今回は色々書いてみたかったので短編集です。新規カードとか新衣装とかあーこ3Dとかからアイデアをもらってあれこれ書きます。ほんのりチグ虐かもしれない。
それはそれとしてティアラメンツのキーカード根こそぎ規制されたのはションボリ@イグニスター。まだ生きてるけどね。MDで組みます。
※今回だけ時系列が飛びます。2023年4月想定です。デュエリストパック『ワイルド・サバイバーズ』のカードに関するネタも含まれます。
*the Virtuous
2022年末、寒波と共にそれはやってきた。
『そんな……』
『まさかこんなことになるなんてね……』
「…………えっと、これやばくない?」
『やばいですわ』
『やばすぎだね』
リミットレギュレーション改定通知。2023年1月より、使用できるカードに変更がなされる。
制限:《ティアラメンツ・シェイレーン》《ティアラメンツ・レイノハート》。
禁止:《ティアラメンツ・キトカロス》。
大会環境での影響は無視できないもの。事実上、これまでの【ティアラメンツ】デッキの終焉。
それを見たアカネは……言葉もなく、その場に崩れ落ちてしまうのであった。
「あぅ」
『アカネちゃんがキャパオーバーした!』
『禁止になった私以上にダメージを受けていませんか……?』
融合条件が一番簡単で、サーチも展開も墓地増強もできる。【ティアラメンツ】を一枚で支えていた重要な札がキトカロス。その禁止とは、デッキの回転が急激に低速化するのを意味する。
キトカロス本人もショックを受けているが、衝撃が大きいのはアカネだろうか。自分が人生で初めて形にできたデッキの最重要カードが使えなくなる経験はなかなかできるものではない。
「えっと、デッキ……どうなるの……? キトカちゃん……」
『まだ終わっていませんわ! 沼地の魔神王でのルルカロス融合は残されています!』
『がんばろ~。なんなら新しい力を貸してもいいよ♪ ビーステッドで除去を増やしちゃおう!』
規制を受け、新たなデッキプランを考える。
遊戯王の面白さの一つとはいえ、ここまでの大打撃は初心者には厳しいものがある……しばらく頭を悩ませる日々が続くのだった。
とりあえず【ビーステッド】を投入することによる【烙印】サポートの厚さへと振り切ったデッキとなった。
・ ・ ・ ・ ・
そして、三月。次のレギュレーションが発表される。
「あばばばばばば」
『むごい……』
『バ、バカな……
【ティアラメンツ】より《ハゥフニス》《メイルゥ》。【ビーステッド】より《ルベリオン》《ドルイドヴルム》《バルドレイク》、五種のカードが制限指定。
アカネ陣営のカードプールは死屍累々だった。これはまずいと急遽集まったアカネ、キトカロス、アルベルはカードを広げて今後の方針を語らう。
『ほんとにどうする? ここまで徹底的に規制されるとは思ってなかったよ? サーチャーの
『もう私たちで残ってるの《ティアラメンツ・クシャトリラ》くらいですわよ……アレを主軸にするのはなんか複雑で……』
「二人とも強いんだね……でもあーこはまだまだこのデッキ使っていきたいな!」
アカネ視点、好きになったカードがたまたま強かっただけ。
『嬉しいこと言ってくれるじゃん! 実際ボクらもまだ戦えるよ!』
『ここまでの仕打ちを受けて折れるなどティアラメンツのプライドが許しません! 目にもの見せてやりましょう!』
「作戦会議、いくぞいくぞいくぞー!!」
『『おー!!』』
諦めきれないデッキへの愛が、どれだけ減っても可能性を求め続ける。《キトカロス》が禁止になってもティアラメンツが止まらなかったように、【烙印】が次々増えていくように、新世代11期最後の波に乗ってデッキが再編されてゆく。
