機動戦ガンダムSEED-風神と雷神-   作:秋月 了

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PHASE-03 その名はガンダム

ルークは暗く広い通路を一人進む。

 

「ここか」

 

扉を開ければそこには2機のモビルルーツが寝かされた状態で置かれていた。

 

「これは例の転生特典か」

 

ルークは二機の内一機に乗り込む。

 

(やっぱキュリオスだな。名前が変更されてる。

名前はブレリュード。名前変わってるな)

 

システムをアップロードさせて機体を立ち上がらせる。

 

(さて、後々使われても面倒だし、破壊しておこう)

 

手に持っているビームサブマシンガンをもう一機に向けるが

もう一機も立ち上がった。

 

(ち、誰かのってやがったのか)

 

もう一機はバスターライフルを天井に向けて撃った。瓦礫が崩れる。

 

(こいつ馬鹿かよ。生き埋めになるぞ)

 

もう一機の奪取を諦めてルークはシグーアサルトHM(ハイマニューバ)のある場所に向かい、

機体を掴んで脱出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大怪我を負った兵士が必死に歩いてある場所に向かう。

 

「急がないと。せめてあれだけでも、中尉に」

 

この兵士は先ほどの工区での銃撃戦でシグーアサルトHM(ハイマニューバ)によって

崩された瓦礫に片足をつぶされそれでも必死に、歩いてここまで来た。

そして格納庫の扉を開けて中に入る。

この場所を知っているのは生き残りの中では自身とマリュー・ラミアスのみ。

ここまで完成にこじつけて失うわけにはいかない。

その使命感が彼をここまでさせていた。

必死に機体を起動させ、立ち上がらせる。

そんな彼に隣でブレリュードが立ち上がっている事を認識する余裕はない。

奇跡的に起動し霞む視界と血が行っていない頭で構造図を思い出す。

そこから天井にバスターライフルで穴をあけて変形して飛び出した。

 

 

 

 

コロニー内ではいまだ戦闘が続いていた。

イザーク達新型の奪取を成功させた三人にOSの関係で動くのが精一杯な新型の護衛に

マシューを付けて見送り、装甲車や対MSミサイル搭載トラック、通称ブルドックを破壊しながら、

アスランとラスティを待っていた。

途端工区で爆発が起こり二機のモビルスーツが出てくる。

自身の近くに降り立った一機に通信をつなげ顔を確認する。

 

「アスラン!」

 

『ラスティは失敗だ。向こうの機体には地球軍の士官が乗っている』

 

『いやぁ、面目ない』

 

「何やってるんだ。お前は」

 

イージスのマニピュレーターの上で座りながらこちらに手を振ってくるラスティに

悪態を付きながらミゲルは今もふらふらしながら歩いている機体を見る。

 

「ならばあの機体は俺が捕獲する。お前はそれを持って先に離脱しろ」

 

ミゲルはもう一機の機体、ストライクに向かっていった。

 

 

 

 

 

 

 

マリューは機体を何とか動かしていた。

 

「私にだって動かすことくらい」

 

しかし進んではいるものの動くはぎこちなくとても戦闘ができる状態ではなかった。

そこにミゲルのジンがサーベルを構えて突っ込んでくる。

 

「そーら、堕ちろ!」

 

マリューはそれを回避させるがバランスを崩して倒れる。

コックピットにも揺れが伝わりキラも放り出されてマリューの胸元に崩れる。

 

「離れてなさい。死にたいの?」

 

「す、すみません」

 

その時、サイド画面にキラの友人たちが映る。

 

「あ!サイ、トール、カズイ、ミリアリア!」

 

メインモニターにジンが突っ込んでくるのが映る。

マリューはコックピットの四角いボタンを押す。

するとモノクロだった機体に色が付くそして腕でジンのサーベルをはじいた。

 

「何!」

 

ミゲルは驚きの声を上げる。

 

「こいつ!どうなってる!?こいつの装甲は!」

 

『こいつらはフェイズシフトの装甲を持つんだ。展開されたらジンのサーベルなど効果がない』

 

その間にアスランもイージスのフェイズシフトを展開し物陰からイージスに向かって飛んできた

ミサイルを頭部75mm対空自動バルカン砲塔システム「イーゲルシュテルン」で破壊する。

 

「お前はは早く離脱しろ!いつまでもウロウロするな!』

 

そうミゲルは言うと、再び地球軍のモビルスーツに攻撃を仕掛ける。

アスランはイージスを飛ばして離脱していった。

マリューはそれを見ていたがコックピットのアラームでジンが突っ込んでいることに気づいた。

 

「生意気なんだよ。ナチュラルがモビルスーツなど」

 

ミゲルはスラスターをふかしてサーベルを振り上げて突っ込む。

マリューはそれを見ている事しかできないどころか友人たちがいる方に下がる。

このままでは友人がストライクに踏みつぶされると思ったキラはボタンを押して、

機体の姿勢を低くさせてレバーを押して

ストライクに肩からのタックルをジンにしかけた。

 

「ぬうぅぁああぁぁ‼」

 

タックルを正面から受けたジンは吹っ飛ばされて真後ろの建物に突っ込む。

 

「ここにはまだ非難しきれていない人だっているんです。

こんなものに乗っているなら何とかしてくださいよ」

 

そう言いながらキラはコンソールを操作して乗りながら考えていた疑問点の答えを割り出した。

 

