IS~インフィニットストラトス~ Noblesse Oblige   作:白姫彼方

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幼馴染と海上での戦いと撃墜と

~戦闘空域~

 

「こちら千条院美緒、本部聞こえますか?」

『こちら本部、聞こえているぞ千条院』

未確認機(アンノウン)視認しました。以上通信を切ります」

『わかった。状況が変わり次第連絡を入れる』

 

美緒は通信を切ると美緒は『カインフィードバックヴォンディン』の前に立つ

 

「漸く見つけたよ『カインフィードバックヴォンディン』、そしてその搭乗者」

「…………」

「貴女の目的は何?どうして貴女がそれを奪取できたの?」

「…………目標………確認」

 

『カインフィードバックヴォンディン』の搭乗者は呟き、美緒を見る。

 

「IS名………『カィンホクキエツァ』………搭乗者………『生命戦闘体(アマテラス)』千条院美緒………No.Λ11と確認………初めましてお姉様(・・・・・・・・)

「!?」

 

搭乗者の言葉に美緒は驚き、目を剥く。

 

「どうして貴女がそれを……!」

「改めて紹介します……『亡国機業(ファントム・タスク)』所属、『生命戦闘体(アマテラス)』No.μ12、千条院白昼夢(せんじょういんさだめ)と申します。お姉様」

 

白昼夢(さだめ)の自己紹介に美緒は再度驚く、だがその中で一番驚いていたのは……

 

「『生命戦闘体(アマテラス)』だって!?ラストナンバーは私のはず!」

「記録上ではそうなっていますが……事実は違います。姉妹機として同タイプの私が製造され、ロールアウト直前に『亡国機業(ファントム・タスク)』に『カインフィードバックヴォンディン』と共に奪取され、現在に至ります。投降してくださいませ。お姉様」

「貴女の目的は………何?」

「はい、私の目的は『カインホクキエツァ』とその搭乗者の確保、それが遂行できない場合は『カインホクキエツァ』及びコアの奪取です」

「私が………投降すると思う?」

 

美緒はそう言って、戦闘態勢に入る。

 

「しないでしょうね……なので奪取を遂行します」

 

白昼夢(さだめ)は言ってから戦闘態勢に入り、互いに『瞬時加速(イグニッション・ブースト)』を使い、『月光』で鍔迫り合いを始める。

だが直ぐに美緒が白昼夢(さだめ)の腹部を蹴り、距離を取り、『オクスタンガトリング』を出現させ、アイドリングを始めて、撃ちだす。それを白昼夢(さだめ)は避け、白昼夢(さだめ)も『オクスタンガトリング』を呼び出し、美緒に撃ちだす。美緒もそれを避け、『マイクロミサイル』、『コンテナマイクロミサイル』を双方同時に射出する。互いの『マイクロミサイル』、『コンテナマイクロミサイル』が着弾し、爆ぜる。その爆炎を駆け抜け、接近したのは美緒だった。

その手には『オクスタンガトリング』は無く、『月光』の青白い光の刀身が輝き、白昼夢(さだめ)を斬り裂かんと美緒は薙ぎ払う様に横に構え、懐に入る。

 

「かかりましたね?」

「!?しまっ」

 

白昼夢(さだめ)は零距離からの荷電粒子砲『スキュラ』を放ち、美緒は『シュピーゲル』を展開する暇も無く、左腕の装甲で受け、吹き飛ばされる。

 

――――バリアー貫通、ダメージ250。シールドエネルギー残量650。実体ダメージ、レベル左腕部中破

 

『スキュラ』を受けた左腕部装甲は半ば爛れ、骨格がほんの少し見えるようになってしまったが、動きには問題無さそうだ。

 

「いきなさい。『ソルディオス』」

 

白昼夢(さだめ)は『アクティブクローク』から『ソルディオス』を15基出し、美緒に向けて実弾射撃を行わせる。美緒は『ソルディオス』と『ブレード』を展開して『ソルディオス』に『ソルディオス』を向かわせ、封じる。残った『ブレード』を白昼夢(さだめ)に向かわせ、自身は『ブレイズ』、『スキュラ』、『ブリッツ・カノーネ』の発射準備(チャージ)を行いながら。白昼夢(さだめ)に向かいながら『オクスタンガトリング』を放ち、接近していく。

美緒の意図を察しながらも『ブレード』によって動きを阻害され、同じく『ブレード』を展開して反撃しようとした瞬間。

 

「捕まえたよ」

「!?」

 

美緒に両肩を捕まれ、『ブレイズ』、『スキュラ』を向けられ、身をよじろうとするが、できず。右腕にある『月光』で振り払う、その際に『ブレイズ』は外れ、『スキュラ』は右腕部に当たる。

 

――――バリアー貫通、ダメージ250。シールドエネルギー残量600。実体ダメージ、レベル右腕部中破

 

白昼夢(さだめ)と美緒は互いに反対側の腕にダメージを与え、無傷の腕にある『月光』で斬りかかる。だがやはり、鍔迫り合いになるも、互いに『オクスタンガトリング』を撃ち、被弾する。

