灯夜ときな子の一時   作:水甲

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折角なので!


26 ハロウィンの準備

家に帰るときな子が床に服をいくつも広げていた。

 

「衣替えか?」

 

「はい?あ、違うっすよ~今度ハロウィンで着る服を選んでたんっすよ」

 

ハロウィン……そう言えばそろそろそんな時期だったな。

 

「夏美ちゃんの動画撮影に協力するためになんっすけど……きな子は何が似合うと思うっすか?」

 

きな子が着るとしたら…………うーん

 

「魔女衣装とかも似合いそうだしな」

 

「あ、魔女は紗桜莉先輩っす」

 

あの子が魔女……なんだろう?ちょっと似合う気がする…………

 

「それじゃ……」

 

正直言えばきな子ならなんでも似合うから何を選んでも言いかもしれないけど…………こう言うときはしっかり答えないといけないし…………そんなとき、フときな子の筆入れを思い出した。確か……

 

「キツネの格好とかどうかな?」

 

「キツネっすか?」

 

「うん、似合うと思うぞ」

 

「灯夜さんがそう言うなら……丁度あるので着てみますっす!」

 

きな子は衣装を持って着替えに向かった。着替え終わるまでただ待つのもなんだし、夕食の準備でもしてるかな

 

 

 

 

 

暫くしてきな子が着替え終わって出てきた。

 

「ど、どうっすか?」

 

「ん?あぁ似合……」

 

僕が思っていたのは、露出少な目で、動物パーカーみたいなものかと思っていたけど……何で和装で胸元が開いてて、太股も見えている……露出高めの衣装なんだ……

 

「に、似合うっすか?」

 

「その前に……その衣装はどう言うことなんだ?」

 

「どうって……何がっすか?」

 

「思っていたのと違うんだが……動物パーカーみたいなものとかじゃないのか?」

 

「いえ、夏美ちゃんが『きな子さんは自分の魅力を知らなすぎますの。だからこう言う露出多め!身体のラインもハッキリと分かるような服を着た方がいいですの!』って……あれ?灯夜さん、どこに電話をかけてるっすか?」

 

「ちょっとな」

 

きな子に変なことを教えないようにとキツく言っておかないと…………

 

 

 

 

 

 

暫くして夏美ちゃんが来て、早速怒るが……

 

「全く何を言ってますですの!」

 

「なにがだよ」

 

「冗談で言っただけですの。でもきな子さんはこうも言ってましたですの!『灯夜さん、喜んでくれるっすかね?』って……きな子さんは恥ずかしい想いをしながらも貴方のために来ているですの!」

 

「そうなのか?きな子」

 

「はいっす。普通は断るっすよ」

 

そう言われると……弱るな……きな子が僕のことを思ってやったことだしな……

 

「全く急に呼び出して……今から帰るのも面倒なので今日は泊まるですの」

 

泊まるのは構わないけど……普通にお泊まり用の荷物を持ってきていることにツッコミを入れた方がいいのか?

 

「まぁ流石にきな子さんの衣装は動画にのせたりはしないですの」

 

「そうなのか?」

 

「だって、こう言う恥ずかしい格好は……灯夜さんにしか見せたくないっす」

 

「きな子……そっか」

 

なんと言うかそれほどにまで思ってくれてるのか。きな子は……僕はそう思いながらきな子の頭を撫でるのであった。

 

「因みに他のみなさんの衣装は……かのんさんは普通に悪魔の格好をしようとしてましたが、千砂都さんと可可さんの強い要望で露出多めになりそうでしたですの」

 

あの子も色々と大変だな……

 

「ですが恋さんの熱意によりドラキュラになったですの」

 

「何でそうなったんだ?」

 

「恋さん曰く『かのんさんは格好いい衣装の方が似合いそうですね』とのことですの。千砂都さんはそれ似合わせて令嬢の衣装に」

 

何かあの子の趣味なのか?

 

「千砂都先輩……丸いのがいいと言ってましたっす。確か黒くて真ん中に大きな目がある……」

 

ベ○ードだよな?それ、と言うか今の子達は知ってるものなのか?

 

「すみれさんはかのんさんが着ようとした悪魔で、可可さんは巫女服。恋さんはパンプキンの衣装ですの」

 

「メイちゃんは狼で、四季ちゃんはミイラっすね」

 

「それできな子はキツネ(パーカー)で夏美ちゃんは?」

 

「勿論、名前の通りに……」

 

「あぁなるほど……」

 

何となく想像できる和装に口に竹筒をくわえた……

 

「何を想像してるか分からないですが……普通に鬼の角をつけて撮影ですの」

 

「あ、そうなんだ……」

 

てっきりあっちかと思った。それにしても楽しそうだな。ハロウィン……

 

「灯夜さんは何か仮装しないっすか?」

 

「僕はいいよ」

 

「ふむ、それならきな子さんとお揃いでキツネに……決まりですの!ハロウィン当日まで用意しますですの!」

 

「僕もやることになってるのか?」

 

「灯夜さん……やらないっすか?」

 

きな子……そんな風に見詰められると……

 

「分かったよ」

 

「本当に彼女思いですの」




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