・ ・ ・ ・ ・
後日、あらかた調整が終わったアカネはチグサを呼び実践テストをしてもらうことに。セレじょ内でもデュエル歴が長めのチグサはよく人の調整を手伝っていたりする。
「ということで、頑張ってティアラメンツ組み直したからデュエルしまーす! チグサ……俺のデッキ、見てくれ……」
「あぁよろしくなぁ! ちょっとイケボ混ぜてくるん面白いわホント」
「あーこのターン! まずは……アル太郎を召喚! デッキの《烙印開幕》を手札に加えるよ! これを発動して、手札の《
新たな顔は、白髪の乙女。周りに漂う“赫”の風格は、デスピアに通ずるアカネのデッキにしっかりと馴染んでいる。召喚成功時にデッキの「アルバスの落胤」関連カードを墓地に送る効果を発動した。
「アルバスの落胤……? なんかまた新しい子が来たんか?」
「この子はいい子だよ、アル太郎も仲良しだって言ってた! 魔法カード《融合派兵》! EXデッキの《赫焉竜グランギニョル》を見せることで、デッキから融合素材モンスター《赫の聖女カルテシア》を特殊召喚だ! この子の効果で融合召喚できるから、アル太郎とシェイちゃんで融合! 熱狂的に燃え上がれ、あーこの舞台! 《
また別の聖女、カルテシア。手札フィールドから素材を使ってレベル8以上のモンスターを融合召喚する能力を持つ。昏き烙印の結晶が輝き、アルベルが操るホールの力をさらに強め、深海のシェイレーンの剣も共鳴する。アカネが得意とする、デスピアとティアラメンツの効果をそれぞれ起動しての連続融合は今も健在だ。
「墓地に送られたシェイちゃんの効果で、シェイちゃんと魔神王でさらに融合召喚! この時魔神王はキトカちゃんに変身! 突撃だっ! 《ティアラメンツ・ルルカロス》! ……大丈夫、これでターン終了!」
「ほほう……マスカレイドが600ずつチクチクしてきて、ルルカロスは特殊召喚する効果を無効か。他は知らんけどどうにかなるやろ! アタシのターン!」
アカネの盤面にはルルカロスとマスカレイド、カルテシアとクエム。手札は《融合》と合わせて二枚。そのくらいならどうにかなると踏んでチグサは平時の展開を行い始める。
……それが招く、アカネの新たな力の萌芽。
「ブルータン召喚!
「じゃあそこで! EXデッキのカードが移動したとき、クエムさんの効果が発動だ! 墓地に送ってた《アルバスの落胤》くんを特殊召喚!」
クエムもう一つの効果、自身の効果で墓地に送っていたモンスターを特定条件で蘇生。
開いたホールから降り立ったのは銀髪褐色肌の少年――アルベルと似た顔立ちの彼は、名を“アルバス”。
「なんやと? でもブルータンの効果で……スリーピーメイデンを手札に! シーエンジェルでダイブ持ってくる!」
「出てきた時、手札の《融合》を墓地に送ってアル次郎の効果発動! このカードと相手モンスターを融合する!」
「はっ、妨害効果!? その女の子残してたんはそういうことやったか……! でもシーエンジェル使って何出すん?」
「アル太郎に教えてもらったすごい子が出てくるよっ! 冷たい剣が、音を響かせ届かせる! 覚醒アル次郎! 《
アルバスの額が輝き、シーエンジェルを巻き込んで冷気の鎧を作りゆく。氷の剣を浮かべ悠然と大地を踏みしめるそれは、攻撃力3000の上級融合モンスター。アルバスの落胤とリンクモンスターの融合によって召喚される切り札、《氷剣竜ミラジェイド》。
鋭い目に威迫されながら、チグサはまだ止まるつもりはなかった。
「どれだけデカブツやろうと、まだ終わっとらんわ!
