きな子side
「だから謝ってるじゃない!」
「謝っても簡単には許しません!」
放課後の部室にて、すみれ先輩と可可先輩が言い争いをしていた。それを見て、きな子と夏美ちゃんは……
「止めなくていいんっすか?」
「いいんじゃないんですの?あの二人の喧嘩はイチャイチャの一環ですの」
「イチャイチャ?」
「よく言うじゃないですの。喧嘩するほど仲がいいって」
確かに先輩たちの場合は、そんな感じがするっす……
「そう言えばきな子さんは喧嘩したりはしないですの?」
「きな子っすか?そんな喧嘩なんて…………」
あれ?そう言えば付き合いはじめてから喧嘩なんて……したことないっす……
「や、やっぱり喧嘩とかした方がいいっすか?」
「いや、別に恋人同士だからって喧嘩をすると言う決まりはないですの……」
「で、でももしかしたら灯夜さんは知らないうちにきな子に不満とか持っていて……きな子に遠慮して言えないとかだったら……」
「何でそうなりますの……」
ここは試しに灯夜さんと喧嘩をしてみないと……もしかしたら本音が聞けるかもしれないっす!
「きな子さんのこの顔……もう説得は無理そうですの……」
「試しに灯夜さんに嫌いって言ってみるっす!」
「それ、言えますの?」
きな子は早速電話をかけてみることに……この時間なら出てくれるはずっすから!
『もしもし?どうしたんだ?』
「あの、灯夜さん!きな子…………灯夜さんのことが……き……」
あれ?でも嫌いなんて言ったら……灯夜さん……凄く傷つくのでは?もしかしたら、凄く悲しそうな顔をするのでは?そんなことを考えると…………言えないっす……
『きな子?』
「その……灯夜さんのこと…今日も大好きっす!」
電話を切り、落ち込むきな子……
「うぅ、きな子には灯夜さんのことを嫌いなんて言えないっす……」
「だから無理して喧嘩なんて……」
「いえ、ここで諦めたらきっとダメっすよね!今度は……」
もう一度灯夜さんに電話をかけてみるっす!
『きな子?』
「灯夜さん!きな子……灯夜さんの事……あ、愛……愛し……愛してるっす!」
電話を切り、また落ち込むきな子……うぅ……愛してないなんて…………言えないっす……自分の気持ちに嘘なんてつきたくないっす……
「きな子さん……諦めたらいいんじゃないんですの?」
「でも……」
「と言うかいきなりラブコールされて灯夜さんがどう思ってるか…」
灯夜side
きな子からの二回の電話…その内容が何故か大好きって言われたり、愛してるって言われたりと……本当にどうしたらいいんだ?
「灯夜くん、どうしたの?」
「何だか顔が赤いみたいですが?」
悩んでいると高柳と三船の二人が声をかけてきた。一応相談してみるか
「実は……きな子から電話があって……二回も……その内容が大好きって言われたり、愛してるって言われたりなんだけど」
「のろけ?」
「違う!」
「もしかしたら、最近大好きとか愛しているとか言ったりしてないのでは?」
「そんなこと……」
いや、でもあり得そうだな……ここ数日、お互いに忙しくって言ったりとかもしてないし…………
「それじゃ帰ったら抱き締めて、愛をささやくしかないね」
「そうか!わかった!」
「未唯さん……からかってます?」
「えへへ~」
急いで家に帰ると、きな子と遊びに来ていた夏美ちゃんがいた。
「あ、灯夜さん。おかえりなさいっす」
「お邪魔してますですの」
「あの、昼間の電話は……ふぇ///」
きな子が何かを言いかけていたけど、僕は気にせずきな子を抱き締めた。
「あ、あの///」
「きな子……大好きだ」
「ふぇ/////」
「愛してる!」
「あうあうあうあう////」
「何度でも言ってやる……愛してる!大好きだ!」
「あの///その///」
「何だか……お邪魔みたいですの……」
それからしばらくの間、きな子に対して愛を囁き続け…………昼間の件について改めて話を聞くと……
「なるほどな……喧嘩か」
「うぅ……あんな風に抱き締められて……大好きって……えへへっす」
「まぁ無理に喧嘩しなくてもいいんじゃないかって言ったですの」
「まぁ確かに……喧嘩はしたくないな」
「お二人が喧嘩なんて想像できませんですの」
「と言うかもしもしたとしたら、僕は全力で謝る」
「灯夜さんが悪くなくってもですの?」
「あぁきな子を怒らせたんだから、どっちみち僕が悪い」
「なんと言うか……まぁお二人が喧嘩は本当にあり得ないですの」
「えへへっす~」
未だにきな子は嬉しそうにしてる……大丈夫かな?
「そう言えば今度また北海道に合宿に行くですの。灯夜さんもどうですの?と千砂都先輩が言っていたですの」
「まぁ付いていっていいなら……あ、折角だから……」
要するにこの二人は本当に喧嘩はしない感じです。
次回!北海道合宿編(冬)
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