IS~インフィニットストラトス~ Noblesse Oblige   作:白姫彼方

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第四巻(原作キャラ強化の巻)
幼馴染と本宅と強化と


~千条院家本宅~

 

八月のある日、美緒と一夏は千条院家の本宅に来ていた。

 

「へぇ~、ここが美緒の家なのか」

「うん、一夏はこっちの家は初めてだったよね?」

「あぁ、……けどすげぇ広いな」

 

一夏の言うとおり、本宅は広かった。突き当たりの壁まで大体100m以上ありそうで、突き当たりの壁が小さく見えていた。

 

「お帰りなさいませ、美緒様。そしていらっしゃいませ、織斑一夏様」

「ただいま。言峰」

「あ、お邪魔します」

 

老執事……言峰が美緒と一夏に挨拶をし、美緒と一夏は挨拶をし返す。

 

「言峰……例の物(・・・)は?」

「工房に運び込んでおります。技術班も既に」

「そう……解ったよ。技術班に伝えて、『すぐにでも開始をする』って」

「畏まりました」

「それと移動用のを一機頼むね」

「はい、直ちに」

 

言峰はそう言うと二人の許を去る。

 

「なぁ、美緒」

「なぁに?一夏」

例の物(・・・)って?」

「『白式』の燃費の悪さを解消するかもしれないパーツだよ」

「本当なのか!?」

「それをこれから……って来た来た♪」

 

そこに現れたのは一台大型バイクだった。旧世代の人気モデル『ハーレー・ダビットソン』の外装をそのまま使い、後輪の両サイドにブースターをつけた物だ。

 

「うお!?何だこれ!」

「屋敷内で使ってる移動用大型バイクだよ」

「色々と突っ込みたいが……やめといた方が良いか」

「そうだね♪さっ乗って?」

 

美緒は何時の間にか乗っており、一夏を後部座席に座らせる。

 

「しっかり掴まってね?」

「お……おう」

 

美緒はしっかりと一夏が掴まった事を確認してから一気にフルスロットルで走り始める。ブースターは使用せずに走っているため。最高速度は120km/hだがそれでもかなり速かった。目的の場所まで2分と掛からずに到着した。

 

「着いたよ~♪って一夏。どうしたの?顔真っ赤にして」

「気づいてなかったのか!?」

 

それはそうだろう。何せ年頃の女子の腰に抱きついていたのだ。恥ずかしいとか柔らかいとか感じて真っ赤になるのは当然だった。

 

「それは兎も角、ここから地下に降りるよ」

 

目の前にあるのは極普通のエレベーターであった。美緒と一夏はそれに乗り、地下に降りた。その先にあったのは無数のISパーツであり、解析中の物や分解して構造を調べたり、改造中の物。様々な工程が見えた。

そして二人がエレベーターを降りると作業をしていた人達が作業を止めて美緒と一夏の許に集まる。

 

「おぉ!美緒様!この少年が例のですな!?」

「うん、そうだよ。でもちょっと待って、班長は?」

「ここにいるぞ~」

 

人垣の中を掻き分け、二人の前に現れたのは筋骨隆々で身長190cmは超えるだろう大男だった。

 

「おう!嬢ちゃん。久しぶりだな!3年振りか?」

「うん、大体その位だね。あ、彼が織斑一夏。世界で唯一ISを動かせる男だよ」

「どっ、どうも」

「おう!俺は千条院家IS技術班長の天童豪(てんどうごう)だ。今回一夏君のIS『白式』の担当になったから宜しくな」

「彼はIS発表後にずっと研究を重ねて来た一流の技術者で、工学部門の天才でもあり。私の前専用機の『カィンホクキエツァ』と『カインフィードバックヴォンディン』の製作者だよ」

 

ガッハッハッハ!と天童は豪快に笑い、美緒の髪の毛をくしゃくしゃと乱暴に撫でる。

 