「ルルカちゃん! 無効にしちゃえ! 自分を墓地に送って、そのまま戻ってくる!」
「ここ止められんの苦しいな……やけど、もうちょいいけそうやな! スプリンガールを、墓地のブルータン除外して
デッキからの特殊召喚は止まり、手札を消耗していくチグサの展開。ねらい目は盤面が完成するまでの、途中段階のここ。そう判断したアカネはカルテシアに呼びかけ、昏き烙印の結晶を再度起動させる。
「ん……今のうち! カルテシアさんの融合効果は相手のメインフェイズでも使える! クエムさんとカルテシアさんを融合! 手と手を合わせて、きらびやかな空へ飛ぼう! 《
カルテシアの半身が溶けゆき、影の手が重なって竜を象る。翼はステンドグラスのように多様な色を映し出し、至る所から赤い目がぎょろりぎょろりと、統一感なくあちらこちらを見やる。
忍び寄る影が竜巻を起こし、輝く明るい海を荒らして舞台を割っていった。
「この期に及んでまた新しい融合モンスター!? しかもいっちゃんやなことを……! でも止まれんわ、アネモネで墓地のメイジを対象に、リンク先に
「そこで、フィールドのグランギニョルを除外してさらに効果発動! 相手がモンスター効果でモンスターを特殊召喚した瞬間、EXデッキのデスピアを特殊召喚する! この効果は融合モンスターじゃなくてもいい! 誇り高き剣士、最強の聖女さん! 《
幾千の赤い雷撃が降り注ぐ。グランギニョルの殻を破り、聖女を軒並み抑え込み、白銀の鎧の女戦士が真っすぐな瞳をして現れた。アカネのデッキ初となる白い枠のシンクロモンスター。
今や彼女のフィールドは、マスカレイド・ルルカロス・ミラジェイド・ルルワリリスが並ぶ壮観な光景。大半を烙印関係でまとめながら、展開の最中にも最終盤面にもティアラメンツが残るのはそれだけの信頼があるから。
「今度はレベル12の、シンクロモンスター!? でも、アネモネとメイジでリンク召喚! 頼んだ、グレートバブルリーフ!!」
「その子は困っちゃうよ……! ミラジェイドはお互いのターンに一回、EXデッキのアル次郎が変身する融合モンスターを墓地に送ってフィールドのモンスター一体を選んで除外する! 《烙印竜アルビオン》をコストに、グレートバブルリーフを除外だっ!」
「対象取らない除外とか、流石にんなことさせるわけないやろ!!
「でももう攻撃力は上がんないはず! EXデッキの烙印竜アルビオンが移動したことでルルワさんの効果! 自分モンスター全員の攻撃力を500アップ! ルルカちゃんとミラジェイドが3500、ルルワさんとマスカレイドが3000だ!」
「あっ…………あの、ターンエンドです…………」
「烙印竜アルビオンの墓地の効果で、デッキから《赫の烙印》をセット! カルテシアさんは融合モンスターが墓地に送られてるターンの終わりに手札に戻る! そしてドロー、フェイズ中! 赫の烙印を発動! 墓地のアル太郎を手札に戻して、手札のアル太郎・カルテシアさんとフィールドのマスカレイドを除外して融合召喚! うおおおお暴れろー!! 《ガーディアン・キマイラ》!! 2枚ドローして、グレートバブルリーフを破壊!」
「ヒドイ!! ねえあたしのライフ2000しかないんやけど!!」
「マスカレイドで6000も減ってたんだね……あっ、ルルワさんでみんなパワーアップ! そのまま、全員で攻撃ー!!」
「んぎゃー!?」
*Icejade Rán Aegirine
別日。チグサはヒスイに呼び出され、デュエルを受ける。先行を取ったチグサはしっかりと展開をこなし、十分な手数で盤面を形成し終えた。しかしヒスイはにやにやと笑うだけ……不穏なものを感じながらも手番を終えた。
「最後にクリスタルハートとアネモネでリンク召喚! 《海晶乙女アクア・アルゴノート》! 墓地の三枚を装備! 攻撃力4300で、相手の魔法罠の効果を一回無効にして、手札にはさっき加えたウェーブもある! ひすぴ相手にするんやったら調整でもこんくらいやらんとな!」
「んじゃ、私のターン。……ごめんねっ、アルゴノートをリリースし《海亀壊獣ガメシエル》特殊召喚」
「え?」
あまりにも無慈悲に片づけられる。そうなればもう後は一直線。
「《氷水揺籃》発動。デッキから――《氷水帝エジル・ラーン》を手札に加える」
「なんやそいつ……? エジルの進化系か?」
「エジルラーン、効果発動。手札の水属性か氷水カードを捨てて特殊召喚する。
「待て待て情報量が多いって!! どうなってんやそれ!!」
