今は亡き我が主   作:東方尉

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妖精達の先生

「うわちょっ、おま、こぼすんじゃない!」

「あはははははは!」

 

たった今、クッキーを妖精達にクッキーをご馳走した。

したのだが、それを少し後悔している。何故なら妖精達が少し調子に乗ってしまい、家を汚しまくるのである。

 

「ねえねえクッキー以外無いのー?」

「作れるには作れるが、お前らこんなに甘いもん食って大丈夫かよ?」

「大丈夫よ!あたしたち妖精だから。」

 

スターサファイアがクッキー以外の食べ物をねだり、謎理論をサニーがかます。

それに対して、明人はため息をつくしかなかった。

 

「はーい…。って何してるのよあなた?」

 

唐突に空間が割れ、八雲紫が体の上半身を出し、出てきた途端に半目で見てくる。

 

「まさかあなた何か童女趣味でもあるの?」

「ねえわ!来た早々人の事を犯罪者みたいな扱いすんな!」

 

紫から青ざめた顔でこちらをまるでゴミを見るような目で見られてしまう。

 

「じゃあ何でこんなに妖精が沢山いるのよ?」

「…悪戯したこいつらとっ捕まえたらなつかれた。」

「…。」

 

余計になにかゴミを見るような目で見られる。こいつは一体俺に対して何を思っているのだろうと思い、能力で紫の頭をのぞいてみる。

 

「…。」

 

その頭の中は明人が妖精達に気持ち悪い顔で明人がちょっと”悪戯”をしている様子が浮かんでいた。

 

「よし紫。表出ろぶっ殺す。」

「あ!あなた今私の頭の中見たわね!」

「ああ見たよ!あんな目で見られたら誰でも気になるに決まってんだろ!」

 

そんな一連の会話をしていると、今まで置き去りだった妖精達が明人に話しかけてくる。

 

「ねえねえ明人お兄さんそのおばさん誰?」

「お、おばさん…。」

 

スターサファイアにおばさんと言われて紫が青筋を立てる。それを見た明人は水を得た魚のように紫に反撃をしていく。

 

「おお、この怖いおばさんはな、八雲紫って言ってお兄さんをいじめてくる怖いおばさんなんだ。」

「お、おばさん…。」

 

さっきとまったく同じ反応をして、紫はますます顔に浮いている青筋を増やしていく。

 

「おーおー。怒りすぎると顔にしわが増えるぜ?おばさん。」

「…!?」

 

紫が唐突に弾幕を放ってくるが、その弾幕は見えない壁に吸われていく。それを見たチルノが顔を輝かせ、明人に先ほどのは何かを問い詰めてくる。

 

「ねえねえ明人!あれ何?何が弾幕を防いだの?」

「ん?俺の能力で見えない壁作って弾幕の被弾を防いだんだよ。」

「ふおおおおおおおおお!ねえねえそれあたいにもできるようになる?」

「うーん。無理☆。」

「!?」

 

それに合わせ、チルノが衝撃を受けた顔になる。それはショックを受けたような顔だった。

性格どうり、子供なので、自分の可能性に夢を持つ年なのだろう。少しかわいそうだなと思い、チルノに慰めの言葉を掛けようとするが、その前にチルノ本人が口を開く。

 

「そ、そんな…。この天才のあたいにできないことがあるなんて。どうして?どうしてあたいにはできないの?」

 

そんなセリフを吐きながら膝から崩れ落ちる。この調子なら多分大丈夫だろうなと思い、再び紫に向き直る。先ほどの怒りに染まった顔から、少し恥ずかしそうな顔で、口元をどこから出したのかは知らないが、扇子を取り出す。

 

「少し取り乱してしまいましたわね。私としたことが。」

「はぁ~。お前なぁ後ろの妖精達巻き込むとこだったじゃないか。」

「あら、知らないの?妖精達は一度死んでも少し経てば自然その物が有ればまた復活するのよ?」

「だとしても、精神的にはトラウマになるだろう。精神は子供その物なんだ。」

 

