断罪ヒーロー:ディスティース   作:樹海 林

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未来の灯火

どーも。一通り見てきたけど、殆ど終わってた。…ま、イレイザーヘッドくらいかな、まだだったのは。

「すみません、ディスティースさん。」

「ん、いいよ。それよりも、この大穴…デクくんかな?治崎かもしれないけど。さっきチラッと見たんだけどさ、なんだかオールマイトみたいだねぇ、彼。もうあんなに力を使いこなしてるし。」

「もうって、あいつの事は前から知ってたんですか?」

「んー…まぁ、そういうことになるのかな。流石に君ほどは見てないけど、ぐんぐん成長してるね。」

「あいつはまだまだ卵ですよ。」

「だけどさ、キラッキラに輝いてる。孵ったらきっと彼はオールマイトよりも、凄いヒーローになるかもね。」

「…そこは、あいつ次第ですね。」

「…ま、少なくとも私よりかは凄いヒーローになる。彼は、どこまでも真っ直ぐなんだよ。オールマイトみたいに。…デクくんだけじゃないか。皆だな。あいつらは次の時代を担うようなヒーローになれる。」

「…そうですね。きっと、全員良いヒーローになれる。」

「…それじゃあ今のヒーロー(私たち)は、彼らが格好良いヒーローになれるように、頑張らないといけないな。………ここからが正念場だ。」

大穴を通して、デクくんの叫ぶ声が聞こえてきた。

「…そろそろ決着か。」

「目の前の女の子1人救えないで……!皆を助けるヒーローにぃ…!!なれるかよォーー!!!!」

部下を取り込み巨大化していたオーバーホールに、デクくんがスマッシュをきめる。

「皆を助けるヒーローに…か…ああ。そうだな。」

「ディスティースさん…?」

「よし!イレイザーにはもうひと仕事お願いしようかな。イレイザー、私の手をしっかり握ってくれ。」

「わ、分かりました。」

「地上へ参りまぁーす!」

私は翼をだして地上目掛けて飛び始めた。

 

 

ディスティースらが大穴から飛び出す。すると、崩壊した道路の上でオーラのようなものを纏っているデクがいた。どうやら、壊理の個性が暴走しているらしい。

「!イレイザー。」

「はい!」

イレイザーヘッドが個性を使用して、壊理の個性を抹消する。

「2人とも大丈夫ー?」

「ディスティース!はい、大丈夫です。」

「そっか。良かったよ。それで…貴女が壊理ちゃん?」

「あ…う、うん……」

ディスティースが屈んで壊理に話しかける。

「ど、どうしたの?その腕…」

「ん?…やっぱり気付いちゃうかな、これ…焦げ跡残ってるし…」

「大丈夫…?」

「大丈夫だよ。壊理ちゃんは優しいねぇ。こんな時でも他人の心配ができるなんて。」

ディスティースが壊理と話していると、リューキュウがナイトアイとルミリオンを持って、ウラビティ達と大穴から出てきた。

「誰か分からなかったけど、何か凄いスピードでここに飛んできてなかった?」

「お、リューキュウじゃん。ああ、それ私だよ。それよりもナイトアイとルミリオンじゃん。怪我してるみたいだし、私のところに持ってきてくれる?」

「ディスティースだったのね。分かったわ。」

「ありがと。」

リューキュウがディスティースの近くに2人を置く。

「来い、神器『霊槍シャスティフォル』。」

ディスティースがそう言うと、シャスティフォルが高速でディスティースへと向かってくる。そして座りこんで構える。

 

霊槍シャスティフォル第8形態花粒園(パレン・ガーデン)

 

ディスティースが技名を言うと、ルミリオンとナイトアイの傷がじわじわと治っていく。

「凄い…!パレン・ガーデンって言うんだ…」

「ん?ああ、私あんまり技名とか言わないもんね。」

「なんであまり言わないんですか?」

「敵にわざわざ技名伝えるのも対策されちゃうし、何より言ってる時間が無いからね。オールマイトは叫んでるけど。ま、あの人は気合い入れるために言ってるみたい。」

「ディスティース、私はもういい。ルミリオンにしてやってくれ。」

「お、終わった?ま、ナイトアイの方が傷は浅かったのかな?」

「そうだろうな。ところで貴様、その腕はなんだ。」

「ん?ああ、これね。私の個性だよ。いつも使ってる炎が服についちゃってさ。ケホッコホッ…」

「……まぁ、良い。だが、自分の体調くらい、自分で管理するべきだ。」

「余計なお世話だよ。」

ピーポーピーボー…

「あ、やっと来たか救急車。さてさてさーて…デク君達、ルミリオンを救急車に運んでやってくれ。ここで直してあげたいんだけどね。」

そう言いながら、ディスティースは立ち上がる。

「ディスティースはどうするんですか?」

「もうひと仕事残っているからね。」

「仕事ですか…?」

「 強いて言うなら、私もナイトアイみたいに未来を見たんだよ。」

「え…?」

「…冗談だよ。そんなに真に受けないでって…それじゃあね。いつかまた会おう。」

その言葉を最後に、ディスティースは翼を生やして飛んでいく。

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