灯夜side
バイト帰り、雨降る中一人で家に帰る僕。少し遅くなったからきな子が心配しているだろうなと思いつつ、歩いていると何故か雨の中一人佇む少女が目に入った。
「おかえりなさいっす~灯夜……さん?」
玄関の扉を開けるときな子が出迎えてくれたが、直ぐに固まってしまった。まぁ理由は分かる。僕の後ろには一人の少女がいた
「えっと……灯夜さん……マルガレーテちゃんとどうして?」
「何か雨の中佇んでたから」
「別に困ってなかったのに、ここまで連れてこられたのよ」
「………………灯夜さん、未成年を部屋に連れ込むのは犯罪っすよ」
「いや、普通に親切のつもりだったんだが……というかきな子がいるのにそう言うつもりで連れ込むとかしないからな」
「そう言われればそうっすね。マルガレーテちゃん、どうぞ中にっす」
「何?私に拒否権はないの?」
「というか風邪引くと洒落にならないから……きな子、風呂は?」
「沸いてるっす!」
とりあえずマルガレーテを部屋に入れるのであった。
マルガレーテが風呂から出たが……何故か不満そうだった。
「何でシャツしかないのよ」
「仕方ないだろ。きな子のだとサイズが合わないし」
「下着はきな子のっすよ」
「それにしたって、胸元がちょっときつ……」
「きな子……そこそこあると思うっすけど……」
「まぁ……うん」
男からしたらこれはどんな反応したらいいのか分からないから、とりあえず夕食の準備を進めよう……
一緒に夕食を取りつつ事情を聞くことにしたが……
「別に人が何しようと勝手でしょ」
「そうか?まぁきな子からお前の事は聞いてるけど……」
「何?」
「かのんのストーカーだって」
「紗桜莉先輩からそう聞いてるっす」
「あの人は…………ストーカーじゃないわ!ただ澁谷かのんに忠告をするために外で待ち伏せを」
「ストーカーじゃ……」
「ストーカーっすね……」
ストーカーじゃなかったら雨の中傘を指さずに佇むのはおかしいだろ……
「仕方ないじゃない。私は澁谷かのんの連絡先知らないんだし……」
だからって待ち伏せをしてるのか…………うん、警察か変なやつに声をかけられたりしそうだな……
「とりあえず今日は泊まっていけ。部屋はきな子の部屋でいいか?」
「いいっすけど……うん、良いっすよ」
何か変な間があったけど……気のせいか?
「私の拒否権は?」
「諦めろ」
「諦めた方が良いっす」
半場強制的にマルガレーテを泊めるのであった。それにしても聞く限りだとまだ中学生で一人で日本に来たとか…………なんというかそれって大丈夫なのか?親は何をしているんだ?なんて思いつつも、僕が他人の家庭に口を出すのもおかしいよなと思いつつ、眠りにつくのであった。
ウィーンside
強制的に泊まらされて、朝を迎えた。あの二人は……と言うよりあの人はどんだけお人好しなのよ
そう思いながら体を起こすと何故か隣に寝ていた彼女がいない。確か昨日の夜に一緒に寝るって言ってたはずなのに……
「朝練でもしてるのかしら?」
部屋を見渡すと練習着は綺麗に畳まれている。朝練に行ったのではないと言うことは……朝食作り?二人で暮らしているから当番制にしてるとか話してた……
リビングを見ると誰もいない。じゃあ彼女は何処に?とりあえずお腹が空いたので家主を起こしに行こう。勝手に台所を使ったら問題が有りそうだし……
そう思いながら家主の部屋をノックし、部屋に入った
「ねぇ、いい加減おき……」
目の前の光景に私は固まった。家主はまだ眠っているが、その隣で眠っている彼女…………そういう関係?
「ん……マルガレーテ……悪い、直ぐに朝食を作る」
「え、いや、その前に何でその子と寝てるのよ」
「ん?あぁ……きな子、また潜り込んできたのか。ほら、起きろ」
「んーもう少しっす~」
「仕方ない……もう少ししたら起こしてやってくれ」
「え、は、はい」
この二人……そういう関係なの?
ウィーンって何処に暮らしているのだろうか?
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