の反応を見て、どう説明しようかと困ったような顔になる。
「その、端的にいえば、自分には昔の記憶が無いのです。といより、忘れてしまったのです。」
そんな話をとても苦しそうな顔をしながら明人は話す。
そんな明人に対してどう反応するのかが分からなくなってしまった二人は、きいてはいけない物を聞いてしまったかもしれないと、黙るしかなくなってしまった。
「ただ分かる唯一のことは、”自分が人では確実に無い事”。」
その言葉を聞いた瞬間に、霊夢と魔理沙は『外の世界が住みずらくなってしまってここに来た』という言葉を理解した。
「…。」
あまりも嘘とは思えない明人の言葉に、思わず二人は黙ってしまう。
「…つまりそれは、あなたは、人より寿命が長くてここに来らざるをえなかったって解釈でいいの?」
静寂を最初に打ち破ったのは霊夢だった。
「…えぇ。その解釈で合っています。私は、自分が妖怪なのか、人間なのかも分からず、ただただ、外の世界を彷徨っていました。唯一覚えているのは、誰かに仕えていた事。そして、その方の名前や顔すら、忘れてしまった事。」
「ちょっと待て、じゃあお前のその名前はどうしたんだよ?本当にそれしか覚えて無いんだったら自分の名前も忘れてるんじゃ無いのか?」
魔理沙が確信をつく。そして、その質問に対して更に明人の目は生気の無いもとなっていく。
「ご名答です。僕は、自分の本当の名前を憶えていないのです。この名前は、自分で考えたただただ無いと色々と困るので名乗っているだけの偽名です。」
更に突いてはいけない所をついてしまったと魔理沙が後悔して黙っていると、そんな空気をどうにか吹き飛ばそうと明人が口を開く。
「こんな僕のつまらない身の上話を聞いてくださってありがとうございます。なんだか変な空気にしてしまってすみません。」
そう、さっきまでまるで生気の無かった瞳から、先ほどまでの明るく、接しやすい笑顔に変わる。
その態度の急変が、霊夢と魔理沙は多少の恐怖を感じたが、きっと彼はこんな感じで今まで世を渡ってきたのだろう。
だが、せっかく彼が作ってくれた空気を換えるタイミングだ。それを無下にするわけには行まいと霊夢が口を開く。
「そ、そんなことないわよ。あ!そうだ!あなた今お腹空いてる?ちょうどお昼ごろだし何か食べましょうよ!」
「お、そうだな明人は外の世界から来たばかりで疲れてるだろうしな。」
「いいのですか?ですが、迷惑にならないでしょうか?」
「いいのよ!どうせ幻想郷に来たばかりで右も左も分からないんでしょ?」
「そ、それはそうですが…?」
「じゃあ決まり!うちに上がって!何か今から作るから!」
そう言い、霊夢は明人の腕を引っ張り半ば無理やりな形で家に上がらせる。
「そこでできるまで待ってて。自由にくつろいでいいから。」
「あ、ありがとうございます?」
「じゃあ私の分も作ってくっれ~。」
「あんたは私の事手伝うの!」
「ひぇぇぇぇ~」
「『ひぇぇぇぇ~』じゃない!」
そう言い、魔理沙は「扱いの差がちがう~!」と、文句を言いながら厨房の方に引っ張られていく。
そうして文句を言いながらも奥で霊夢の手伝いをしている二人の会話を聞きながら、明人は魔理沙に対して申し訳なく思いながらも、言われた通り霊夢は何を作っているのだろうかなどを考えながら待つのであった。
どうもこんにちは!ここまで読んでくださりありがとうございます!
自分はこのようにネット小説を書くというのは始めてやることですので、誤字脱字や読みずらい文があるかもしれません。もし、そのようなものを見つけましたらご意見、ご感想をコメントしてくださると幸いです!
あと、と投稿頻度なのですが、私が書きたいなーと思ったら書く程度なので多分かなりばらつきがあるし、遅くなると思います。あしからず( ^)o(^ )。