IS~インフィニットストラトス~ Noblesse Oblige 作:白姫彼方
~千条院家本宅食堂~
「まずは皆、お疲れ様でした♪今夜はゆっくり寛いでね♪」
美緒の音頭と共に皆、食べ始める。集まっているのが美緒、美紗緒、一夏、箒、鈴音、セシリア、シャルロット、ラウラであった。
あの後、美緒は中国に専用機と共に代表候補生が欲しいと言い、コアと第三世代機の基礎データを送ると伝えるとあっけなく了承し、中国国籍から日本国籍に変えてもらった。イギリスには強化後のデータとコアを送るので専用機と代表候補生をくれないか?と打診したところ、中国と同じ様にあっけなく了承した。ドイツに至っては『シュヴァルツェ・ハーゼ隊』の隊員全てと同じ様に専用機とその操縦者が欲しいと言うと交換条件として人数分のコアと第三世代機のデータをよこせと言われるが、美緒はあっさりと了承した。
美緒は其々の代表候補生達にはこちらから言うと打診し、三国は了承する。その際、ドイツは『シュヴァルツェ・ハーゼ隊』はこちらから打診しておくと言い、美緒は了承した。そして美緒は三国の評価を最底辺におとして通信を終え、食堂に来た。尚、このことは本人達には伝えておらず、明日話そうと考えていた。
「美紗緒ちゃん、体の調子はどう?」
「うん♪すっごく調子がいいよ。それに『
「『
「何でも『
「そっか♪なら良かった」
「『
そこに現れたのはラウラだった。『
「えーっと……。お姉ちゃん……?」
「いいよ、私から話すよ。ラウラ」
「なんだ?」
「美紗緒ちゃんはね、以前私がVTシステムを研究していた所を襲撃した際に奪取した『
「どういうことだ……?『
「それは私にも解らない、目下調査中って所だね。あ、そうそう、ラウラ」
「ん?どうした」
「『シュヴァルツェア・レーゲン』を貸してくれないかな?この後強化するから」
「わかった」
ラウラは美緒に待機状態の『シュヴァルツェア・レーゲン』を美緒に預けて、ラウラはその場を離れた。
「それじゃ、美紗緒ちゃんも楽しんでってね」
「うん♪」
美紗緒はすったったーとシャルロットの方に向かった。美緒はそれを確認した後、鈴音とセシリアの方に向かった。
「やっ、鈴ちゃんとセシリィ、楽しんでる?」
「まぁ、そこそこね」
「私も同じですわ」
「なら良かった♪そうそう、『甲龍』と『ブルー・ティアーズ』を貸して?この後強化するから」
ラウラ同様2人は待機状態の『甲龍』と『ブルー・ティアーズ』を美緒に渡した。
「良い子に仕上げるから楽しみにしててね♪」
「勿論よ」
「ええ、お願いしますわね」
「うん♪」
2人からそう言われて、美緒は頷くとその場を後にして全員と話をしたり、一夏を巻き込んでわいわいと騒ぐ。そんな楽しい時間もあっという間に終わり美紗緒ははしゃぎ疲れたのか、既に自室にて寝ている。鈴音達もそれぞれに割り振られた部屋で寛いでいる。そんな中、美緒は本宅の屋根の上に来ていた。
「今夜は良い夜だね」
美緒は独り言を言いながら、月を眺める。その顔は憂いを帯びているように見え、少し寂しげであった。
「一時の時間は掛替えなく、美しく。その想いは駆け、昇華しながらも心に在り続ける……。短き生を生き、友との想い出は掛替えなくも、楽しき日々の軌跡となり、己の拠り所になるであろう」
美緒は昔読んだ哲学の本の一説を声に出し、そのあと苦笑する。
「でも、私は……想い出だけで十分だよ。一夏達が居なくなった後……私は独りになるんだから……辛いね……そう思うでしょ?『アルテミス』?」
キィン……と寂しげな音色を『アルテミス』は奏で、月の光を反射する。それを見ていた美緒は月を見上げ、近くに置いていた純米吟醸の一升瓶から杯一杯分を注ぎ、半分飲む。
「ん……。一人で月見酒も乙な物だね。今夜は沢山飲めそうな気がするよ」
『アルテミス』はキィンと強く奏で、それは怒っているようであった。それを美緒は謝り、ゆっくりと注いだ分を飲み干す。そのまま杯に注ぐ、と美緒の背後から足音が聞こえた。
「こんな所で何してるんだ?美緒」
「あ、一夏……見ての通り、月見酒の真っ最中だよ?」
「まだ酒を飲める年齢じゃないだろ!?」
一夏はそう言って、美緒から一升瓶を取り上げる。それを取り返そうと美緒は立ち上がるも、ふらついてしまい、一夏に支えられる。
「大丈夫か?」
「うん、大丈夫だよ」
美緒はそう言って、一夏から離れようとするが、またふらついた。見かねた一夏は支えながら美緒を部屋に送ることにした。酒が入っているせいか美緒の顔はほんのりと紅く、色香がでていた。一夏はそれにドキドキしながら美緒を部屋に送る。
「ほら、部屋に着いたぞ」
「ん……。一夏も中に入って?」
美緒はそう言って、強引に一夏を自分の部屋の中に入れる。美緒の部屋は廊下等の豪華な飾り付けに対して、かなり質素であった。装飾品がなく、デスクパソコンを置く為のデスク一式とロッキングチェアー、そしてダブルベッドしかなく、一目見て年頃の女の子の部屋とは思えなかった。
「……意外だった?私の部屋がこんなに女の子らしくなくて」
「……正直に言えばな……。だけど美緒は美緒だろ?俺はそんなの気にしないぞ」
「一夏らしい答えだね」と一夏に言って、美緒は一夏に抱き付く。一夏はそれに驚き、戸惑う。
「み、美緒?急にどうしたんだ?」
「ねぇ、一夏」
一夏に問い掛けながら、一夏をベッドに座らせ、自身も隣に座る。
「一夏は……私のことが好き?」
「あぁ、好きだぞ」
「それは……異性として?それとも幼馴染として?」
「今は……」
一夏はそれ以上言えずに口篭る。美緒は一夏の心情を察した様に、立ち上がり、一夏の方に振り向く。
「私は一夏だけが好き、この世界で、唯一ISを動かせる男としてではなく。織斑一夏という人間を愛しています」
「美緒……」
「例え、一夏が世界の敵になっても。例え、一夏達が先に逝ってしまって孤独になっても。例え、一夏が他の女の子を好きになって、私の許を離れても。私は
美緒はそう言って、一夏の唇に唇を重ねた。
「
美緒は一夏を押し倒す。
「み、美緒!?」
「一夏ぁ……」
シュル……と布が擦れる音が聞こえ、美緒は服を脱いでいく。服に隠れていた肌は傷が無く、綺麗なままであった。
「ねぇ……一夏……して?」
美緒の言葉に一夏は理性が飛んだかのように美緒を求めた。事実、学園内ではある種の禁欲状態にあった為。それが爆発し、美緒に襲い掛かる。
美緒も望んでいた事であるから、悲鳴ではなく嬌声を上げ、一夏を受け入れた。
一夏の猛る声と美緒の嬌声が混ざり合い、行為は太陽が昇るまで続いた。
当然の事ながら、二人は互いの体液で濡れ、ベトベトであった。その始末を終えた頃には既に朝食の時間であり、二人は一睡も出来なかった。