高杉一派の船に向けて、上空から砲撃が行われる。
「真選組か!?政府の犬にもう……」
「いや、違うだろう。別の一派かもしれん」
ーー船内ーー
「クソ、これも全部似蔵のせいっス。刺激するようなことばっかり……」
「いえ、それだけじゃありませんねぇ。おそらく、紅桜の情報が漏れたのでしょう。桂一派は最近は穏健派として活動していると聞きます。そのため、我々の武装蜂起を阻止しようとしているのかもしれません」
二人は目的の部屋にたどりつき、拘束されていた神楽を前に会話を続ける。
「もしかしたら、すべてコイツを助けるための陽動かもしれないっスよ」
ーー船外ーー
「あー、あー。お前らの目的は分かってるっス。こいつっスね。こいつの救助が真の目的ってのは分かってるっス!砲撃を直ちにやめなければ、コイツが……」
船の先頭に磔されている神楽もろとも、砲弾が船が直撃した。
「違ったみたいですね」
「そうみたいっスね」
「おい!呑気に話してる場合アルか!?ワタシ砲弾ぶつかるかもしれないネ!人質を真っ先に殺す馬鹿がどこにいるヨ!急いで拘束を外」
再度砲弾が直撃する。神楽がいた辺りが煙によって見えなくなっていた。
「しまった!小娘が!」
「あぁ、あとニ、三年で……」
煙が晴れた。磔の状態で拘束されたままの神楽を抱えた新八が現れる。
「おまたせ。神楽ちゃん」
「新八ぃ〜!やっぱお前はやれば出来るやつだと思ってたネ!時代は新一ではなく新八アル!!」
ーー船内ーー
「よぉ、お苦しみの所失礼するぜ。お前のお客さんだ。よっぽど派手にやってくれたらしいな。おかげで幕府より先に、面倒な連中ともやり合わなきゃいけねぇようだ」
蹲っている似蔵のもとに、高杉がやってきた。似蔵は、軽く振り返るが、紅桜の侵食がひどく、すぐにまた蹲ってしまう。
「桂、やったらしいな。おまけに銀時ともやりあったとか。村田も使って……。どうだい、さぞ立派なデータが取れたことだろう。村田も喜ぶだろうよ。あいつは刀が強くなることしか考えちゃいねぇ」
「アンタはどうなんだい?」
その一言で、高杉の表情が一変する。軽い笑みを浮かべていたはずが、冷たさを感じるような無表情へと変わった。
そんな表情の高杉が、似蔵へと近づいていく。
「昔の同士たちがやられちまって悲しんでいるのか、それとも……」
高杉が刀を振り下ろす。それと同時に似蔵の右腕部分が隆起し、紅桜が刀を受け止めた。
「ほぉ、随分と立派な腕が生えたじゃねぇか。仲良くやっているようで安心したよ。文字通り一心同体ってやつか」
高杉が刀を納め、部屋から去っていく。
「さっさと片付けてこい。あいつら全部沈めたら今回の件は不問にしてやる。どちらみち、連中とはいずれこうなっていただろうしな」
高杉が、部屋から立ち去る直前にこちらに振り向いた。
「それから、二度と俺たちを同士なんて言い方するんじゃねぇ。そんな甘っちょろいもんじゃねぇんだよ、俺たちは。次言ったらその刀ごとぶった斬る」
「あれは、本当に斬ろうとしてたねぇ」
侵食されたための汗か、それとも冷や汗か。似蔵は汗をかきながらそう呟いた。
次はVS紅桜になります!