仮面ライダーAGITΩ〜Shining Brave〜   作:シュープリン

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August 19th(maybe)

「見てくださいシズク!ぬいぐるみがいっぱいです!」

 

「ホント、凄い量ね」

 

「こうやって見ると圧巻だな」

 

今日俺たちは、島の外へとやって来ていた。

 

島の外へ行こうと言う静久の提案がきっかけだった。

 

灯台に集合した俺たちは、7月25日ぶりに島の外へ出た。

 

静久が色々調べてくれていて、商店街で甘い物を食べたり、次に泳ぐ時のために水着を買ったりとたくさん遊んだ。

 

ゲームセンターでは筐体の中にあるぬいぐるみを食い入るように見ていた。

 

あまりにもかわいくて、俺と静久が協力してぬいぐるみを取った。

 

「お友達が増えました」と紬は大いに喜んだ。

 

そして、次は紬の希望でこのぬいぐるみ屋に来ていた。

 

俺と静久そっくりのぬいぐるみを探すらしい。

 

そんな物あるのか?

 

「今まで来たこと無かったのか?」

 

「そですね。大体灯台で遊んでいたので」

 

「でも、一回だけここに来ようと思ったことがあったのよね」

 

「そうなのか?」

 

「えぇ、だけどその日、紬が大寝坊をして行けなかったの」

 

「むっむぎゅ、シズク、その話は...」

 

意外だった。紬は真面目だから、寝坊はするタイプではないと思っていたのだが。

 

「でも、それがあって、恋人との仲がもっと深まったのよね」

 

「むっむぎゅ〜〜〜〜〜〜」

 

顔が真っ赤になっていた。

 

「何かあったのか?」

 

「ずっと笑顔でいてくれって話したらしいの。さすがよね、パイリくん」

 

「パッパイリくん!?」

 

唐突な破裂音に俺は面食らった。

 

「紬の恋人、紬のおっぱいを自分の物にしたパイリくんよ」

 

「とっても素敵な私の恋人、ハイリさんです!」

 

その時、ゾワリと来る感覚があった。

 

見てはいけない物を見てしまったような、聞いてはいけない事を聞いてしまったかのような、知りたくなかった事を知ってしまったかのような。

 

そんな体験を何度もしたような感覚を覚えた。

 

親父が亡くなった時、プールで感じた異様な体の熱、彼女から「私を巻き込むな」と言われた時の感覚、俺と同じ運命に巻き込まれ、理解者となってくれるはずだった榊亜紀がいなくなったかのような。

 

ーーーーー榊亜紀って誰だっけ?

 

ヘジャプ。

 

「むぎゅ?」

 

「うわっ!」

 

物凄く近く紬の顔が現れて俺は驚いた。

 

「どうしたの?そんな所でボーっとして。もしかして、具合悪くなった?」

 

静久も心配そうな顔で近付いてきた。

 

「いや、大丈夫だ。何でもない」

 

「そう?」

 

短い会話だったが、それでもあのヘジャプは小さくなるのを感じていた。

 

とは言え、完全には無くならなかった。異物が体に入っているような感覚だけが残った。

 

いつの間にか太陽は西に傾き、夕焼けになっていた。

 

もう船も最終の時間だった。

 

静久に見送られる中、俺と紬は島へ帰った。

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