IS~インフィニットストラトス~ Noblesse Oblige 作:白姫彼方
幼馴染との再会と
~IS学園前~
桜の
容姿の造形も悪い所かとても良く、綺麗とも言えて可愛いとも言える10人中10人が通り掛れば振り向くと言う良いとこ取りな容姿であった。その少女の近くに一人の女性が近付く。
「漸く来たか、遅かったな?」
その言葉とは裏腹に懐かしそうな声色を含ませ、微笑んだのは
「遅くなって申し訳御座いません。織斑先生。そして御久し振りです」
「あぁ、久し振りだな。大体……4年振りだな千条院」
「これから3年間宜しくお願いしますね?」
千条院と呼ばれた少女がそう言うと「あぁ、問題を起こすなよ?」と千冬が言うと千条院は苦笑しつつも同意する。そして二人が歩き出し、数分すると「1-1」と書かれた教室の前に着く。
「少しここで待ってて貰うぞ?千条院」
「えぇ、判りました」
千冬がそう言って千条院が同意をして千冬が入り、少し経つと聞き覚えのある。幼馴染の男性の声が聞こえた直後にパァン!!ととても大きい叩く音が聞こえて千条院は苦笑をする。そして少し経った後に千冬の呼ぶ声が聞こえて千条院は中に入る。そして騒いでいた教室内が静まり返る。
「遅れて申し訳御座いませんでした。
美緒がそう言うと女子がまた騒ぎ出す。それを千冬が鎮めるその後に一時間目が始まる。
~一時間目終了後休み時間~
一時間目が終わり。美緒は早速幼馴染の元へ向かう。そこには別の女子が居て、髪型はポニーテールだ。それを見た美緒はその女子に抱き付いた。
「箒ちゃん♪」
「うわっ!って……美緒か?丁度良い、一夏と一緒に廊下に行くぞ」
箒と呼ばれた少女、
そして出た途端美緒は箒から離れる。
「一夏と箒ちゃん♪久し振りだね♪」
「あ、あぁ……6年振りだな?息災だったか?」
「うん♪勿論だよ♪箒ちゃんも元気そうだね♪一夏も元気そうだし……それに更にかっこ良くなったね♪」
「そ、そうか?それにしてもあまり背が伸びてないな?美緒は4年前と同じ身長だぞ?」
「う~私が気にしてる事言うなんて酷いよ~!」
一夏が美緒の気にしてる事を言い、プンスカと擬音が付きそうな怒り方をする。それを箒は苦笑しながら見ていると、一夏が箒の方に振り向く。
「去年、剣道の全国大会で優勝したんだってな。おめでとう」
「………………」
「え?何々?箒ちゃん全国で優勝したの?おめでとう♪」
「なんでそんなこと知ってるんだ」
「なんでって、新聞で見たし…………」
「な、なんで新聞なんか見てるんだっ」
「箒ちゃん、それは横暴だよ………」
箒の物言いに美緒は、呆れを混じりながら言った。
「あー、あと」
「な、何だ!?」
「……………」
「あ、いや………」
流石に自分の剣幕に気付いた箒はばつの悪そうな顔をする。
「久し振り。六年振りだけど、すぐに判ったぞ」
「え…………」
「ほら、髪型一緒だし」
一夏はそう言って自分の頭を指すと箒は急にポニーテールを弄りだす
「よ、よくも覚えているものだな…………」
「いや、忘れないだろ、幼馴染のことくらい」
「………………」
「はぁ……相変わらずの唐変木っぷりだね……一夏」
美緒の呆れの言葉と同時に予鈴が鳴る。一夏、箒、美緒はすぐさま教室に戻るも一夏はスパァン!!と千冬に出席簿アタックを食らうのだった。
「………であるからして、ISの基本的な運用は現時点で国家の認証が必要であり、枠内を逸脱したIS運用をした場合は、刑法に罰せられ………」
すらすらと教科書を読む山田先生……本名は山田真耶(やまだまや)の講義を聞き流しながら美緒はボーっと一夏をちらちらと見てほんのりと頬が紅くなってるのは恋する乙女と言うところだろう
「(一夏がISに乗るなんて驚いたよ……千冬お姉ちゃんがそんな事許すはずないのに……
「古い電話帳と間違えて捨てました」
