IS~インフィニットストラトス~ Noblesse Oblige   作:白姫彼方

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因縁の終わり、亡霊の最後

一夏が『サイレント・ゼフィルス』がいる方向に向かっていると、既にエムがそこに佇んでいた。

そして一夏はエムと相対する。

 

「遅くなったみたいだな」

「何、誤差範囲内だ。織斑一夏」

「だけど遅くなっちまったんだ。何か詫びを入れないとな」

「ほう……。朴念仁と聞いていたが、どうやら間違いだったみたいだな」

 

一夏とエムは軽口を叩き合うが、その目は互いに敵意と殺意を撒き散らしていた。

 

「ならば、遅くなった侘びとしてお前の命を貰おうか」

 

エムはそう言って、『スターブレイカー』を一夏に向ける。

 

「はっ!冗談は程々にしとけよ。さぁ……始めようか!」

 

一夏が言い終わると同時にエムはBTレーザーを放ち、その場から後退の『瞬時加速(イグニッション・ブースト)』で離脱、その直後にビットを6基射出して一夏に向けてビットからもBTレーザーを放つ。

一夏自身も直後のBTレーザーを回避、『雪月』を射出し、ビットを落とす為に向かわせ、ビットから放たれたBTレーザーを避け、『連続瞬時加速(アクセレート・イグニッション・ブースト)』を使用しながら『雪羅』をカノンモードに移行し、エムの懐に入ろうとするが、『スターブレイカー』からのBTレーザーが偏向射撃(フレキシブル)によって屈折、背後から一夏を狙うも、それを容易く一夏は避ける。

そして『白式改』の無尽蔵のエネルギーを利用した荷電粒子砲の連射を行う。エムはそれを避けるが拡散しているにもかかわらず高密度の荷電粒子砲の弾雨と『雪月』の牽制により、荷電粒子砲がエムの右肩を直撃する直前に『絶対防御』が発動、大きくシールド・エネルギーを削り取る。

荷電粒子砲が直撃したことによって、エムは大きく左方に弾き飛ばされる。体勢を立て直そうとするが、一夏がエムの頭を持ち、腹部に荷電粒子砲を零距離で放つ。

それはシールドを容易く貫き、『絶対防御』を発動、更にシールド・エネルギーを削り取り、エネルギー残量が0となる。ISが解除されたエムの素顔を見た(・・・・・・・・)瞬間、一夏の沸点を超えた(・・・・・・・・・)

 

「やってくれたなぁ!!『亡国機業(ファントム・タスク)』!!!!!!」

 

一夏はエムの頭部をそのまま握り潰し、エムだったものを投げ捨てる。

 

「ユキアネサ!!『亡国機業(ファントム・タスク)』の本拠地の座標データを表示しろ!!」

―――了解しました!我が主(マイ・マスター)一夏!

 

以前、美緒から貰ったデータの中に『亡国機業(ファントム・タスク)』の本拠地に関するデータが入ってたことを思い出した一夏はその中から座標データを呼び出し、見る。

その後に、美緒に通信を繋げる。

 

「美緒!!聞こえるか!?」

『何!?こっちは忙しいから後にして!』

「今から『亡国機業(ファントム・タスク)』本拠地を殲滅する!」

『……本気なの?一夏』

「あぁ!だから許可をくれ!」

『…………許可をします。だから……死なないで』

「あぁ!行って来る!」

 

一夏は通信を切り、『連続瞬時加速(アクセレート・イグニッション・ブースト)』を使って『亡国機業(ファントム・タスク)』の本拠地に向かった。

 

 

                     ◆

 

 

一夏が『亡国機業(ファントム・タスク)』の本拠地を視て最初に思ったのは堅牢な不落城塞だ。城壁と思われる壁には対IS用の重火器、レーザー砲、ミサイルポッド等が設置されていた。

 

「いくぞ!ユキアネサ!」

―――はい、(イェス・)我が主(マイ・マスター)一夏!『異端仕様(ヘレスィ・アビリティ)』起動!

 

一夏の足元から32本の鎖が伸び、それに追従する形で64つの蛇が出現。螺旋状に絡まることで8つの大蛇(オロチ)が生まれ、一夏に従う様に佇む。

 

「千魂冥烙!祖は全てを飲み込み、切り裂く(あぎと)となれ!」

―――『残酷なる災厄</rb><rp>(</rp><rt>カタストロフェー・グラオザーム</rt><rp>)</rp></ruby>』発動!