最もなことを明人に言われてしまい、話を逸らす。

 

「冗談はさておき、今日はあなたと話をするためにここに来たの。」

「とても声のトーンが冗談には聞こえなかった。」

「あら、それならあなたも耳は少しおかしいんじゃないのかしら?」

 

涼しい顔をしてそんな事を言われたため、最早腹も立たなかった。

 

「まあその本題に入るには、そこの妖精たちが邪魔ですけど…。」

「あ!そろろそろ寺子屋の時間だ!」

 

外の空の色を見て、サニーミルクが思い出したように叫びだす。

 

「寺子屋?こんな時間に?もうそろそろ夕方だぞ?」

「うん。慧音先生っていう人里で寺子屋をやってる先生が私達妖精とか妖怪達に勉強を教えてくれるの。」

「ふーん。じゃあそろそろちょうどいいだろうし、気を付けて寺子屋に行けよ。」

「「「「はーい!」」」」

 

明人の疑問にルナチャイルドが答え、明人は5人の妖精を送り出す。そして終始口を開かなかった大妖精が明人にここで家に来てから初めて口を開く。

 

「…私はまだあなたの事信頼してませんから。」

「それにしてはずいぶん旨そうに俺のクッキー食べてくれてたな。」

 

クッキーを食べてる大妖精のクッキーをおいしそうに食べている顔を思い出す。

 

「////。」

 

それを言われた途端、頬が赤くなり、顔を逸らす。

 

「そ、それはど、毒見で…。」

「お粗末様でした。」

「大ちゃーん早く―!」

「あ、待ってよチルノちゃーん。」

「「「「明人お兄さんバイバーイ。」」」」

「おう!行ってこい!」

 

1人を除いた妖精が元気よく別れの挨拶をする。だが、除いた1人だけは、軽くお辞儀をして、ほかの妖精達と共に去っていくのであった。

 

「随分となつかれているのね。」

「ああ、そうだな。まあ別に俺自身子供は嫌いじゃないから別にいいがな。」

「ふーん。」

 

しれっと妖精達が食べ残したクッキーに手を伸ばす。

 

「あら、結構おいしいじゃない。これあなたが作ったの?」

「ああ俺の能力でな。」

 

同じ物を目の前で作って見せる。だが、それに対して紫はいい顔をしない。

 

「そう、その能力に関してよ。今日の話。」

「は?」

 

唐突にそんな事を言われてしまい、訳が分からにという顔になってしまう。

 

「あなたのその能力、幻想郷の経済を脅かしかねない…。」

「何でだよ?」

「…私もこの間のお茶をごちそうしてもらったときにきずくべきだったわ。」

「??」

 

本当に明人には分からなかった。この能力に関しては便利だな程度にしか思った事は無かった。せいぜい昔…っといっても記憶がある範囲だとまだ外の世界に妖怪がはびこってた時に何度か先頭に使った程度である。

 

「本当に分からないのね。あなたの能力、それが広まると色んな人が何でも作れる人が居るって聞いてあなたのところに来る。そうしてあなたがお金を取ったとしても何でも作っれるならあなたは儲ける為に他の所より安く一級品をあなたが作る。しかもその場でできる上に短時間で作れてしまうから人気も出る。そうするとあなたが幻想郷のお金があなたにしか集まらなくなる。そうすると経済が破綻する。こういう事。分かった?」

「ああ、なるほど。」

 

ここまで考えた事がなかった。ここまで考えてるとは、流石幻想郷の賢者と言うしかなかった。

 

「そこまで考えた事がなかった。すまん。これに関しては何も考えて無かった俺が浅はかだった。すまない。」

 

そう謝罪の言葉を紫に掛け、頭を下げる。それを見た紫は、とても驚いた顔になる。

 