パァンッ!!と大きな叩く音で美緒は一夏を見ると千冬に叩かれていた。
「(あらら……また何かやったんだね……一夏)」
「必読と書いてあっただろうが馬鹿者。あとで再発行してやるから一週間以内に覚えろ。いいな」
「い、いや、一週間であの分厚さはちょっと……」
「やれと言っている」
「……はい。やります」
「(これはチャンスだね♪)織斑先生」
「どうした?千条院」
「良ければ私が織斑君に教えますが」
「そうか……千条院なら覚えさせる事ができるだろう……頼むぞ千条院」
「はいっ!」
千冬はそう言って溜息を吐く。
「ISはその機動性、攻撃力、制圧力と過去の兵器を遥かに凌ぐ。そういった『兵器』を深く知らずに扱えば必ず事故が起こる。そうしないための基礎知識と訓練だ。理解ができなくても覚えろ。そして守れ。規則とはそういうものだ」
千冬はそう言って一夏の方を見る。
「……貴様、『自分は望んでここにいるわけではない』と思ってるな?」
ギクリと一夏の体が揺れる
「望む望まざるにかかわらず、人は集団の中で生きなくてはならない。それすら放棄するなら、まず人であることを辞めるんだな」
千冬はそう言って教室の端に戻る。美緒は思考の海にもぐり、あれこれとプランを立てている内に二時間目が終了した。
~二時間目の休み時間~
「ちょっと、よろしくて?」
美緒と一夏が話をしていると、地毛の金髪が鮮やかな女子が話し掛けて来る……勿論一夏にだが、その金髪の女子は一夏を品定めをするかの様な、眼差しを向ける。
「訊いてます?お返事は?」
「あ、ああ。訊いてるけど……どういう用件だ?」
一夏がそう答えるとその女子はわざとらしい程に声を上げる。
「まあ!なんですの、そのお返事。わたくしに話しかけられるだけでも光栄なのですから、それ相応の態度というものがあるんではないかしら?」
それを聞いた美緒と一夏は気付かれない程度に顔を歪める。二人ともこの手合いは苦手だからだ。
「悪いな。俺、君が誰だか知らないし」
一夏の答えは気に入らないものだったらしく、吊り目を細めて、男を見下した口調で続ける。
「わたくしを知らない?このセシリア・オルコットを?イギリスの代表候補生にして、入試主席のこのわたくしを!?」
女子……セシリアは一夏の答えを信じられないと言う目で見つめる……ちなみに美緒は少し苛立った様子だ
「あ、質問いいか?」
「ふん。下々のものの要求に応えるのも貴族の務めですわ。よろしくてよ」
「代表候補生って何?」
がたたっ。聞き耳を立てていたクラスの女子数名と美緒はずっこけた。
「あ、あ、あ……」
「『あ』?」
「あなたっ、本気でおっしゃってますの!?」
物凄い剣幕で一夏に聞く、漫画であれば怒りマークが三つほど出ているであろう。
「おう。知らん」
「…………」
セシリアは怒りが一周したことで冷静になったらしく、こめかみを人差し指で押さえながらぶつぶつと言い出す。
「信じられない。信じられませんわ。極東の島国というのは、こうまで未開の地なのかしら。常識ですわよ、常識。テレビがないのかしら……」
その物言いに美緒はカチンとくる。
「たかだか候補生程度で何を偉そうに……」
「え?」
昔の美緒を知る一夏はその言い方に吃驚する。それを言われたセシリアは更に目を細める。
「あら、貴女、何処の誰かしら?」
「貴女程度に名乗る名前はないよ……実戦経験を碌に積んでないひよっこ程度にはね」
「なんですってぇ!!?」
美緒の言葉にセシリアは激怒するもそこで予鈴が鳴る。不機嫌なまま、美緒は席に戻る。
「っ……!またあとで来ますわ!逃げないことね!よくって!?」
セシリアの言葉に一夏は頷いた。
「(美緒の奴どうしたんだ?急に怒り出して)」
一夏は思考をするも、三時間目は真耶ではなく千冬が入ってきたことで思考をやめて聞く体制に入る。
