「本当に撃つアル!」
「……」
向き合う2人。高杉には恐怖を感じていないのか。刀を抜こうとする素振りもない。
「その武器を降ろしな!でなけりゃガキだろうと撃つ!」
新たに、女が現れた。2丁の拳銃を構え、神楽を狙っている。
「冗談じゃないっスよ!本当に撃つッス!」
宣言通り、銃弾が飛んできた。神楽は軽々と銃撃を躱し、また子との距離を詰める。上からまた子、股下には神楽が構え、戦況が静まる。
「どこの者か知らないが、大人しく降伏しろ!さもなくば当てるっす!」
「また子、ちゃんとパンツ替えた方が良いアル。染み付きパンツが丸見えネ」
「そんなことない!ちゃんと毎日取り替えてるもん!」
「ふっ。そう思うならそれでもいいんじゃないアルか?また子の股はシミだらけ〜」
「絶対違うもん!晋助様〜、本当ですよ。この小娘、適当な嘘を吐いてるんです!」
また子が、染み付きパンツで気を逸らした瞬間を狙い、神楽は彼女のバランスを崩し、船内に声を掛ける。
「ヅラー!ここにいるんだよネ!?匂いがここにあったって定春が!いるんでしょ、ヅラー!」
神楽が声を掛けるが、反応はない。焦った隙を狙ったかのように、気付いたら周りを包囲されていた。また、動きを止めた瞬間、肩と足に銃弾を貰う。
「大人しく投降しなさい。まだ、見た所少女。15にもなっていないだろうに。大人しくすれば、あんまり痛い思いをせずに済むからね。皆さん、殺してはいけませんよ。女子供を殺しては侍の名が廃りますからね」
「呆れた。先輩は本当にロリコンっスね」
「ロリコンじゃない、フェミニストです。私は幼気な少女を愛でる訳ではない。健気に支え、手を差し伸べるのです」
神楽はそんな勧告には耳も向けず、包囲している男達に攻撃を繰り出す。足技、傘、体術を駆使し、圧倒的な数の差、被弾をモノともしない。
そんな攻勢を繰り返し、船内の扉を叩き壊した時、中身を見て、動きが止まってしまう。
「これは……」
「これを見られたら生かして帰せないっすね」
一発の銃声と共に、戦況が静まった。
どうして、僕はいつもこう……。いつも、いつもだ。あんていくの時も、月山戦の時も。いつも遅い。
銀さんは、血だらけで新八くんは泣いていた。
それに、神楽ちゃんは定春を万事屋に帰したが、行方不明だ。僕は……。
「ハイセ。そう自分を責めるんじゃないよ」
「お登勢さん。でも……」
「でもも、なにもあったもんじゃない。アタシ等が今、出来ることは奴らの無事を祈ることさ」
「はい……」
今、万事屋ではお登勢さんが、銀さんを看病してくれている。あの重体で、また戦うことはないと思うが……。そういう油断が今回の事態を招いた。
次は、僕も戦う。赫子から出したユキムラを堅く握りしめ、決意した。
スーツケース持ってると、怪しいんで、バレないように赫子に収納している感じにしてます。また、赫子はまだ使いません。人外ということをバレたくないので、どうしようもない時以外は使わないかなと思います。