不穏
「桂小太郎殿とお見受けする」
「人違いではなかろうか」
橋の上で佇む2人。両者とも、只者ではない雰囲気を醸し出していた。
「心配するな。俺は幕府の犬でもなんでもない」
「犬は犬でも血に飢えた狂犬といったところか。それにしても、まさか注意を促された当日に来るとはな。あの子の勘はかなり良いとみた。やはり彼は攘夷s」
「何の話をしている、桂小太郎」
ここは原作とは少し異なり、シリアスな空気感が少し緩和されてしまった。
「ふっ、こちらの話さ」
「まぁ、良い。俺も相棒もあんたのような強者の血を欲していてねぇ。ひとつやりあってくれんかね」
桂が振り返る。辻斬りよりも、辻斬りが持つ刀を見て、桂は驚愕した。
「貴様、その刀……」
「ありゃ、こんなものかい」
血が舞う。片方は倒れ、もう片方は刀を鞘に戻す。その刀はまるで血のような紅色をしていた。
ー万事屋ー
「お茶です」
「新八くん、お茶ありがとね」
「おい、なんで黙ってるんだよ、コエーよ。なんか言えよ」
「新八、お前のお茶が気にくわなかったネ。きっとお客さんはお茶じゃなく珈琲派だったね」
「確かに、それはあるかも。僕もお茶より珈琲派かな。琲世の琲は珈琲の琲だし」
「ええ、ハイセさんまで何言ってるんですか……」
新八くんはそう言って、珈琲を注いだカップをお客さんとして来ているエリザベスの前に置く。
「珈琲です」
エリザベスは動かない。ここまで固まっていると、謎の緊張と恐怖を感じる。また、同時に電話が鳴った。
「おれぁ、ちょっと電話出てくる」
「新八、こうなったらあれをだすしかないネ」
「あれ、銀さんの私物だよ?さすがに……」
「仕事行ってくる。お前ら、お客さん頼んだぞ」
「銀さん!?そんな……」
「持ってくるよ、神楽ちゃん」
「もってこいヨ」
銀さんは、仕事と言って外出してしまった。神楽ちゃんと新八くんは何やら怪しい会話をしている。定春はあくびをしていた。おネムなのだろう。そろそろ眠ると思う。
「どうぞ!いちごオレです!」
新八くんがいちごオレを持ってきた。なるほど、銀さんのいちごオレを……。いちごオレエリザベスに掛かっちゃってるよ。大丈夫か?お、泣き始めた。
「やったネ、新八!」
「やったよ!お客さんはいちごオレ派だったんだ!」
「そんな感じの涙には見えないけど……」
しかし、いちごオレが要因で泣き始めたのは事実だ。一体何がなんだか、まだ分かることが少ないな。
「エリザベス、少しずつでいいから教えてほしい。何があったのかな?」
あまり考えないようにしていたが、最初からずっと臭いがしていた。これまでの平和を壊すような血の匂いを。
ハイセくん、早めに血に気づく感じにします。
喰種なんで。