 

一夏が言葉を発し終えると、大蛇(オロチ)達は城壁を取り囲み、刀剣郡をその(あぎと)から放ち、城壁を破壊し始める。そして一夏は破壊し始めたことを確認して、城塞に乗り込んだ。

入り口付近には何もなかったが、少し奥に進むと武装した人達が一夏の前に現れる。その人たちは、一夏に向けてミサイル、ロケット、対IS用バズーカ砲を放つが、その直後に予め展開していた『雪月』によって打ち抜かれて爆散し、連鎖爆発を起こして武装していた人達を薙ぎ払った。

 

―――我が主(マイ・マスター)一夏!10時の方向に多数の生命反応を確認!逃走しようとしています!

「最短距離で進むぞ!ユキアネサ!」

―――了解しました!我が主(マイ・マスター)一夏!機械翼収束荷電粒子砲発射準備完了!

 

高圧縮された荷電粒子が更に収束されて放たれ、進路上の壁を全て焼き尽くして新たな通路を作る。その通路上に、何人か腰を抜かせてへたり込んでいる集団を見つけた一夏は、『瞬時加速(イグニッション・ブースト)』でその集団に近付く。

 

「撃て!撃ち殺せ!!」

 

その集団のうちの1人がそう言って叫ぶと、それに追従する様に何人かが言うと、武装した集団が対IS用の兵器を持って一夏に放つ。

 

「邪魔だぁぁぁぁ!!!」

 

一夏は叫びながら『雪月』を全基射出して、武装と共に集団を斬り裂き撃ち抜く。『雪羅』のブレードモードを展開し、擦れ違い様に先程と同様に斬り裂き、へたり込んでいる集団の前に立つ。

 

「ひぃっ!」

「答えろ……お前らか?美緒を傷つけたのは」

 

一夏はそう言ってエネルギーブレードを一番近くにいた中年男性に突きつける。

 

「なっ何のことだ!?」

「一ヶ月前ぐらいから女の子が此処に居ただろう?嘘をついてもすぐにわかるからな?」

「……あ、あぁ確かに居たな……それがどうしたんだ?」

「そこに居る全員が美緒を辱めたんだな?」

 

一夏の言葉には殺気、怒気が滲み出ており。それが集団に伝わり、全員が頷くと、一夏は突然嗤い始めた。

 

「くはははははっ!…………。そうか、ユキアネサ!」

―――了解しました!『異端仕様(ヘレスィ・アビリティー)』発動!

 

一夏の周りからエネルギーの鎖が無数に伸び、へたり込んでいた集団の四肢を拘束して持ち上げる。それに驚いた集団は、騒ぎ立てるが一夏の一睨みで静まり返る。

 

「千魂冥烙!処刑の時間だ……極上の苦しみを味あわせてやるよ!」

 

一夏が言い終わると同時に8匹の大蛇(オロチ)が内部に侵入、(アギト)から刀剣郡を射出して拘束された者達の四肢をミリ単位でゆっくりと斬り落としていく。絶叫が辺りに響き渡り、血の臭いが広がっていく。

 

「痛ぇか?痛ぇだろぉ!?だがそれだけじゃ終わらせねぇ!」

 

一夏はそう言って『雪月』で斬り落す、その部分はエネルギー刃によって焼かれ、激痛と共に止血をする。そして『雪羅』をブレードモードに切り替え、腹部を切り裂く、だがそれもまた焼かれて止血の役割を果すが、切れた部分に手を入れ、臓物を引きずり出し踏み潰した。

むわっと血の臭いが更に広がり、一夏と臓物を引きずり出された男以外の全員が嘔吐をするが、一夏は気にせずに胃と食道を引き千切る、それによってその男は失血により死んだ。

そして一夏は周りを見ると、全員気絶していた。それを詰らなさそうに舌打ちをして、残った集団を大蛇《オロチ》に飲み込ませて瞬間的に細切れにし、絶命させた。

その後、一夏は『亡国機業(ファントム・タスク)』の本拠地を完全に破壊し、この時を持って『亡国機業(ファントム・タスク)』は完全に壊滅したのだった。

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