IS~インフィニットストラトス~ Noblesse Oblige   作:白姫彼方

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無からの帰還の終わり、黒幕

一夏とエムが戦い始めようとした頃、美緒と既に『アマテラスユニット』を起動していた白昼夢(さだめ)も戦い始めようとしていた。

 

「あらお姉様、さぁ帰りましょう?」

「私が帰ると思ってるの?白昼夢(さだめ)

 

互いに敵意と憎しみそして殺気を叩き付け合いながら睨み合いが続く。

 

「そう……なら死んでもらいます。お姉様!」

 

白昼夢(さだめ)はそう言うと、『月光』を展開して『連続瞬時加速(アクセレート・イグニッション・ブースト)』を使って、美緒に接近する。美緒も『月光零式』を展開して同じく『連続瞬時加速(アクセレート・イグニッション・ブースト)』を使って白昼夢(さだめ)に近付く。

そして互いの間合いに入った瞬間、『月光』と『月光零式』を打ち付け合い、離れる。その直後に2人は急降下をし、海面スレスレで並走をしながら白昼夢(さだめ)は『オクスタンガトリングⅡ』と『フレアⅡ』を放つ。

美緒は少し体を動かしながら、全弾を避け、『グングニル』AMモードを展開してグレネード弾を白昼夢(さだめ)に向けて放つ。白昼夢(さだめ)もそれを避けるが、着弾後の爆風によって体がぶれるが、すぐに海面を蹴って上昇し、腹部の荷電粒子砲『スキュラ』と腰部の収束荷電粒子砲『スキュラⅡ』を放つ。

美緒はそれを横にスライドする事で避け、両腕に陽電子(ポジトロン)砲『ソドム』を展開、白昼夢(さだめ)に放つ。白昼夢(さだめ)はそれを避けようとするが、左腕の『月光』の先端部分が触れ、破壊される。

 

「やってくれましたわね!お姉様ぁぁぁっ!!!」

 

白昼夢(さだめ)の怒りと共にその目に『Return of the primordial System Start』と表示され、一気に美緒の懐に飛び込もうとする。だが、美緒はそれを『月光零式』を展開しながらいなすと、美緒の目にも『Return of the primordial System Start』と表示されて、2人は極超音速下に入りながらも、白昼夢(さだめ)は『エーレンベルグ』、美緒は『ソドム』を撃ち合う。

陽電子(ポジトロン)砲が直撃した海面はその場所を中心に数百メートルが干上がり、戦闘機や戦艦は跡形もなく消滅する。そして互いに陽電子(ポジトロン)砲の使用限界が近付くと、それらを収納し、『月光』と『月光零式』で斬り合い、互いに切り傷を作る。

その時、通信が入る。

 

『美緒!!聞こえるか!?』

 

通信を入れてきたのは一夏だった。だが、今美緒は白昼夢(さだめ)と戦闘中であり、美緒は一夏を怒鳴り付ける。

 

「何!?こっちは忙しいから後にして!」

『今から『亡国機業(ファントム・タスク)』本拠地を殲滅する!』

「……本気なの?一夏」

『あぁ!だから許可をくれ!』

「…………許可をします。だから……死なないで」

『あぁ!行って来る!』

 

そう言うと、一夏は通信を切った。

 

「(一夏……、がんばれ)」

 

美緒は心の中でそう応援すると、白昼夢(さだめ)に突撃をする。白昼夢(さだめ)も、美緒に突撃をしながら、左腕に『オクスタンガトリングⅡ』を出現させて放つ。

美緒はそれを瞬時に右にスライドして避け、懐に入ると右腕で『オクスタンガトリングⅡ』を弾き飛ばし、そのまま右腕を返す様に、白昼夢(さだめ)の左腕を切断した。

 

「ちぃっ!」

「貰った!」

 