「それではこの時間は実践で使用する各種装備の特性について説明する」
何か大切な事があるのか真耶はノートを持っている。
「ああ、その前に再来週行われるクラス対抗戦に出る代表者を決めないといけないな」
ふと、思い出した様に千冬が言う。
「クラス代表者とはそのままの意味だ。対抗戦だけではなく、生徒会の開く会議や委員会への出席……まぁ、クラス長だな。ちなみにクラス対抗戦は、入学時点での各クラスの実力推移を測るものだ。今の時点でたいした差はないが、競争は向上心を生む。一度決まると一年間変更はないからそのつもりで」
ざわっとクラスが色めき立つ。
「はいっ織斑くんを推薦します!」
「私もそれが良いと思います!」
「では候補者は織斑一夏……他にいないか?自薦他薦は問わないぞ」
「お、俺!?」
一夏はつい立ち上がってしまう。
「織斑。席に着け、邪魔だ。さて、他にいないのか?無投票当選だぞ」
「なら俺は美緒を……千条院美緒を推薦します!」
一夏の言葉に美緒は立ち上がる。
「ちょっと一夏ぁ!私を巻き込まないでよ!」
「俺だって目立ちたくないんだよ!!」
ぎゃあぎゃあと二人が騒ぐ
「待ってください! 納得がいきませんわ!」
バンッ!と机を叩く音と甲高い声が響き渡る。
「そのような選出は認められません!! 大体、男がクラス代表だなんていい恥曝しです! このセシリア・オルコットにそのような屈辱を一年間味わえとおっしゃるのですか!?」
怒涛の如くセシリアの言葉が教室中に響き渡るそれに美緒は苛立つ……先程よりも強く。
「実力から行けば私がクラス代表になるのは当然、それを物珍しいからと言う理由で極東の猿にされては困ります! 私はこのような島国までIS技術の修練に来たのであってサーカスをする気は毛頭ございませんわ!」
ふるふる……と美緒の体が震える。それに気付いた一部の生徒は美緒に落ち着く様に言うも意味がなかった。
「いいですか!? クラス代表とは実力トップがなるべき、そしてそれは私ですわ!」
ゴゴゴ……と擬音が付きそうな怒気と殺気が入り混じる。流石にまずいと千冬が止めに入ろうとする。
「大体、文化としても後進的な国で暮らさなくてはいけないこと自体、私にとっては耐え難い苦痛」
ブツンッ!そんな音が聞こえた瞬間美緒が立ち上がる。
「五月蝿い!いい加減黙りなさい!!」
セシリアを上回る美緒の怒号が響き渡り、流石にセシリアも口を止める。
「大体聞いていれば一夏や私達の祖国を侮辱して……貴女の祖国はとてつもなく不味い料理の覇者でしょ!それに貴女程度の腕で候補生なんてイギリスも堕ちたものだね!」
「なっ……!?あ、あ、あ、あなた! 私の祖国を侮辱しますの!?」
「侮辱する価値も何もない底辺もおこがましい塵の様な国如きが何を言ってるの」
「決闘ですわ!!」
「良いよ?貴女程度に私を傷つけることはできない」
「言っておきますが、わざと負けたりしたら私の奴隷にしますわよ」
「寝言は寝てから言いなさい」
「そう? 何にせよ丁度良い機会ですわ。イギリス代表候補生、この私、セシリア・オルコットの実力を示すまたとない機会ですわね!」
美緒とセシリアは怒気を発しながら睨み合う
「それで、ハンデはどの程度つければよろしいのかしら?」
「……いらねぇよそんなもん」
そこに一夏が入る。
「むしろ俺らがどれぐらいハンデをつけるんだ?」
一夏の言葉にクラスの生徒達は爆笑するも、美緒の殺気が篭ったにらみで一瞬にして静かになる。
「そんなもの不要ですわ!」
「さて、話は纏まったな。それでは勝負は一週間後の月曜。放課後、第三アリーナで行う。織斑、千条院、オルコットはそれぞれ用意しておくように。それでは授業を始める」
千冬の一言で三人の険悪モードが解除され、各々の席に戻って千冬の講義を聴くのだった。