土方が敵の攘夷浪士を斬りつける。既に20人そこらは斬り捨てているが、一向に数が減ることはない。寧ろ増援で人数が多くなっている程だ。
そのため、土方は一度距離を取り、コンテナの後ろに隠れ、懐からジャスタウェイ爆弾を手に取る。
土方がただ隠れたと思い込んだ攘夷浪士は警戒せずコンテナへ近づいたため、土方が放り込んだジャスタウェイで爆発に巻き込まれてしまった。
(クソ、これでもまだうじゃうじゃと……)
土方が刀を構え、数人斬り伏せる。その間に、コンテナ上にいた攘夷浪士から銃撃を受け、脚に一発被弾してしまった。
土方は近くにいた敵の銃器を奪い乱射する。敵が動揺している隙に、別のコンテナまで避難していた。
「蔵場さん!鬼が隠れましたよ!」
「また、奇襲攻撃を行われる可能性があります。警戒して、囲むようにすれば問題ありません」
「分かりました!お前ら!手分けして探すぞ!絶対に一人になるなよ!」
攘夷浪士も馬鹿ではないようだ。最低3人組ほどでまとまって行動し、他の浪士達と連携しつつ土方を探している。
脚を負傷したため、各個撃破を目論んでいた土方であったが、攘夷浪士の連携を見て、覚悟を決めた。
「うおおおおおおお!!」
土方に近づいていた3人組の一人を斬り、その流れでもう一人も斬り捨てる。そして、土方に気づいた3人組の1人から銃器を奪い、そのまま鉛玉を体にプレゼントした。
「いたぞ!北の方角!電灯から4個手前のコンテナだ!!」
「チッ!」
土方はこちらに迫る敵を斬り伏せ、撃ち抜くが、弾倉の弾が尽きたため、銃器を敵に投げつけた。10人ほど斬り捨てたが、脚を負傷していることもあり、周りを囲まれてしまった。
「正直、驚きましたよ。鬼の副長の名は伊達ではありませんでしたね。この人数と武器相手に一人でここまで良くやりました」
「真選組は我々攘夷志士の天敵。早めにトドメを」
「わかりました。しかし、あなたは本当に一人でしたね。理由は分かりませんが、やはりお役人の考えていることは分からない。みなさん、もういいですよ」
土方にロケットランチャーの弾が迫る。その後爆発が生じ、黒煙で土方の姿が見えなくなった。
「やったか!?」
「おい、それは……」
煙が晴れると、そこには真選組副長だけではなく、面妖な刀を構えた白黒頭の青年が立っていた。
「土方さん!大丈夫……じゃないみたいですね。もう少しで真選組の方も来ます」
「ハ……ハイセ!なんでお前が!?」
「優秀な監察に頼まれたもので」
「クソっ山崎の野郎!……助かった、礼を言う」
「奥で休んでてください、ちょっと休憩したらまた戦えます?」
「俺を誰だと思ってる?俺は真選組副長、土方十四郎だ。少し息を整えてくるから、その間だけ頼むぜ」
「任せてください」
「誰だ!?」
「んー、名乗っていいのかな?多分大丈夫!万事屋銀ちゃん、佐々木琲世だ!」
船の上では特に名乗ったり出来なくて、タイミングを逃したのを強く感じていたため、この場で名乗ってみた。けれども、相手はやはり僕のこと、万事屋銀ちゃんのこともよく分かってなかったみたいで。
「この数に勝てるとでも!?」
「元から一人で勝つ気はないよ」
数人を死なない程度に斬り伏せ、コンテナに身を隠す。そこから、ジャンプして囲みの裏へ回って敵を叩いていく。
「なんだこいつは!?」
「どっかの天人だろ!身体能力が桁違いだ!!」
「後ろだぁブァ」
「なんだとぉ!?ギャ」
今回は一撃離脱のような形式で戦う。喰種の再生能力を使いたくないし、数はいるけど、強い相手がいるわけでもない。土方さんや真選組の援護を待とう。
10人以上斬っていると、別の所で爆発音と戦闘音が聞こえてきた。真選組が到着したのだろう。これで一安心だ。僕はコンテナ上へ跳躍し、全体の様子を見回す。
ふと、港から1台の車が出ていくのが見えた。攘夷志士達が逃げたのだろうか?それは真選組に任せようと思う。
一度、土方さんの様子を確認しようとしたら、姿が見当たらない。まさかと思い、もう一度車の方に視線を向けると、車の上から、刀を突き刺す土方さんがそこにいた。
そろそろおわりますね……