美緒と白昼夢(さだめ)は元から痛覚を切っているので、切断されていても気にせず戦闘を行える。

そして美緒は残った左腕で、白昼夢(さだめ)の胴体を貫こうとするが、白昼夢(さだめ)は後退の『瞬時加速(イグニッション・ブースト)』で避ける。避けながらも白昼夢(さだめ)は『ヒートロッドⅡ』を展開して、美緒の右腕に巻き付けて超高圧電流を流す。

だが、美緒にはそれが通じず、驚愕の表情を浮かべる。美緒は巻き付けられた『ヒートロッドⅡ』を掴み自分の方に強く引っ張ると、白昼夢(さだめ)は美緒に引き寄せられる。

白昼夢(さだめ)は左足のスパイクが付いた爪先で美緒を蹴ろうとするが、左腕の『月光零式』で『ヒートロッドⅡ』諸共左足を切断する。それによってバランスが保てなくなった白昼夢(さだめ)は海へと落ちるが、美緒は自由になった右腕で右足を切断、胴体と右腕のみが残った白昼夢(さだめ)は右腕に『オクスタンガトリングⅡ』を展開して放つ。

美緒はそれを回避して、残った右腕も切断し、止めに白昼夢(さだめ)の心臓とその後ろにある超小型核融合炉を『月光零式』で貫く。

 

「がはっ!!……地獄で待ってますわよ?お姉様」

 

美緒はそれを聞いた直後に白昼夢(さだめ)から離れる。

 

「あははははっ!!あはははははははははははは―――」

 

紫電が走り始めた『カィンフィードバックヴォンディン・(エレバス)』が嗤っていた白昼夢(さだめ)諸共眩い光の爆発と共に蒸発して何も残らずに消えた。

 

 

                     ◆

 

 

白昼夢(さだめ)との戦いの後から数時間、美緒はその場から動かずにいた。

未だにダメージが多少残っている為に回復を図っていたのだが、それは『アルテミス』のアラートで終わりを告げた。

 

―――警告!9時の方向から未確認機体(アンノウン)接近!

 

美緒が振り返ると、そこには1機のISがいた。そのISを見た美緒は、苦虫を噛み潰した様な表情(かお)をする。

 

「……スコール」

「久しぶりと言うべきかしら?Λ-11」

「どうやって……『終焉』を奪取したんだか……」

「あら?挨拶は無視なのね?まぁいいわ、簡単なことよ?単独で奪取したんだから」

「単独!?訓練された人間でも不可能なほどのセキュリティーを高めたのに!?」

「ふふ♪そうねだけど訓練されてはいるけど(・・・・・・・・・・)人間ではなかったら(・・・・・・・・・)?」

 

美緒はスコールの言葉を聞いて解った否、解ってしまった(・・・・・・・)

 

「『生命戦闘体(アマテラス)』……!?」

「その通り、私は90年前に創られた(・・・・・・・・・)、初期の『生命戦闘体(アマテラス)』No.Ω-0そして、『亡国機業(ファントム・タスク)』の創始者。もっとも、『亡国機業(ファントム・タスク)』は既に滅んだけど」

 

スコールは既に興味が無い様に言うが、美緒は驚きの顔をした後に、憎しみと殺気を溢れ出す。

 

「でもそのおかげで私の計画は失敗したわ。だから今、私自身が動き出した」

「計画……?」

「今となってはどうでもいいわ、さぁ?始めましょう?」

 

スコールはそう言って、腰部についていた大剣『月光壱式』を抜いて、その刀身にエネルギーを帯びさせる。そして美緒も、両腕に『月光零式』を展開して睨み合う。

その時、スコールに荷電粒子砲が放たれ、美緒との距離が更に広がる。

 

「美緒!!無事か!?」

 

そう言って現れたのが一夏であった。一夏の姿を見たスコールは嗤った。

 

「くくっあはははは!これで役者が揃ったと言うわけね!さぁ……逝きましょう!」

 

一夏、美緒、スコールは其々が『連続瞬時加速(アクセレート・イグニッション・ブースト)』を使い、激突し、最後の戦いが始まったのだった。

それがのちに別れを強制するとも知らずに。

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