突然の訃報、それは山崎が何者かによって殺害されたというものであった。
しかし、銀時と琲世は真選組隊士の雰囲気に違和感を覚えていた。
「え……。いきなり何……知らないよ、そんなこと……」
「さぁ、行きましょう!」
「「山崎の所へ」」
真選組隊士達が、トッシーに向かって刀を振り下ろした。トッシーは目をつむったが、一向に刀で斬られる感触はない。あったのは、体を引っ張られる感覚だけであった。
銀時がトッシー、琲世は新八を、それぞれ後ろへ引っぱっていたのだ。神楽は殺気には感づかなかったが、夜兎族の反射と運動神経で咄嗟に後ろへと走る。
「逃がすな!追え!」
「土方を亡き者に!」
銀時達は、身を躱した後、真選組隊士が乗っているパトカーを奪取。そのまま逃走を開始した。
「おいおい、鬼の副長さんよ。お前いつからそんなに恨まれるようになったんだ?っていうか、山崎がやられたのか?マジで真選組はどうなってやがんだ……」
「反土方派というべきでしょうか?そのような派閥が動き出したのかもしれません。そうなると近藤さんもあぶないかも」
しばらくすると、パトカーの無線から声が流れてきた。
「こちら15番、作戦通り近藤は護衛もつけずに列車にっている。真選組隊士募集のため遠征という、実際は逆方向列車はしばらく停まることはないだろう。それに、近藤の周りは全員伊東派で固めてある。合図次第ですぐに地獄行きさ。そちらの土方暗殺についてだが、他隊士に見つかるなよ?あくまで攘夷浪士の犯行だと思わせるんだ。そうでないと真選組が真っ二つだからな。最悪の場合、真選組内での戦争になっちまう……」
真選組無線を聞き、
「ちょっとちょっと……ヤバいんじゃないですか!土方さんの暗殺って!!オタクになってる場合じゃないですって!!真選組が……」
「そんなに叫ばなくても聞こえてる……。わかるんだ。そろそろ完全に意識を持っていかれるだろう……。このオタクに今の真選組をどうにか出来ると思えねぇ。っは、情けねぇ……、鬼の副長と言われてる奴がこのザマたぁ……。なぁ、俺からの最後の依頼だ。俺の、俺たちの真選組を護ってくれ……」
いつの間にか、人格が交代していた土方。しかし、それも束の間、すぐにトッシーへともどってしまった。
「大変そうでござるな」
「「お前が大変なんだよ!!」」
真選組局長と副長の暗殺、参謀による真選組乗っ取りの計画をラジオで聞ききながら琲世は考えていた。
近藤さんはそう簡単に死なないだろうとは思うけど、あの伊東が人数有利なだけで計画を実行するとは考えにくい……。まだ何か裏があるんじゃないか?しかし、その何かが全く分からない……。
「なぁ、ハイセ。まだ何かあると思うか?」
「一度だけ話しましたが、真選組に今までいなかった、武力以上に知力が優れている印象でした。土方さんが不在で、近藤さんの周りを伊東派で固めただけで、こんな大それたことをやるとは思えません……。考え過ぎかもしれませんが」
「まぁ、お前がそんな考え込むんだ。相手は伊東だけって決めつけない方がいいな」
そういって、銀時は真選組の車両無線を取る。
「現在、ゴ……近藤局長が暗殺されるという情報を掴んだ!局長は現在、遠征のため列車に乗っている最中らしい!詳しい場所などはお前らで調べろ!急げ!時間がない!」
銀時はそう伝えると、無線を切った。
「へっ、味方は多いほうがいいだろ?」
「これで、敵にも情報が漏れてること、無線から車両を特定することで、僕らの場所もバレるでしょうが、悪くない」
二人はニヤリと笑うと、前を向いた。銀時は運転しつつ他の3人へ告げる。
「真選組を護るっていう依頼を受けちまったろ?正直厄介そうではあるが、あの鬼から頭を下げられちまったからな。奴らの真選組を俺達万事屋で護る!行くぞオメーら!!」
「「「おう!!」」」