私、
◆
「「誕生日おめでとう!!」」
パァァーン
あたりにクラッカーの音が鳴り響く。
「……え?」
母さんらにお使い頼まれただけなんだけど?っていうか、いつもは皆で用意してるはずなんだけど…
「今回の誕生日は湊波音がヒーローになって初めての誕生日だからな!」
「それに、たまにはゆっくり家族皆で一緒に過ごしましょ?」
「……ま、ヒーローにも休暇は必要、か。」
「そういう事だな。…いやぁーそれにしても立派に育ったなあ…」
「そうねぇ…もう大人かあ…なんだか感慨深いわねぇ。」
「…2人共急にどうしたの……取り敢えずケーキのろうそく消そうよ。」
「そうだな。湊波音も二十歳か。これからは父さんらと一緒に酒が飲めるな!」
今世は飲めるかわかんないけどね。
カチッ
あ、母さんが電気を消してくれた、
「さあ湊波音。ひと息で全部消しちゃいなさい。」
「ありがと。」
「「ハッピーバースデートゥーユー♪ハッピーバースデートゥーユー♪ハッピーバースデーディア湊波音♫ハッピーバースデートゥーユー♪」」
「フゥゥー」
20本のろうそくを一気に消した。…20本って多いな…
「「おめでとう!!」」
パチパチパチー
「ありがとう。」
この世界に転生して20年か…良い両親に出会って、幸せな毎日を過ごせた。当たり前のように見えて、とても凄い事だ。これからヒーローとして活動していく中でどんな事が待ち受けてるか分からない。だからこそこんな何気ない時間を大切にしたい。
「…どうした、湊波音?」
「ん?何でもないよ。」
「そうか。じゃあ、ケーキを切り分けるか!」
「OK。」
◆
あれから何年か経った。私もプロヒーローと呼ばれるところまで来た。オールマイトの個性についても教えて貰う事になっていた。毎日の様に
ドーーーーーン!!
「!?」
シュン
◆
ここか。
「フン……プロヒーローもこんなもんか。」
!プロヒーローが来ているのか。誰だ…?
そのに見えたのは、私にとって信じられないものだった。
「…父さんに…母さん……?」
「…ん?なんだお前、こいつらの家族か?こいつらがあんな
「………」
魔神化
「…死ね。」
「何だと?……!?」
「
「グッ!?」
「セェイ!フッ!ハッ!」
「エエェェェイ!!」
「ぐわああぁぁぁぁ!!!」
あいつは殺してはいない。そんな事より母さんらのところに行かないと!
ドテドテ
移動中に救急車呼んどいた。これでもかなり焦っている。でも今は傷が塞がるように少しでも回復しないと…
霊槍シャスティフォル第八形態
「頼む……!耐えてくれ…」
私はただ必死に回復をし続けた。
◆
暫くして救急隊員がやって来て、母さんらを担架で運んで行った。私も一緒に病院へ行った。正直、怖い。母さんらは今、緊急治療をしている。七つの大罪原作であったメリオダスの暴走の様になってしまいそうだ。だが、今はただこの永遠にも思える様な時間を待つ。
◆
待っている間に色々なプロヒーローが病院に来ていた。母さんや私と一緒に働いたヒーローが、来てくれていた。そして彼らと話していると緊急治療室の光が消えていた。
「!!」
終わったか……?
ガチャッ
扉から一人の医者が出てきた。私は直ぐにその医者に話しかけた。
「先生!私の母と父はどうでしたか!?」
「…もう、もって5時間、です。正直生きているのが不思議です。今死んでもおかしくない状況です。」
『!』
「…………そ、そう…です、か。」
「……どうされますか?空いている病室を使う事が出来ますが……」
「…はい。お願いします。プロヒーローとして最後まで市民を守ったヒーローの最期を、見届けましょう。」
「……はい。お力になれず申し訳ございません。」
「いえ、ありがとうございました…」
◆
その後、母さんらが病室に連れ込まれた。室内に長い沈黙が続く。…まだ、この現実を信じたくない自分が居る。
コンコン
「どうぞ。」
「失礼します。」
「…オールマイトか。」
「ディスティース!ご両親は……」
「…もう5時間も持たないらしい。」
「!…そうか。」
「…油断していたんだろうな。プロヒーローと呼ばれて、注目されていたから。」
「そんな事はない!悪いのは
「…たとえそうだったとしても…私がもっと早く来ていれば…助ける事が出来たかもしれないんだ。」
「…ディスティース……」
「………………どうして…!どうして…どうして…私は…目の前にある大切な物を…守る事が…出来ないんだ………」
いつの間にか流れた涙が、止まらなくなっていた。
主人公の名前がやっと出てきましたね。何故今なのかって?知らんな。