「無茶苦茶だ。こんなOSでこれだけの機体を動かそうだなんて‼」

 

「まだ、全部完成してないのよ。仕方ないでしょ」

 

「どいてください!」

 

「え⁉」

 

「早く!」

 

マリューはしぶしぶ退ける。

キラはコックピットに座りキーボードを操作する。

 

「キャリブレーション取りつつゼロ・モーメント・ポイントおよびCPGを再設定。

ちっ、 なら擬似皮質の分子イオンポンプに制御モジュール直結、

ニューラルリンゲージ・ネット ワーク再構築メタ運動野パラメータ更新、

フィードフォワード制御再起動、伝達関数コリオリ偏差修正

運動ルーチン接続、システムオンライン、ブートストラップ起動!!」

 

ジンが立ち上がり重突撃銃を構えて撃つ。

ストライクはそれを飛んで躱す。

 

「なんなんだ、あいつ。急に動きが⁉」

 

更に重突撃銃を撃つが当たらない。

 

「武器、あとはアマーシュナイダー?これだけか!」

 

腰部のボックス状ユニットから一対のナイフが飛び出し、ストライクの両手に装備される。

ストライクはアーマーシュナイダーを順手に構えると、地表を疾走してジンとの距離を詰めた。

 

「くっそー!チョロチョロと!」

 

ジンは重突撃銃の火線を振り回してガンダムの迎撃を試みる。が、当たらない。

そもそも当たっても意味が無い。

 

「こんなところで! 止めろぉぉ!!」

 

ジンが己の劣勢を悟った時には、ガンダムはジンの懐に潜り込んでいた。

まず一本目のナイフをジンの右肩に、そして間髪入れずにもう一本を首筋に突き刺した。

ジンの腕がだらん、と力無く下がる。モノアイから光が消えて、それでジンは動かなくなった。

 

「ハイドロ応答なし。多元駆動システム停止。ええーい!」

 

ミゲルは自爆スイッチを起動してパッチを強制排出機能を使い

ランドムーバーで飛んでいった。

それを見たマリューは叫ぶ。

 

「あっ!まずいわ!ジンから離れて!」

 

「えぇ?」

 

瞬間、目の前のジンが爆発した。

 

「「 うわぁぁぁぁぁ!」」

 

一番間近にいたストライクも影響を受けて吹き飛ばされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少し、時間をさかのぼってコロニー外延部。

 

 

《くそ、やはり雷神を相手に一機はきついか》

 

《諦めないで、レオ。》

 

《分かってる。雷神には何度もやられてきた。それにあいつはショーンの仇だ》

 

(ショーンか。確かそんな名前の敵がグリマルディ戦線でいたな。

それより敵もいい腕をしてる。回避重視で攻めが少ないとはいえここまで苦戦するとは)

 

その時ヘリオポリスの方向から三機のモビルスーツがナスカ級に向けて飛んで行く。

 

『ちっ、三機奪われたか。こりゃあ中もめちゃくちゃだぞ』

 

「ムウさん今は目の前の敵を叩きましょう。」

 

『分かってる』

 

《操舵不能ーーー》

 

《うわあああああああ》

 

後方から爆発音が響く。

輸送船の舵部分がヘリオポリスから引き揚げてきたジン一機にやられ

ヘリオポリスの壁にぶつかり爆散した。

 

『船まで』

 

『まずいですよ。中尉』

 

「分かってる」

 

『仕方ない。シュンはギルデルクの直掩につけ。あれが落ちたら帰る場所がなくなるぞ」

 

『了解』

 

メビウスが母艦に向かう。

その間にもう一機、イージスがナスカ級に向かう。

 

(四機目ここまでは原作通りか。)

 

ソーマは考えをめぐらしながらジンの周りを飛び回る。

更に数分の戦闘の後、ナスカ級から信号弾が撃ちあがった。

 

ジン型二機は下がっていった。

 

『引き上げる?まだ何か?この感じ、まさか』

 

「ちょムウさんどこ行くんですか?」

 

『いいから、ついてこい』

 

「了解」

 

まだ戦闘は続く。

 

 

 

 

 

 

 

ヴェサリウス艦内。

 

 

 

「オロール機大破、帰投します」

 

「オロールが大破だと。こんな戦闘でか」

 

オペレーターからの報告に驚きを隠せないアデス。

相手はモビルアーマー五機だ。

精鋭ぞろいのクルーゼ隊の隊員がモビルアーマーに大破まで追い込まれるとは

彼には信じがたい事実だった。

 

「オロールより報告。戦場で雷神を見た。以上です」

 

そこでアデスは納得する。

相手が赤き雷神と呼ばれている敵なら無理もないと。

月面での戦いから何度もその名前は聞いてきた。

クルーゼ隊が組織される前だが実際に遭遇したことさえある。

その時もその一機の為にジン部隊が壊滅的被害を受けた。

あの機体が来ているならむしろ大破で済んだだけましかもしれない。

アデスはそう考えていた。

 

「ミゲル・アイマンよりレーザービーコンを受信。エマージェンシーです」

 

「如何やらいささか小うるさいハエが一匹いや二匹飛んでいるようだな」

 

「は?」

 

「私のシグーを用意しろ。ルークがまだ戻らず、

ミゲルが機体を失うほどまでに事態が動いているのだ。

最後の一機、このまま見過ごせばその代償は我々の命で払う事になるぞ」

 

クルーゼはブリッチをでてハンガーに向かった

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