自己展開効果を持った、単体でレベル10シンクロ召喚を可能とする新規カード。召喚権すら使わず、なんならコストまで水属性デッキではアドバンテージになってしまう。
これまでの北小路ヒスイのデッキをさらにランクアップさせてしまう、11期テーマ【氷水】の最後の置き土産。
「あとは……いつものって感じ。ディーヴァ召喚、デュオニギス、デッキ上三枚除外、レベル変えてプリマドーナ、デッキのエジル特殊召喚、大剣現サーチ、承影シンクロ召喚。大剣現発動して《氷水艇キングフィッシャー》を特殊召喚。自身の効果で承影に装備し、もう一つの効果でガメシエルをバウンスしながら装備解除で特殊召喚……これで承影の元々の攻撃力だけでも3000+3000+2900、打点足りてるね。じゃあ、おつぴ~」
「なんでぇー!?」
*Crystal Rule
また別の日、チグサにデュエルを申し込んだのはコハク。なんとなく展開が読めてしまったチグサだが、やっぱり友人とデュエル出来るのは嬉しいのだ。
「おちぐちゃんおちぐちゃん!! 新しいカード使いたい!!」
「うんええよ……うち安請け合いし過ぎか?」
「《
「早い早い早い……あーこの新しい女の子とか“なんとか扱い”カードって便利やな。んでどういうカードなんや? 装備魔法ってことは……つけた宝玉獣がムキムキになるとか?」
「違うー! 発動だ《金科玉条》!! 手札・墓地の宝玉獣を特殊召喚してこのカードを装備、デッキから二枚の宝玉獣を宝玉モードで置く! Aコバルトを戻して、《
「あっ……ッスゥー……まずいかこれ……」
「エメラルドとサファイアで《I:Pマスカレーナ》! そしてAルビー、Aサファイア、Aコバルト、マスカレーナでリンク召喚! 月の女神に見初められし、高潔なる弓の使い手! 《召命の神弓-アポロウーサ》!!」
「モンスター四回無効はホントにまずいんやけど!?!?」
宝玉獣をデッキから二体増やしながら蘇生を行うために、《Aコバルト》と組み合わせるコンボによって【A宝玉獣】では場にモンスター三体を一気に出力する展開札。
エースのレインボードラゴンに必要な宝玉獣カウントの加速も行い、特にデメリットもない。《サファイア》用の通常召喚権も残ったまま。
これが《金科玉条》。あの夏が終わった後に登場した宝玉デッキのワイルドカード。
「そして! 七体の宝玉獣が揃った! 現れろレインボードラゴン! そして進化! レインボーオーバードラゴン!! このカードは相手ターン中にリリースすることで場の全カードをデッキに戻す!!」
「アポロウーサくぐって展開してもそいつがおるん、マジで厳しいわ……! つかマスカレーナ!」
「一枚セット! かかってこいー!」
……その後。
「効果発動!」
「アポロウーサで無効!」
「こっちは!」
「無効!」
「こいつなら!」
「無効ー!」
「これでっ!」
「無効で~す!」
「ああああああ!! だったら魔法カードを……」
「リバースカード《宝玉の奇跡》! アンバーを破壊して無効からの破壊!」
「ねぇコハックがイジメるんやけど!! せめて攻撃力0になったアポロウーサだけでもしとめな気が済まん!!」
「レインボーオーバーで全部デッキに戻す! 私のターン! 墓地のレインボーオーバーと七体の宝玉獣を除外してオーバードライブ召喚! 攻撃力11000で、ダイレクトアターック!!」
「……ひん」
*Ground Xeno
過程前略。
「
「あっうん、なんかデュエルすればええんやろ? このパターン最近多いんよな」
「それじゃあはじめもいた! ンゴのターン、まあ練習なんでね、ンゴはみんな向けに手札全部紹介しながらやってくワケなんだけど……最初の五枚は《人形の幸福》《魔鍵施解》《グラウンド・ゼノ》《魔鍵銃-バトスバスター》《デメット爺さん》って感じだぁ! それじゃあ……《人形の幸福》でおもちゃ箱を持ってきて、さらに新規カード《グラウンド・ゼノ》発動! このカードはデッキから恐竜族の通常モンスターかチューナーモンスターを手札に加えてから手札一枚を破壊する魔法カードなんだけど、これで《メガロスマッシャーX》を手札に加えておもちゃ箱を破壊! そうするとおもちゃ箱の効果でデッキから攻守どっちかゼロの通常モンスターを特殊召喚できるから、ドールモンスターのガールちゃんと熊っちを特殊召喚! これンゴも初めて知った時ほんとにびっくりしたんだけど、何がすごいって通常召喚もしてないしエクストラデッキからなんでも出せるとこなんだよね、今までおもちゃ箱を破壊するのは人形の幸福の仕事だったんだけどその効果を使っちゃうとエクシーズモンスターしか召喚できなくなっちゃうから困る時もあったの、でもこのカードのおかげで制約がかからないうちにいろいろ展開できちゃうってことなんだよね、メガロスマッシャーXは元々おもちゃ箱で出せる水属性の枠で入れてたんだけどグラウンドゼノのおかげで一気に地位向上して『ただの通常モンスターのオレ、周央サンゴのデッキのキーパーツになってしまう』状態なの」