 

――――バリアー貫通、ダメージ75。シールドエネルギー残量420。実体ダメージ、レベル左腕部以外軽微

――――バリアー貫通、ダメージ75。シールドエネルギー残量410。実体ダメージ、レベル右腕部以外軽微

 

美緒は『マイクロミサイル』と『コンテナマイクロミサイル』を放つ、白昼夢(さだめ)も『マイクロミサイル』と『コンテナマイクロミサイル』を放ち、爆煙で姿を見せなくする。

 

「『ヤタノカガミユニット』解除!」

 

美緒は通常形態の『カィンホクキエツァ』に戻す。その頃に爆煙は晴れ、互いの姿が見えるようになる。

 

「「第666虚数バイパス展開接続開始……イリーガル機関稼動開始確認!『アマテラスユニット』……起動!」」

 

『カィンホクキエツァ』と『カインフィードバックヴォンディン』から黒い粒子が溢れ出る。

 

「コード入力DOL(デス・オブ・ライン)!起きなさい!『アマテラス』!」

「コード入力DOL(デス・オブ・ライン)!起きて!『アマテラス』!」

 

二人が言い終わる直前に『カィンホクキエツァ』と『カインフィードバックヴォンディン』が互いに姿が変わり、同じ姿に変わる。

美緒と白昼夢(さだめ)の瞳に『Return of the primordial System Start』と浮かぶ。その直後に美緒と白昼夢(さだめ)は『瞬時加速(イグニッション・ブースト)』を超える速度で激突する。その速度は速く、『月光』同士で発生する紫電よりも速く、次の鍔迫り合いで紫電が発生して一帯を紫電の光で覆い尽くす。だが次第に両者の体に斬り傷が増えていき、多量の出血を強いることになる。それは自己再生能力が驚異的な『生命戦闘体(アマテラス)』であってもだ。『生命戦闘体(アマテラス)』同士の戦闘は想定されておらず。再生能力が追いつかず、ダメージが蓄積されていく。

 

『カィンホクキエツァ』――――バリアー貫通、ダメージ350。シールドエネルギー残量150。実体ダメージ、レベル中破

『カインフィードバックヴォンディン』――――バリアー貫通、ダメージ350。シールドエネルギー残量140。実体ダメージ、レベル中破

 

「「排除……排除……」」

 

美緒と白昼夢(さだめ)は5mの陽電子(ポジトロン)砲『エーレンベルク』を出現させ、構えて放つ、『エーレンベルク』が放つ陽電子は互いの陽電子を相殺しながら進むことも出来ず。『エーレンベルク』が過負荷(オーバーロード)で自壊した『エーレンベルグ』だったものを捨て、『月光』の刀身を出現させ、『ブレイズ』と『スキュラ』を発射体勢(チャージ)しながら突撃する。互いの左右対称の『月光』で『月光』を受け止め、『ブレイズ』を『ブレイズ』で撃ちぬき、強制排出をし、『スキュラ』を放つも拮抗し、過負荷(オーバーロード)で自壊する。『カィンホクキエツァ』のみに装備されている『ブリッツ・カノーネ』も白昼夢(さだめ)の『月光』に斬り落とされ使用不可能にされる。

体を『月光』の刀身で斬られ様とも互いに表情を変えずに戦う。

互いの目的の為に殺し合う。戦場ではよくある事だが二人の場合は次元が違う。

常人が見ようものなら吐き気を催し、或いは失神をしてしまう……既に互いの血で濡れ、真っ赤に染まっている。

それでも互いに斬り合い、相手を殺すだけを考え二人は……否、二体の『生命戦闘体(アマテラス)』は戦う。互いの目的の為に……互いを殺す為に。

『カィンホクキエツァ』と『カインフィードバックヴォンディン』も既に稼動限界領域を超えており、何時機能停止になっていてもおかしくはない……それでも戦い続けられるのは『生命戦闘体(アマテラス)』である二人が自身のナノマシンを使い、微量ながらも自己修復させているからだ。

既に戦闘開始してから三時間は経過している。二人からしてみれば既に丸三日は戦い続けている様に感じられる。それほど密度が濃い戦闘であった。

だがその戦闘も美緒への個別通信(プライベート・チャネル)によって終わりを告げる。

 

『美緒!聞こえる!?』

 

それはシャルロットからの個別通信(プライベート・チャネル)だった。

 

『戦闘続行中により……返信不能……』

『いいから聞いて!一夏が……一夏が箒を庇って墜ちた!!』

『!?』

 

シャルロットの言葉によって美緒は一時的に止まってしまう

 

「(一夏が……墜ちた……?)」

 

美緒の思考回路が一時的に硬直する……だが白昼夢(さだめ)がその隙を見逃すはずも無く『月光』を美緒の心臓がある(・・・・・・・・)場所を貫いた(・・・・・)

 

「ごぷっ……」

 

貫いた『月光』を白昼夢(さだめ)は引き抜くと美緒の口から大量の血が吹き出し、それによって『カィンホクキエツァ』が解除され、生身のまま美緒は海中に沈んだ。

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