IS~インフィニットストラトス~ Noblesse Oblige   作:白姫彼方

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義妹と買い物と

~IS学園美緒、美紗緒自室~

 

目覚めた美緒は勢い良く跳ね起きる。全身汗だくで呼吸は乱れていた。

 

「一夏ぁ……」

 

美緒は相呟いて美紗緒を起こさないように静かに泣いた。

 

~食堂~

 

時間は過ぎ、美緒と美紗緒は食堂に来ていた。その近くには一夏、ラウラ、箒も居た。

 

「ちなみにこれは一夏が言っていたことだが」

 

ラウラはチキンサラダを食べ、飲み込む

 

「おしとやかな女が好きだそうだ」

「「!」」

「うゅ?」

 

美緒と箒は驚き、美紗緒はわからなさそうに小首をかしげる。蛇足だがこの時一夏は美紗緒に萌えたそうだ。

ドタドタと慌しい音がして5人はその音がする方を向く

 

「わああっ!ち、遅刻っ……遅刻するっ……!」

 

その発生源は意外なことにシャルロットであった。シャルロットは余っている定食から一番近くにあるものを取る。

 

「よ、シャルロット」

「あっ、一夏お、おはよう」

「シャルロットちゃん。おはよう~」

「よう~♪」

「美緒ちゃんと美紗緒ちゃんおはよう」

 

一夏が挨拶をしてそれに続く様に美緒も挨拶をするが……美紗緒は途中まで食べていたので最後の方しか発音できなかったが……

 

「ほらほら、美紗緒ちゃん。口の周り汚れてるよ」

 

美緒はナプキンを取り出して美紗緒の口の周りを拭く、それをくすぐったそうに目を細めてなすがままにされる。

 

「ありがとう♪お姉ちゃん♪」

 

美紗緒は美緒にそう言ってまた食べ始める。

 

「なぁ美緒?」

「ん?どうしたの?一夏?」

「いや、何時の間に妹が出来たんだ?」

 

一夏の疑問に美緒と美紗緒はぎくっとほんの少しだが動きが止まる。

 

「あはは……2年前にね……ね?美紗緒ちゃん」

「う、うにゅ……ほうふぁよ(そうだよ)

「そうなのか……ところでシャルロット」

「ほえ!?何かな!!一夏!?」

 

一夏とシャルロットが話すのを見て、美緒と美紗緒は安堵の溜息を吐いた。

 

「(危なかったぁ……妙な所で一夏は鋭いんだから)」

「(気をつけないとだめかな……お姉ちゃん)」

「(それに越したことはないよ美紗緒ちゃん)」

 

美緒と美紗緒のやりとりを静かに見ていたラウラはさり気なく美紗緒の隣に座った。ところが

 

キーンコーンカーンコーン。

 

「うわぁっ!い、今の予鈴だぞ、急げ!」

 

と一夏が言うも既に美緒、美紗緒、一夏以外いなかった。

 

「一夏も慌てなくて良いのに」

「馬鹿!今日は織斑先生のSHRだぞ!?俺はまだ死にたくない!」

「う~?お姉ちゃん?織斑先生のSHRに遅刻したらしんじゃうの?」

 

一夏の悲鳴に美紗緒が素で返す。美緒はお茶を啜りながら答える。

 

「美紗緒ちゃん、別に織斑先生のSHRに遅れたって死にはしないよ……と言うか私がいるから遅刻はしないからね~」

 

美緒はそう言ってからお茶を飲み干す。

 

「それじゃ、美紗緒ちゃん……私の首に捕まってね」

「は~い♪」

 

美紗緒が美緒の首に捕まったのを確認する。その間に一夏は既に寮内から姿を消していた。

 

「いっくよ~♪」

 

美緒の軽い掛け声と共に二人の姿は消える。美緒お得意の高速移動だ。走ってる途中の一夏とすれ違う

 

「うわっ!美緒!汚いぞ!」

「ふっふ~ん♪おっさき~♪」

「わ~♪早い早い~♪」

 

一夏の抗議を軽く返して美緒は教室に入る。

 

「千条院姉妹」

「うわっ!織斑先生!?」

 

教室のドアを開けた直後、そのまん前に千冬がいて美緒は驚く

 

「廊下で走るなと注意しただろうが」

 

スパァンッ!と千冬の出席簿アタックが美緒に炸裂する。

 

「いたた……ごめんなさい」

「よろしい、席に座れ」

 

そういって美緒と美紗緒は席に着く。その直後に一夏とシャルロットが到着する。だがシャルロットは部分展開している為、千冬に二人して怒られ、教室の掃除を罰として言いつけられ、席に着く。

 

「今日は通常授業だったな。IS学園生とはいえお前たちも扱いは高校生だ。赤点など取ってくれるなよ」

 

授業数こそ少ないがIS学園にも普通の高校でも教える授業がある。中間こそ無いものの、期末はあり、ここで赤点を取ると長期休校の大半を補修に費やされるのでどの学園生も必死になる。

 

「それと来週からはじまる校外特別実習期間だが、全員忘れ物などするなよ。三日間だが学園を離れることになる。自由時間では羽目を外しすぎないように」

 

七月の頭に校外実習……臨海学校がある。三日間の日程のうち、初日は丸々自由時間となっている。

 

