4月10日、きな子の誕生日当日。
きな子が帰ってくるまでの間、僕は料理を作っていた。
そんな豪華な料理じゃなくてもいいと言われたからきな子の好物でまとめてみた。あとはケーキだけど……
「流石にケーキの手作りは無理だったから、市販のものになったけど、きな子なら喜んでくれそうだな」
来年に向けて、ケーキも作れるようにしないと……とプレゼントを買うときにたまたま出会った夏美に話したら、引かれた。
『いや、確かに手作りもいいですけど……そこまでやることですの?』
『大好きな彼女の為だから当たり前だろ』
『あー、何でしょうね?この人は……愛が大きすぎますの……とりあえず今回は市販のケーキにした方が良いですの。向こうの方に安くて美味しいケーキがありますから、そこで買った方が良いですの』
『ありがとうな。行ってみるよ』
『本当にきな子さんは愛されてますね~』
という感じで引かれつつ更には呆れられたけど、ケーキ屋のことを教えてくれた夏美には後で埋め合わせをしないとな。
準備も終わらせるとタイミングよくきな子が帰ってきた。出迎えるときな子は沢山のプレゼントを持っていた。
「ただいまっす~」
「プレゼント凄いな」
「えへへ、スクールアイドル部の皆だけじゃなくクラスのみんなからも貰ったっすよ~」
クラスのみんなからもか。それほどきな子はクラスの子達から好かれているのかもしれないな。
あれでもよくよく考えたら……きな子はスクールアイドルやってる。だとしたらファンからもプレゼントを貰ったりしてるんじゃ……
でもきな子が持ち帰ったものにはファンの人たちから貰ったものはなかった。
「ファンの人からの贈り物とかはないのか?」
「ファンの人のっすか?ないっすよ。紗桜莉先輩がファンからの誕生日プレゼント等の送るのは禁止にした方がいいって話になったらしいっす。すみれ先輩が反対してたっすけど……紗桜莉先輩の耳打ちで禁止に……」
あいつは何を言ったんだ?と言うか禁止にした理由が少し気になるけど……
「紗桜莉ちゃん、何でファンからのプレゼント禁止にしたの?」
「んー、いや学校の子ならまだ安心だけどファンの人たちからだと……何が入ってるか分からないしね」
「どう言うこと?普通にお祝いの気持ちが……」
「かのんちゃんは……何が混ぜられているのな分からないものを口にしたり、カメラがつけられたぬいぐるみとかあってもいいの?」
「あ……」
「そういう過激な人がいる可能性を考えた結果だよ」
早速きな子と二人きりの誕生日パーティーを始めた。パーティーと言ってもそんな派手ではなく、いつも通りの夕食の時間でやっていた。
「灯夜さんのお料理もケーキも美味しいっす~」
「喜んでくれて何よりだよ」
笑顔で感想を言ってくれるきな子を僕は頭を撫でた。きな子は恥ずかしそうにしながらも笑顔を向けてくれていた。
「さて、プレゼントだけど……目を閉じてもらっていいか?」
「目を?もしかして……灯夜さん……キスを!?」
「何でそうなるんだよ!いつも……たまにしてるだろ」
「えへへ、言ってみたかっただけっす」
きな子は目を閉じ、プレゼントを楽しみにしていた。僕は箱からプレゼントを取り出し……
「目を開けていいぞ」
「はいっす……あ…これって///」
きな子の薬指には指輪が嵌められていた。色々とお店を回った結果、指輪を送ることにした僕。
「その……こういうの送ったことなかったなって思って……婚約指輪と言うか……」
「婚約!?」
「いや、送るときはちゃんとしたものを送るから……これは代わりと言うか……」
「これがいいっす!」
「はい?」
「婚約指輪はこれでいいっす!値段とか関係なく、灯夜さんが送ってくれたものだから、これを婚約指輪にしたいっす!」
きな子……お前は……
「分かった。婚約指輪として送らせてもらうな」
「はいっす!」
嬉しそうに指輪を見つめるきな子。そんなきな子を見て僕は……
「きな子……」
「はい?あ…ん……」
きな子は目を閉じ、僕はそのまま……キスをした。
「えへへ///」
「きな子、誕生日おめでとう」
次回!灯夜浮気!?
感想待ってます!