各地で状況がクライマックスへと向かっている中、銀時は一人、歩いていた。真選組隊士達と共に攘夷浪士と戦闘、後退させたその後は新八や神楽を追いかけようとしたが、ここまで乗ってきた車はもう使い物にならなくなっていたのだ。そのため、えっちらおっちら歩いて向かっていたのだが、進行方向上空からヘリと共に攘夷浪士達がやってきた。
「ったく……。懲りねぇのな、もうここでやる事なんかねぇだろうに」
叫び声をあげながら突撃してくる攘夷浪士達を洞爺湖の木刀で蹴散らしていると、ヘリから1人の男が現れる。
「また、お客さんかい、あいにくもう閉店なんだ。これ以上けが人を増やしたくないならちゃっちゃと帰んな」
「……。なるほど、お主が白夜叉、坂田銀時でござるな」
「いやいや、白夜叉なんてそんなご大層な……えぇ……人違いなので帰ってください」
「晋助の前の仲間、その実力はいかほどか……。少し仕合おうか、白夜叉」
「違うって言ってんだろ!なんでどいつもこいつも話聞かないの!?耳ついてないの?あ、ヘッドホン着けてるわ、こりゃ聞こえなくてもしょうがねぇな」
銀時は声を掛けてきた男の背後に回り、ヘッドホンを外して話しかけようとするが、男の刀がそれを阻んだ。
「素早い、あっという間に拙者の背後に……」
「んだよ、せっかく善意だったのによ。ま、いいや。退かねぇなら怪我するぜ」
「面白い、やってみるでござるよ!」
洞爺湖と刀がぶつかり合う。洞爺湖で刀を弾き返して煽る。
「お、結構すんなりだな。なんだ、疲れてんのかおい!糖分足りてねぇんじゃねぇかぁ!?」
「フフ、そちらこそ夜叉とは名ばかり、甘いでござるなぁ」
双方ともここに来るまでの戦闘で疲労などが溜まっていた。特に琲世と闘いを繰り広げた万斉はメイン武器の三味線も破壊されてしまっており、今は予備の三味線を使用していた。しかし、銀時の隙を突き、糸を一瞬で身体の複数箇所に絡めた。
「動かないほうが良い、身体がちぎれるでござるよ」
「肉は切れても糸は切れねぇさ、腐れ縁はよぉ!」
「ちぎれると申した。……!?」
万斉の思惑とは裏腹に、絡みついた糸は肉を引き裂きながらも銀時の力によって千切れていく。
「なんだと、この力は……。おい!此方を撃て!!」
ヘリから機関銃掃射が行われるが、中々銀時には当たらない。的中率を高めるため、攘夷浪士はヘリを近づけるがこれは悪手であった。ヘリの操縦席に向かって、銀時が万斉を巻き込みながら突きを食らわせたのである。銀時が地面へ着地すると同時に、万斉も意識を取り戻し、機関銃掃射を命ずるが、その頃には銀時が張り巡らせた罠が発動していた。
「はやく撃て……、なっ!これは、糸!?」
万斉は自分が仕掛けた糸を逆に利用されヘリに縛り付けられてしまい、縛った糸は銀時の洞爺湖に括り付けられていた。
万斉の命令に従い、再度機関銃を掃射しようとした攘夷浪士だったが、射撃直前で側面からの衝撃でヘリから落下してしまう。
「なんだ!?はやく掃射を……」
「置き土産させてもらいますよ、万斉さん」
そこには、洞爺湖を振り下ろし、ヘリを墜落させようとする銀時に助力するため、通りすがりざまにヘリの半分を切断した琲世の姿があった。
「ハイセ……。俺たちの絆は誰にも引き裂けないいィィ!!!」
「ちょ、それ◯滅の僕のセリフじゃ……」
琲世がツッコむのと同時に、銀時は洞爺湖を振り下ろし、それに合わせて、ヘリは地面へと衝突し爆発した。