「ではSHRを終了する。各人、今日もしっかりと勉学に励めよ」

「あの、織斑先生。今日は山田先生はお休みですか?」

 

千冬に一人の女子生徒が質問をする。

 

「山田先生は校外実習の現地視察に行っているので今日は不在だ。なので山田先生の仕事は私が今日一日代わりに担当する」

 

すると女子達が騒ぎ始める。千冬はそれを鬱陶しそうにしながら言葉を続ける。

 

「あー、いちいち騒ぐな。鬱陶しい。山田先生は仕事で行っているんだ。遊びではない」

 

はーい、と揃った返事をしたのだった。

 

~放課後第三アリーナ~

 

「それじゃあ美紗緒ちゃん。ISの訓練を始めるよ♪」

「うん♪お姉ちゃんよろしくね♪」

 

美緒と美紗緒は訓練の為に第三アリーナに来ていた。美紗緒は訓練機である『ラファール・リヴァイヴ』を装着していた。

 

「それじゃ、まずは無反動旋回(ゼロリアクト・ターン)だね。私がやるから見ててね」

 

美緒は美紗緒が見える速度で無反動旋回(ゼロリアクト・ターン)を行う

 

「っとこんな感じだけど美紗緒ちゃん。解ったかな?」

「うん♪こうだよね?」

 

美紗緒は美緒とまったく同じ動きをする。

 

「うん♪そうだよ♪良く出来たね♪」

 

美緒は美紗緒の頭を撫でると美紗緒は目を細めて気持ち良さそうにする。

 

「これを後10回ぐらいやったら今日は終わりにしよっか」

「は~い♪」

 

美緒は美紗緒に言った後、ふと考え事をする。

 

「(今週末は美紗緒ちゃんの洋服買ってあげないとね♪)」

 

並行思考(マルチタスク)』を使いながら美緒は予定を組みながら美紗緒の訓練を行うのだった。

 

~日曜、プラットホーム~

 

「良く晴れてるねぇ♪」

「ねぇ♪」

 

美緒と美紗緒は町に繰り出していた。何故かと言うと

 

「今日は私達の水着と美紗緒ちゃんの洋服を買うから楽しもうね♪」

「うん♪お姉ちゃん有難う♪」

 

今だに服を持っていない美紗緒の為に美緒が提案したのだった。

 

「最初は何処から見たほうが良いかな?お姉ちゃん」

「そうだね~……まずは水着からにしよう♪」

「はぁぃ♪」

 

そう言って二人は水着売り場に向かった。

そして二人が水着売り場に着くとそこで見かけたのは何故かシャルロットと一夏が試着室一緒に入って行く所だった。

 

「ねえ、お姉ちゃん。さっき一夏さんとシャルロットちゃん一緒に入っていったよね?」

「私の見間違いでなければね……?はぁ……」

 

美緒は頭を抱えて溜息を吐く、気を取り直して美緒と美紗緒は水着を選ぼうとするが

 

「ん?千条院姉妹じゃないか」

「あ、千条院さんこんにちわ」

「織斑先生と山田先生こんにちわ」

「こんにちわ~♪」

 

千冬と真耶に会い挨拶をする。

 

「織斑先生達も水着を?」

「はいそうですよ。あ、それと今は職務中ではないのですから、無理に先生って呼ばなくても大丈夫ですよ」

「はい、じゃあ千冬お姉ちゃん」

「ん?どうしたんだ?美緒」

「今度……お父様とお母様の一周忌だから……久しぶりに顔を見せてあげて?」

「あぁ……また機会があればな」

「は~い♪」

 

美緒がそう返事すると先程、一夏とシャルロットが入った試着室が少し慌しくなる。

 

「ん?なんだ?やけに騒がしいな」

 

千冬はそういうと二人が入った試着室に向かう。それと共に真耶、美緒、美紗緒もついていく注意しようと真耶が声をかけようとした瞬間

 

「え?」

「えっ?」

「ええっ?」

一夏がドアをあけて出ようとしているところだった。

 

「何をしている、バカ者が……」

 

千冬がそう呟いた後に真耶の悲鳴が響き渡った。

それから数分間一夏とシャルロットは真耶に説教をされ、今しがた漸く終わり、少し一夏と真耶が話していると

 

「そろそろ出てきた方がいいんじゃないか?」

「そ、そろそろ出てこようかと思ってたのよ」

「え、ええ。タイミングを計っていたのですわ」

 

千冬に言われ、出てきたのはセシリアと鈴音だった。

きゃいのわいのと一夏達が騒いでいると千冬が溜息をつく

 

「さっさと買い物を済ませて退散するとしよう」

「あ、あー。私ちょっと買い忘れがあったので行ってきます。えーと、場所がわからないので鳳さんとオルコットさん、ついてきてください。それとデュノアさんと千条院さん達も」

「ふふ♪私達は別行動するので……それじゃ♪一夏またね♪」

 

美緒はそう言って美紗緒を連れて離れた。

 

「お姉ちゃん」

「うん?どうしたの?」

「一夏さんと居なくて良かったの?」

「うん、千冬お姉ちゃんと二人っきりにしないとね……?一夏と千冬お姉ちゃんは家族だし唯一の肉親だからね」

「うゅ?どう言う事?」

「美紗緒ちゃんにも何れ解るよ」

 

美緒はそう言って美紗緒の頭を撫でた。

その瞳の奥は哀しみに彩られていた。

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