ベルモスの攻撃により廃ビルと化した建物の中心で三人の人間がいる。
「ふぅ……」
「これで終わりかしら?」
「おそらくな。………が、矢張りおかしい…人の気配が全くしない。」
「だね…まるで私達が、幻の中に居るみたいに…」
パチパチパチ
『!!』
「誰だ!」
「おめでとう。これでここらにいるのは軒並み倒したみたいだね。」
そこには先ほどディスティースが救出した一般人が立っていた。
「まだこの辺りは危険です!建物が崩壊する恐れがある!」
と、ディスティースが忠告する。が、それを無視して話を続ける。
「フッフッフッ……君達とは久しぶりと言った方がいいかな?」
いつの間にか、一般人の顔はのっぺらぼうのような顔に変わっていた。
「「!!??」」
「なっ…!?」
ギルジャーとジャスティサーは驚きの表情を浮かべている。ディスティースも動揺を隠しきれていない。
(何故…何故奴がここに…)
「!!そうだ!小学校の先生方は無事なんだろうな?!」
と、ジャスティサーが質問する。どうやら彼も小学校に行っていたらしい。
「ん?ああ、いたね。安心していいよ。僕は優しいからね。少々実験のお手伝いをしてもらっただけだよ。しかし、こんなにもアッサリと倒されてしまうとドクターが可哀想になるなぁ。」
「何を…しに来た!オール・フォー・ワン!」
「そうカッカするなよ。君と僕の仲じゃないか。」
「お前とそんな仲があった覚えは無い!!」
「え…父さんたちはあいつと知り合いなの?」
「嗚呼そうだよ。なんせ君は「黙れ。」おぉ、怖いなぁ。まぁ、今はまだ、『これ』はいいか。」
「あなたの目的は何?」
「いいだろう。教えてあげるよ。」
(…なんでこう、アニメの敵キャラは自分の手の内を敵に見せびらかすのか…)
「まずは今君達が倒した怪物。これはね、僕が抱えている優秀なドクターがある機械を開発していた時の産物でね。ある世界では『魔神族』と呼ばれていたらしい代物だ。魔の神と言い、ある世界で選ばれたし人間がこの子達の血を飲むと、圧倒的な強さを手に入れていたらしい代物でね。」
「!!」
(何故奴が魔神族の名を…っていうか詳しすぎる…)
「魔の神…か。」
「もう何人かに試してみたんだ「もういい。」…君は僕の話を遮るのが好きなんだね。」
「お前のくだらない話にうんざりしただけだ。」
ジィスティサーの殺気が段々と増していく。彼の怒りと共に。
「悲しいなぁ。君たちのためにわざわざ説明してあげたのに。」
「わざわざ説明してくれてありがとう。…これでいいかしら?」
「辛辣だなぁ。まぁいい。君たちにもう用は無い。」
「『もう』…?どういう事だ?」
「そのままの意味さ。これで実験が終わった。君たちを『ここ』に招き入れて正解だったよ。」
「お前をこのまま逃すと思っているのか?」
「いいや、思わないとも。だからこそ、君たちを『ここ』に招き入れたんだよ。」
「『ここ』…?」
すると、オール・フォー・ワンがまるで幻のように消え始める。
「フッフッフッ……また次の機会にでも会おう。」
「!待て!」
ジャスティサーは消えていくオール・フォー・ワンへと走る。…が、辿り着く前に姿がかき消えてしまった。
「クソッ!」
(こんなに焦ってる父さん達初めて見た…)
「…しかしここは一体どこなんだ…?」
すると、辺りに霧が少しずつ出てきた。
「…霧?」
「なんだ?段々と濃くなってくるぞ…?」
霧はやがて、数メートルしか離れていない3人の顔すら見えなくなるほどに濃くなった。
「なんなんだ?!」
「うっ…!」
モクモク……
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