「めっちゃ喋る……おもちゃ箱を破壊するカードが増えたっちゅうわけか! 便利やなぁ」
「でもまだすごいところがあるの、このカードを墓地から除外すると手札フィールドのモンスターを素材にして恐竜族モンスターを融合召喚できちゃうのね、これでンゴはフィールドの熊っちと手札のメガロスマッシャーで融合! 驚天動地、太古の覇道に震えあがれ! 《超越竜ギガントザウラー》!! こいつを特殊召喚すると墓地の恐竜族モンスター、メガロスマッシャーが手札に帰ってくる! うおーでっけー!!」
「でっけー!! …………攻撃力3800?」
「フィールド魔法《魔鍵施解》を発動してデッキから《大魔鍵-マフテアル》を手札に! さらに手札一枚を《魔鍵-マフテア》に変えちゃう! ここで変えるカードはさっきギガントザウラーで戻したメガロスマッシャーでいいからエコですよこれ、環境保全ポイントですねはい。そして魔鍵マフテア発動! ンゴの場に通常モンスターのガールちゃんがいることでデッキの通常モンスターを一体墓地に送って魔鍵モンスターを融合できる! フィールドのガールちゃんとデッキの《魔鍵銃士-クラヴィス》くんで融合! 《魔鍵召獣-アンシャラボラス》! 墓地のマフテアを手札に戻す! さらに手札のマフテアルの効果を発動して、追加召喚! 墓地からクラヴィス君を特殊召喚! もう一回魔鍵マフテアを発動して、今度はデッキのメガロスマッシャーを墓地に送って儀式召喚! 《魔鍵銃-バトスバスター》! デッキから《繋がれし魔鍵》を手札に! レベル4チューナーのマフテアルとレベル4のクラヴィス君でシンクロ召喚、《魔鍵変鬼-トランスフルミネ》! デッキからカウンター罠《魔鍵錠-解-》をセット! 続いて残ったアンシャラボラスとバトスバスターでエクシーズ! お待たせ、《プリンセス・コロン》ちゃん! 最後に《デメット爺さん》ゴを召喚! コロンちゃんのエクシーズ素材一つを使って墓地からガールちゃんと熊っちを魔改造召喚! 闇属性レベル8になった二人で最後にエクシーズ召喚! 《No.22 不乱健》!! 繋がれし魔鍵をセットしてターンエンゴ!」
「なんかすげぇ展開されたんやけど?」
「ンゴの場にはコロンちゃん・不乱健ゴ・フルミネンゴ・爺さんゴ・ギガントザウラーがいるよ! 墓地には
「破壊しすぎやろがい!! しゃーないわ、あたしのターン! まずは《海晶乙女ブルータン》を召喚して、効果発動!」
「フルミネンゴで破壊!」
「あーっ!! でもまだや、ブルータンの効果で墓地にマンダリンを送るわ! そしたら《海晶乙女の潜逅》で……」
「リバースカード、《魔鍵錠-解-》! 魔法罠カードの発動を無効にして破壊する! ごめーんご♪」
「イヤーッ!?」
*Dreaded Deluge Dragon
「あたしも新しいカードデッキに入れたい!!」
西園チグサは嘆いていた。周りを見ればどこもかしこも新規カード。
アカネはかつてのデッキの原型を留めぬほどの大打撃を受けつつも立ち直り、デスピアの聖女を迎え入れた。それらのテクニカルなパワーにボコられた。
ヒスイは順当なテーマ強化を得たことでさらに盤面形成を強固にした。それにボコられた。
コハクはいつの間にか有用な展開札を手に入れていた。それからの展開にボコられた。
サンゴは予想外の新たなカードによって展開力を爆増させ、更なる大型モンスターまでも獲得した。それにボコられた。
要するにチグサは見返してやりたかった。自分も新たにデッキを見直し、強化するタイミングではないかと。そのために配信枠も取った。
「でもあたしのデッキ、今のが結構完成形説はあるんよな。マリンセスってどれだけマリンセス引いてるかの勝負やし」
――まあそう
――だいたいブルータンかシーホース持ってたら動けるけど下手に枚数増えると動きにくくなるし
――どういう方向で強化する?