「照れるじゃねぇか嬢ちゃん!それに束さん(・・・)の協力があったからあいつらができたんだ。俺一人の力じゃねぇよ」

「え?あの……束さん(・・・)って?」

 

一夏は天童が言った一言に食い付く。

 

「なんだ一夏君は知らないのか?」

「い、いや。束さんは知ってるけど……」

「一夏は豪さんと束お姉ちゃんが、どうして知り合いなのかを聞きたいんだよ」

 

それに合点がいった豪は語り始める。

 

「俺と束さんが出会ったのは嬢ちゃんの専用機『カィンホクキエツァ』とその予備機『カィンフィードバックヴォンディン』を作る時でなぁ。コアを2個搭載するなんて初めてだから当時嬢ちゃんが束さんを呼んだわけよ。その際に一緒に作業しながら話をしたら意気投合してな……嬢ちゃん達には及ばないが少しだけ信頼関係が出来たわけさ。偶に技術的な事を教えてもらってる」

「一応、束お姉ちゃんのスポンサーでもあるからね。千条院家は……その繋がりでもあるんだ。さっ早く『白式』の強化と改造を始めよう♪」

 

美緒は一夏にそう言って、作業場に連れて行った。

 

~千条院家本宅前~

 

「……ここが美緒さんのご実家……ですの?」

「あぁ……みたいだな」

「予想外ね……これは」

「凄いね……」

「昔一度見たが……やはりでかいな」

 

セシリア、ラウラ、鈴音、シャルロット、箒が来ていた……美紗緒は千条院家の生命体研究所に行っている為、ここには来てない。さて、何故この五人が来ているかと言うと朝早く美緒と一夏が出かける所を目撃したからだ。そこからずっと尾行を続けているわけだが美緒は気付いてはいるものの、あえて放置していた。

 

「さて……これからどうする」

「密かに潜入……は無理そうですわね」

「このまま待つのも癪だしね」

「でもどうするの?このままだと一夏と美緒が……」

 

シャルロットの一言で全員が紅くなるがそこはご愛嬌だろう。

 

「仕方ない……」

 

箒はそう言うと普通に呼び鈴を押した。箒の行動を止めれなかった三人は箒に問い詰める。

 

「何をしらっしゃるの!?箒さん!」

「そうだぞ!私達が尾行してるのを知られたら……!」

「そうよ!何してるのよ!!」

「えっと、落ち着いて?」

 

シャルロットだけが三人を落ち着かせようとする。だがその間に呼び鈴の近くにあったスピーカーから声がした。

 

『はい、どちら様でしょうか?』

「篠ノ之箒ですが……」

『御久し振りで御座います。箒様、美緒様が御待ちで御座います。他のご学友様とご一緒に来てください』

 

スピーカーからの声が途絶えると同時に門が開く。セシリア、ラウラ、鈴音、シャルロットは呆気にとられ、箒はすたすたと歩いていく。それを追いかける様に四人はついていった。

 

そして五人が通された場所は応接室のようだった。通された五人は出された紅茶を飲み、待っていた。

ガチャリと音がして五人が音がした方向を向くと、そこには一夏と美緒が並んで入ってきた。

 

「やっ♪漸く来たんだね♪」

「よぉ……美緒の言った通りだったな」

 

美緒と一夏は五人が座ってるソファーとは反対側に座る。

 

「みんなは私と一夏がどうしてここに来たのか知りたそうだね?」

 

五人はコクコクと頷く、美緒その様子にコロコロと笑った。

 

「ふふ♪見せてあげるよ♪でもシャルロットちゃんはちょっと残ってて?ビジネスの話があるからね……言峰?そこにいるんでしょ?」

「はい……美緒様」

 

何時の間にか言峰が美緒の背後に現れていた。一夏を含めた六人は驚く。

 

「みんなを技術工房に案内してあげて」

「畏まりました……では皆様こちらに」

 