「何だ?そんなありえないような物を見るような目で俺を見て?」

「いえ、あなたからそんな謝罪の言葉を聞く日が来るとは思ってなかったものだから。」

「お前は俺の事を何だと思っているんだ?」

 

純粋な疑問を紫に向ける。紫の頭を見て確認する事もできるが、それはやめとこうと思う明人だった。

 

「じゃあ私はそろそろおいとましますね。」

「ああ、次来るときは事前に何か連絡をくれ。」

「わかったわよ。」

「絶対分かってないだろ。」

 

確実に分かっていない紫に聞こえるようにため息をつくが、恐らく紫は聞いていないだろう。

 

「では、また今度。」

「ああ。」

 

諦めて手を振って紫を見送る。そうして紫はスキマの中に入っり帰っって行った。

 

 

 

 

「…ん。」

 

目が覚める。あの後すぐに寝てしまったようだ。風呂にも入っていなかったため、能力で強制的と服を綺麗にする。

そんなに疲れていただろうかと疑問に思うものの、まあそんな事考えてももう遅いと思い、朝食を食べるために厨房に入っていこうとするとき…。

 

―ドンドンッ!!

 

唐突に家の扉が叩かれる。

 

「はーい。…どちら様ですか?」

 

扉を開けた先には、見知らぬ少女がいた。服は青を基調にし、髪は白に少し青を混ぜたような色の少女だ。

 

「あなたですか!昨日うちの生徒をこの家に連れ込んだのは!」

「え?え?っちょ痛い痛い!」

 

迎えた途端に訳も分からず胸倉をつかんでくる。表情は怒りにまみれ、容赦はしないという意思がありありと伝わってくる。

この状態をどうにかしようと、この少女を慰める言葉を掛ける。

 

「ちょ、待ってください。いったん落ち着きましょ?ね?」

「妖精達を初対面で家に連れ込んだ男性を目の前にして落ち着けと?」

 

彼女の頭に青筋が浮かんでくる。どうにか彼女を落ち着かせようと、言葉を探すが、なかなか見つからない。だが、何故自分が唐突に見ず知らずの来客に胸倉をつかまれなければいけないのかと考えると何だかだんだん腹が立ってきてしまい、口調が強めになってきてしまう。

 

「いいから放せや。せめて事情を話せ。」

「やっと本性を現しましたね。」

 

感情に任せて口を開いてしまったが、それに後悔はない。いざとなったら武力で黙らせればいい。そんな考えをしながら、話を進めていく。

 

「っへ、人の家に唐突に来た上に人の胸倉つかみやがって。先に何が用かを話せ。それが今できる最低限の礼儀だろ。」

「あなたのような男性に払う礼儀などありません。」

「は?」

 

いよいよ明人も本格的に頭に血が上り始める。もうここでいっそのことこのまだ自分の胸倉をつかんでいる腕を切り落としてしまおうかと考えているところに別の声が聞こえてくる。

 

「おーい、慧音やめなよ。唐突に、その人に失礼でしょが。」

 

新たに来たもんぺの髪が白く、髪にリボンをいくつか結び付けている少女が慧音と彼女が読んだ少女をつかみ、明人から引き離す。

 

「っく、放せ妹紅!私はこの男に話を聞かなければならないんだ!」

「いや、それにしても唐突に胸倉つかんで名乗りもせずに話を進めていくのはおかしいでしょ!すみませんほんとに。」

「おう。」

 

やっと拘束が解け、青い服の少女の名前も分かった。そして、明人は攻めに反転する。

 

「んで、唐突に人の胸倉つかむとかどういう神経してんだそこの女は?」

「ほんっとすみません!ほら慧音謝って!」

「…!!」

 

今にも噛みついてきそうな顔でこちらを慧音という少女が見てくる。

 

「もう!子供じゃないんだからさ!な?」

「…すみませんでした。」

 

妹紅という少女にさとされ、少しは落ち着いたのだろう。とても悔しそうな顔をしているが、しっかり謝ってきた。

 

