IS~インフィニットストラトス~ Noblesse Oblige 作:白姫彼方
一夏、美緒、スコールが戦い始めて既に2時間が経っていた。
美緒は『
直ぐに一夏と美緒は『
「美緒!先に突撃する!ユキアネサ!」
―――『
一夏の前に不可視のエネルギーシールドが展開され、突撃する。美緒は一夏を援護する様に荷電粒子砲をスコールに向けて放つが、スコールはそれを容易く避け、一夏に『フレイム』、『エクスエムⅡ』、『エレバス』を放つ。
エネルギーシールドは、3種の攻撃を受けるが最初は無傷だったものの、徐々にスコールに近付くにつれて皹が入る。そして一夏がスコールの目前に到達した瞬間、エネルギーシールドが砕け、その場で大爆発が起き、スコールと一夏にダメージを与える。
美緒はそれを好機だと捉えて『
美緒は『
美緒と入れ替わりに一夏がスコールへと迫り、エネルギーブレードと『月光壱式』で切り結ぶ。だが、スコールは『エレバス』を一夏に向けて零距離で放つ、それを一夏は後退の『
弾き飛ばされた2人は、互いに交差する機動を取り、スコールに接近、スコールも『ロンレイ』、『ロンレイⅡ』、『エレバス』で弾幕を張り、連携を崩そうとするが、スコールと同族の『
『言峰……。聞こえる?』
『はい、聞こえておりますよ。美緒様』
『
美緒は言峰と通信をしつつも、スコールの猛攻を避け、自身も荷電粒子砲と『ソドム』を放ち、『
『はい……。順調に育っております』
『そう……。なら良かった』
美緒は他人から見れば痛々しいと感じるほどの哀しい笑顔を浮かべる。
『
『……。本当に実行されるのですか?』
『うん、だってもうこれしかないからね……。本当はもっと生きて居たかったけど……状況的に不可能だからね』
『解りました。美緒様』
『不甲斐無い当主でごめんね』
『いえ、美緒様は十分すぎるほどに出来た当主で御座いました』
『ふふ♪そう言ってくれて嬉しいよ……。今まで有難う』
美緒はそう言って、言峰との通信を切る。
「さぁ『アルテミス』!私達の最後!華々しく飾ろう!」
―――
『アルテミス』から金と銀の粒子が溢れ、『
それによって『終焉』の左前腕部と腹部の装甲がほんの少し抉れるが、背後から一夏が荷電粒子砲を叩き込み、スコールの体勢を崩す。体勢を立て直す為にスコールはあの超加速を使い、一夏と美緒から離れるが何時の間にか美緒が目の前に居て海面へと蹴り飛ばす。
―――『武神降臨』使用限界まで後5分
「(なら5分後にタイマーをセット!『武神降臨』終了と同時に起動!)」
―――了解しました。
『アルテミス』からの報告を聞いた美緒はそう指示をして、スコールと再度激突する。一夏は美緒の様子がおかしい事に気付くも、スコールを倒すことが最優先だと判断して、荷電粒子砲を放った。
一夏が美緒の様子がおかしいと感じたのも無理はなかった、何故ならば『アルテミス』に搭載している超小型核融合炉が臨界点を超え、内部で融解が始まり、その影響を生身で受けているからだ。それでも美緒はスコールに『月光零式』で切り結び、脚撃用の『月光』でダメージを徐々に与えていく。
―――『武神降臨』使用限界まで後2分
『アルテミス』の報告を聞いた美緒は心の中でニヤリと笑い、わざと大振りの攻撃を仕掛ける。それを隙だと判断したスコールは、『月光壱式』で美緒の腹部を貫いた。
「がはっ!!」
美緒は腹部を刺された事により、大量の吐血をする。
「美緒!!?貴様ぁぁぁぁっ!!」
一夏はそれを見て激情に身を任せてスコールに突撃しようとするが、そんな一夏に『
『ねぇ……。聞こえる?』
『美緒!?今助けるからな!!』
『うぅん、このまま聴いて?』
美緒はそう言いつつも、スコールの両腕をしっかりと握り締め逃がさないようにする。
『私はね……。普通の生活に憧れてた……一夏が居て、箒ちゃんが居て、鈴ちゃんが居て、友達や皆が一緒に学校生活を送る日々をね……』
スコールは『グレイムⅡ』で美緒を離そうとするが、自身と距離がかなり近い為、発射できずに居た。
『IS学園に入って……。そこに一夏が居たことには吃驚したけど、そこでも新しい友達が増えて嬉しかった。この時間がずっと続けば良いのにとも思ったよ。
でもね、この戦争が終わればまた、あの日々が帰ってくるとも思ったけど……。そうも行かないみたいだね』
―――『武神降臨』使用限界まで後1分
『アルテミス』は報告と共に、この通信を世界に繋げる。本来ならばそれは出来ないはずだったが、何故この時何故出来たのかは数年後の未来でもわからなかった。
『ねぇ、一夏……。私はずっと……一夏の事好きだよ……でも、私のことは忘れて幸せになってね』
『おい……何を言ってるんだ?美緒!!やめろ!今すぐやめるんだ!!』
『一夏、箒ちゃん、鈴ちゃん、セシリィ、シャルロットちゃん、ラウラ、美紗緒、千冬お姉ちゃん、束お姉ちゃん……皆、ありがとう!』
美緒はそう言って笑顔になると同時に『アルテミス』が放つ光と共に何も残さずに消えた。