言峰は一夏、セシリア、箒、ラウラ、鈴音を連れて応接室を出た。

 

「さてと……シャルロットちゃん」

「それで?ビジネスの話って……?」

「簡単な話だよ、シャルロット・デュノアさん。私の家の専属IS操縦者にならない?」

 

美緒のその言葉にシャルロットは驚く。

 

「シャルロットちゃんの事情は全て知ってるよ(・・・・・・・)。私の家の専属になってくれれば、ありとあらゆるデュノア社からの干渉から守ってあげる」

 

シャルロットはその提案に対してのデメリットとメリットを考える。自身に対しては一夏と離れずに済む。そして専用ISをもらえる可能性を考えた。しかしデメリットが見つからない、対して美緒の方のメリットとしてはIS操縦者が手に入ることのみ。デメリットは情報が流出する事のみ……シャルロットはそんなスパイみたいなことはしないが……

 

「でもどうしてこんな話を?千条院家としては関係のない話でしょ?それに美緒にはメリットがあまりにも少なすぎるよ」

「確かに……千条院家としてははっきり言えばどうでもいい事だけどね。でも私はそうじゃない。親友とも言える子が(・・・・・・・・・)困っているのなら私(・・・・・・・・・)は迷わず手を伸ばし(・・・・・・・・・)て助けるよ(・・・・・)

 

シャルロットは美緒の言葉を聞いてクスリと笑う

 

「美緒は損な性格をしてるね?」

「あはは……よく言われるよ。それじゃ、宜しくね。シャルロットちゃん」

「こちらこそ宜しくね」

 

美緒とシャルロットは互いに握手をする。

 

「それじゃ、そろそろ演習場に行こうか」

「演習場?何かあるの?」

「うん♪まぁ行ってからのお楽しみだよ♪」

 

美緒はそう言って、シャルロットと共に演習場に向かった。

 

~演習場~

 

美緒とシャルロットが着くと既に一夏達が来ていた。一夏は既に白式を展開済みだが形状が少し変わっていた。大型ウィングスラスターが更に大きくなっていて、背中に装甲と小型スラスターが追加されて、腰部に装甲が追加されていた。

 

「一夏、『白式』の方は終わったんだね?」

「あぁ、これからテストを行うんだが……まだ何にも無くて」

「そっか……じゃあ慣らしも兼ねてターゲットを破壊してね?」

 

美緒はそう言って、コンソールを呼び出して10機の球体状のターゲットを呼び出す。そのターゲットはその場を回ったり、一夏の周りを回ったりと統一性の無い動きをする。

一夏は『雪片弐型』と『雪羅』を構えて突撃する。『雪羅』を射撃形態に移行して、荷電粒子砲を放つ、避け切れなかった1機に当たり、爆散する。

 

「どう?一夏?エネルギー消費量は少ないでしょ?」

『あぁ!確かに前より消費量がかなり減ったのに同じ威力だ!』

「今度は新武装『雪月(せつげつ)』を使ってみて」

『解った!行けっ!『雪月』!』

 

『白式』の上部大型ウィングスラスターが開き、中から二等辺三角形のビットが6機出てくる。そのビットは頂点から側面に向かってエネルギー刃を展開してターゲットを6つ切り落とした。

 

「よし♪最後に『零落白夜』を使って残りのターゲットを破壊してみて」

『解った!行くぞ!』

 

一夏はそう言うと『零落白夜』を使う、その証拠に金色のオーラを一夏が纏い、『瞬時加速(イグニッション・ブースト)』で瞬く間に残りの3機を切り落とした。

 

「は~い♪テスト終了~♪一夏。戻ってきてデータ見せて~♪」

 

美緒は一夏にそう言って一夏が戻ると美緒は稼動データを見ていく。

箒、セシリア、鈴音、シャルロット、ラウラがわいのわいのと集まってその日の演習場は賑やかに賑わっていた。

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