「ふう、まあちょっとヒートアップしちまった俺も悪かったよ。とりあえず話は俺の家でしようや。」

「は、はい。ありがとうございます。」

「こんな奴の家に入るのか妹紅?」

「迷惑かけたのはこっちなんだからもう相手の話聞くしかないだろ。」

「…。」

 

小声で慧音が文句を言っていたが、妹紅が静止する。それに悔しそうな顔をしながら渋々受け入れる。

 

「ほら、紅茶だ。」

「あ、ありがとうございます。」

「…ありがとうございます。」

 

自分の前だけに食パンと紅茶を置く。

 

「あ、あの。何故パン…。」

「あ?俺が起きた時にそいつが家に来たせいで朝に何にも食ってないんだよ文句あるか?」

「あ、はい。すみません。」

「なんでお前が謝るんだよ。そっちが謝れ。」

「…すみませんでした。」

 

慧音がまたも悔しそうに頭を下げる。まるですねた子供のようだ。

 

「んで?お前らはがしたかったんだ?」

「ああ、それは私が代わりに説明します。慧音は今説明できる状態ではなさそうなので。」

「ああ、そう。」

 

食パンを食べながら話を聞く姿勢になる。

 

「実は、昨日あなたが妖精達があなたの家にお世話になった件でお話がありまして。」

「ああ、昨日あいつらにはクッキーを食べさせただけだよそれ以外は何もしてない。」

「ええ、それは分かっているのですが、慧音は人里で寺子屋をやっておりまして、夜には妖精や子供の妖怪達に勉強を教えているのです。」

「うん、で?」

「…大妖精という妖精があなたに家に連れ込まれたという話をしてしまいまして。」

「…。」

 

大妖精がある程度信用してくれたと思っていたが、そうでもなかった事に内心かなりのショックを受ける。ショックのせいで机に肘をつき、頭を抱える姿勢になる。

 

「えっと、大丈夫ですか?」

「ああ、ちょっと精神的にショックを受けただけだ。」

「そ、そうですか。」

 

だが、すぐに切り替える。

 

「よし、切り替えた。まあお前らが俺に言いたい事は分かった。全部誤解だよ。」

「では、その証拠などはありますか?」

 

今まで下を向いていた慧音が唐突に口を開く。その目は生徒を守る教師の目そのものだった。

 

「証拠か…。まあ、物的証拠はないが、妖精達に何されたか聞いてみろ。多分まともなのが出てこないと思うが。」

「そうですか、少し生徒の事で頭がいっぱいで前が見えてませんでした。」

「そうか。まあこれから何かあったらまたかかわるだろうから。よろしくな。」

 

明人は今、慧音を一人の人里の教師として会話を始める。

 

「ええ、よろしくお願いします。」

「ああ、よろしく。」

 

そうして慧音と明人は手を握り合い、お互いにそれをよろしくの挨拶とする。

 

「ええっと、そういえばあなたの名前を聞いてませんでしたね。」

 

慧音が明人に名を問う。それに対し、明人はお手本となるほどに綺麗なお辞儀をしながら自己紹介をする。

 

「俺は深山明人。最近幻想郷に来た者だ。」

「私は人里で寺子屋をやっている上白沢慧音。」

「私は、迷いの竹林に住んでいる慧音の友人の藤原妹紅だ。」

 

全員が自己紹介を終え、慧音と妹紅は帰る姿勢を見せる。

 

「では、私たちはこのあたりで。今日は本当にすみませんでした。」

「じゃあ、もし竹林の案内が必要だったら私を呼びな。」

「ああ、じゃあ。帰りは気をつけろよ。」

 

そう挨拶を終え、慧音と妹紅が家を出る。それを見送り明人は家に戻る。そうして、少し遅い朝の準備につくのであった。




ふははは投稿が遅くなってしまった。何で遅くなったかって?シティーズスカイラインとエーっペックスってめっちゃ楽しいね()。
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