「エンジン停止。アスラン。ラクス嬢の受け取りを任せる」
『はっ』
「護衛はいかがしますか?」
「俺が出る。向こうもソーマが出るだろうしな」
アスランはイージスを引き渡しポイントに向かわせる。
同時刻。アークエンジェルでも引き渡し作業が行われていた。
キラがその引き渡しを行う役に選ばれ、モビルスーツに乗り込む。
そしてラクスも船外作業服に着替えてストライクに乗り込んだ。
見送りにはフレイやサイなどが来ていた。
「そうですわ。フレイさんにこれを」
ラクスはそう言って写真を渡す。
そこにはギルデルクを離れる前に取った集合写真などいろいろな写真があった。
「ソーマさんが急いで現像してくださったものですわ。
なぜか二枚ずつありますの。一枚フレイさんに」
「ありがとう」
フレイはそれを受け取った。
サイは少し驚いていた。
この数時間姿を見ないと思っていたら彼女のコーディネーターに対する対応が
まるっきり変わっていたのだから驚きは当然だろう。
「色々とありがとうございました」
「キラ、ちゃんと帰って来るよな?」
「うん、帰ってくるよ。僕は」
『キラ、行くぞ』
通信越しにソーマから催促されてハッチを閉める。
エールを装備し引き渡しポイントに向かった。
イージスとブレリュードが引き渡しポイントに向かうとストライクとアルカナが待っていた。
「キラ」
『こんにちは。アスラン、お久しぶりですわ』
「確認した」
『なら彼女を連れていけ』
キラがラクスを押し、まっすぐイージスに向かわせた。
アスランは優しくラクスを受け取る。
「いろいろとありがとう。キラ。アスラン、貴方も」
「いえ」
アスランは軽くお辞儀をしてキラの方を見る。
「キラ!お前も一緒に来い」
『え!』
「キラ!お前が地球軍に居る理由がどこにある!?一緒にこい!ラクスも」
『僕だって…君となんて戦いたくない…でも…あの船には守りたい人達が…友達が居るんだ!』
そのアスランの叫びに、キラは優しく微笑んでそういった。
それは、キラの覚悟だった。
引き金を引いて、それでも戦いから逃げようとした自分への決別。
引き金を引いて、崩れ落ちそうになっていた自分の手を取ってくれた
ソーマやシュンに応える戦士としての覚悟。
大切な人、守りたい人のために戦う信念。
仲間を生かして自分も生きて、出来ることをして、使命を果たして明日を迎える。
その信念がキラの中で固まった瞬間だった。
「ならば仕方ない……次に戦うときは…俺がお前を討つ!」
そんなアスランの言葉に、キラは真っ直ぐな眼差しで答えた。
『僕もだ…アスラン』
「アスランはそのままラクス嬢をインテグラにルイス救命艇を発進させろ」
『『了解』』
アスランとインテグラに指示を飛ばす。
『まさかお前がここで来るとは思わなかった。てっきりクルーゼが来るかと思っていた」
「ラウは死んだ」
『は!』
「お前だから教えておく。国家反逆罪でラウは死んだ」
『マジかよ』
「結末は変わるのか?それとも変わらないのか?それはわからない。
だがそれでも俺は出来る事をしていく」
『俺もだ』
その後、ジョージを乗せた救命艇が到着した。
「そのほかの艦はあのままおいていく。他の条件は改めて言う必要はないだろう?」
『ああ』
「また、戦場で」
ルークは機体をインテグラに向けた。