エリザベスの目的が桂さんの捜索だということが分かった。僕たちは血の付いた所持品を確認し、桂さんに何か起こったのだと理解した。
それにしても、まさか辻斬りについて注意された次の日に桂さんが襲われるとは……。その辻斬り、かなり恐ろしいのではないだろうか。場合によっては赫子を使わないといけないかもしれない。
エリザベスとなんやかんやした新八くんと、神楽ちゃんと定春、そして僕と分かれて捜索を行うことになった。神楽ちゃんと定春が桂さんを、新八くんとエリザベス、僕が辻斬りを探す。昨日の今日で、辻斬りが現れるとは考えにくいが、地道な調査で、辻斬りを探し、なにより、桂さんを見つけなければならない。
「それにしても遅いなぁ」
時刻は、夜の21時を回っていた。銀さんならまだしも、まだ未成年の新八くんや神楽ちゃんが戻ってきていないのはおかしい。何かあったのではないか。
僕はそう考え、夜の歌舞伎町に駆け出していった。
琲世が万事屋で待機していた頃、新八の方では動きがあった。
「おい、お前ら、こんなところで何してる?」
「うわぁ!って、なんだぁ、奉行所の人か〜」
「なんだぁ、じゃなくて、こんな所でなにしてるんだ?怪しいぞ?」
[お前に語る理由などない]
「いや、お前ら分かってるのか?ここらへんでは最近……」
「辻斬りが出るって」
「っ!辻斬りだ……!」
刀が振り下ろされそうになる瞬間、何かが刀とぶつかる。
「刀を探しにこんなところに来たら……。新八、大丈夫か?」
「銀さん!」
「見たことあるツラだなぁ?」
「嗅いだことのあるにおいだ」
男が、被っていた菅笠を取る。その男は以前にも見たことがある岡田似蔵であった。
「似蔵か」
「人斬り似蔵!?あなたが巷を騒がせていた人斬りだったなんて!!」
「アンタだったとはね。桂といいアンタといい、この刀は災いを呼ぶ妖刀と聞いていたが、強者を呼ぶ刀だったようだ」
「桂!?あなたが桂さんを!?」
「あぁ。お前たちに渡しておいた方が良いと思って持ってきたよ。いやはや、本当に桂は男かい?この滑らかな長髪……。実は女なんじゃないか?」
そう言いながら似蔵は、桂の物と思われる、髪の匂いを嗅いでいた。その様子を見ていた銀時は似蔵に斬りかかった。
銀時が似蔵と鍔迫り合いの状態になる。あまりに素早い動きに新八は一瞬動きを見失っていた。
「負けねぇって言ってんだよ。ヅラがお前みたいなただの人殺しによ」
「そう怒るなよ。確かに、俺一人じゃあ勝てないだろうな。だが、斬ったのは俺じゃなく相棒なんだ」
何回か斬り結び、洞爺湖で剣戟を防いでいる銀時は、似蔵の腕から妙な絡繰や管が生え、刀と結びつくのを目前で見た。
「おいおい……。生き物みてぇな刀って聞いてたが……、これは、生き物じゃなくて、化け物じゃねぇーか!!」
エリザベスと新八は、本作では確認できない所で、しっかり、上下関係出来てます。琲世は、少し引きながらその光景を眺めてました。
気になる方は、新訳紅桜篇をチェック!!