スーパーロボット大戦+α   作:ウサガミ

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第二次α外伝(仮)

バルマー戦役においてユーゼス・ゴッツォは地球圏の優秀な人物のクローンを造った。

 

だが、そのクローン達は歴史から忽然と消えていた。

 

彼個人の主観が入るとはいえ優秀な人物のクローン達ならば何らかの痕跡が残るはずだが、それすらも無いのはあまりにも不自然だ。

 

培養液の段階で命を終えたというなら製作者は違えど我が同胞へと黙祷も捧げよう。

 

 

しかし、やはり妙だ。

 

連邦政府や連邦軍が残骸跡を調査していないわけがないと思い資料を探したがやはりない。

 

私は私の目的のためにも同志となりえる人物を探している。

 

 

 

 

とある富豪?の日記より抜粋。

 

 

ーーー

 

月のムーンクレイドル周辺で捜索活動を開始してから一週間ほどになるが、めぼしい成果は無い。

 

あったのはジオン残党のフリをした謎の部隊の襲撃ぐらいだ。

 

 

とはいえ成果は無ければそれはそれでターゲットの死亡が半ば確定したようなものでもある、本来はダメなんだろうがある意味俺は安堵していた。

さらに言うなら破格の攻撃力を持つ特機や異世界の機体相手に戦ったのにマトモな残骸が残ると思う方が間違いだからだ。

 

それでも今回のターゲットを恐れる一部の軍上層部は確信がほしいために俺たちの部隊に捜索を強要してきていた。

 

「…」

 

乗機のスタークジェガンの通信機で一度艦に帰投すると通信を入れようとした瞬間、何かに引きずり込まれるような違和感を感じた。

 

「あ…ぐっ…」

 

こんな時に頭痛かと思いながら俺の意識は途絶えていた。

 

ーーー

 

 

その日、私は学校の社会科見学で東京タワー見学に来ていた。

ちなみにこの世界、仮称α世界においては西暦2000年ごろに歴史が分岐したため東京スカイツリーは存在しない。

歴史的な事件が何個か置き換わってその結果として西暦が2014年で終わりその後は新西暦、国連から今の周期の文明では初の惑星規模での統一国家である地球連邦政府の樹立へと繋がる。

 

ちなみに今回来た東京タワーは再建された2代目で電波塔などその辺りの役割はなく単純に高所から街を見る観光地だ。

表向きの理由は旧世紀の街並みの1つとして再現されたようだ。

この世界の東京タワー、便宜上初代東京タワーとしよう。

その初代東京タワーはこの世界で発生した『東京大震災』の前後の混乱の時期に倒壊して地球連邦政府の樹立から政情が安定する時期まで完全に放置されていた。

 

ゆえに2代目東京タワーは日本の再興と連邦政府の安定化の象徴とも言える。

 

ーーー

 

 

「90年代のアニメとか仮面⚪イダー⚪ブトとか東京タワーはある種の象徴だよねえ…」

 

前世のことを思いだし何となく呟いてしまう。

 

 

「何々シキちゃん、仮面⚪イダーって何?」

 

「うん?光ちゃんか。まあ、そうだね言うなれば大昔の子供向けの特撮ドラマだよ」

 

 

同級生の光ちゃんは呟きを拾ってしまいそれに返答する。

もっともこの世界では昭和⚪イダーならともかく⚪ブトどころか平成⚪イダーは存在しないだろうけど。

政情が世界全体で混乱してる時期にそんなものを作る余裕はないだろうからね。

嘘は言っていないがこれはどうなんだろうと?少し自問自答してしまう。

ま、1秒程度だけど。

 

 

「あはは、シキちゃんって歴史とか詳しかったんだ」

 

「一通りは知ってるよ」

 

「さっすが天才!」

 

「…天才とかいう単語は嫌いだな」

 

 


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