「方向性かぁ……そやな、最近先行でぶん回された時に苦しくなったこととかはよくあったから、相手をドカーンって荒らせるようなカードが欲しい!」
――アクセスコードとかは枠なさそうだよね
――これ以上EXはいじれなさそう
「そやな、EXデッキは今の十五枚で確定させたいわ! 」
求めているのは“捲り”のカード。メインデッキに採用でき、展開も阻害しない札。
マリンセスを形成する要素は「サイバース」「リンク」「水属性」。これらのキーワードから検索し、目についたものへ触れていく。見たことがないカードに触れる楽しみは、いつになっても変わらない。
「《ガッチリ@イグニスター》! サイバースの効果を無効にして手札から特殊召喚、全体が一回効果で破壊されない、耐性もつけれる……水属性なら完璧やったけど悪くない! クリスタルハート行けないときとかに挟んでもええかも!」
「《サイバネット・ロールバック》! 除外サイバースを特殊召喚! スプリンガールのコストとか、バブルリーフでドローに使ったやつとか、相手に除外されたやつ……だいたいなんでもいける! ……お、この《スクリプトン》もええやん! 《デグレネード・バスター》は……二枚ってのが重そうやんな」
「《フルアクティブ・デュプレックス》……ううん、リンクモンスター二体のコストが重いのがアレやけど、出せたらマリンセスリンクが二回攻撃……重たいけど、ロマンがある……!」
「《クシャトリラ・オーガ》……なんかびみょくない? 攻撃力2800はあるけど……相手のデッキの上見て一枚除外って、マジのひすぴが七皇の剣使うときのメタくらいよな」
あらゆるカードが目については流れゆく。そんな中、運命の出会いというのは突然にある者。
検索条件を水属性モンスター全体に変えて少しの時。
「……これなんて読むん? き……たくみ……何……?」
目についた一枚、国語力が弱いチグサにはごちゃごちゃした漢字の並びにしか見えないカード名。親切なリスナーの助言を受けてもまだわからない。
――かっけぇ
――氷結界対応! 強い!
――こいつの英語名すごい好き
印象も悪すぎず、効果も豪快で爽快。半分相手依存の発動条件と、自分もまきこんでしまう難点はあるが……ちょっと難しいくらいが燃えるもの。
ムーラングレイスなど、マリンセスを守る周りのモンスターはかっこよさげなモンスターが映えると思っているチグサに、金銀のメカニカルなビジュアルはうまく刺さった。
「よし、お前うちに来い!」
・ ・ ・ ・ ・
後日セレじょメンバーの集まりにて、今までやられた分の仕返しをしたいと意気込んだチグサがデュエル開始の宣言をした。
新顔となるそのモンスターも、ばっちりお披露目できた。
「フィールドにEXから出たモンスターが二体以上いる時、こいつは手札から出てこれる! 《
「わ……! 吹っ飛ばされた!」
「カード名なんて?」
「タカクラミッツィツァホォウ!」
(噛んだな……)
「ありがとなオカミ! こっからマリンセス展開始まりや!」
「……こないだボコボコにしちゃったからどうなることかと思ったけど」
「大丈夫だよー、おチグちゃんのデッキ作りしっかりしてるし!」
「楽しそうだし!」
ニューロンでセレじょデッキは逐一更新してるんですけど、あーこのデスピアティアラだけ既に4つくらいデータある。最新版はカルテシアとか入れた代わりにスライムが抜けました。
次回の本編はクシャ小路です。レギュレーションが去年の8月頭なのでアライズハートとかパライゾスとかがない代わりに“全て”が3枚入る時代です。既にデュエル構成は書き終わってるので、楽しみにしててください。