緋雨side
ある日の事、マルガレーテさんがソワソワしていた。
「どうなさったんですか?そんな落ち着かない様子で」
「別に落ち着いてるわよ!」
そう言う事を言う人は大概落ち着いてないものですよ
「…………緋雨は知ってるわよね?あの人にチョコを送ったこと……」
「あの人……あぁ灯夜さんにチョコを送りましたね。きな子さんと言う恋人がいる灯夜さんに」
「言い方!!そもそも送ったのは日頃のお礼よ!そう、お礼!」
「分かってますよ~あ、マルガレーテさん、これ、私からのホワイトデーのお返しです」
そう言って私はバウムクーヘンを渡した。
「キャンディーとかマシュマロとかじゃないのね」
「あら?キャンディーご希望ですか?一応ホワイトデーの意味を考えた結果なのですが」
「バウムクーヘンに意味があるのね。とは言っても意味なんてわざわざ考える必要あるのかしら?」
「と言いますと?」
「お返しなんてものに意味を込める必要はないって話よ。感謝の気持ちだけさえ伝わればそれでいいの」
「マルガレーテさん……意外な答えでちょっと驚いています」
まさかマルガレーテさんがそんなことを言うなんて……今日の夕食は赤飯を炊きましょうか
「何かバカにしてない?」
「気のせいですよ」
マルガレーテside
とりあえずあの人から連絡を受け、家の呼び鈴を鳴らすが……反応がない
「留守って訳じゃないわよね?呼び出したんだから……」
申し訳ないけど、勝手に入らせてもらうわよ。後で謝ればいいし……
「呼ばれたから来てあげた……わよ……」
リビングに入るとそこでは灯夜ときな子の二人がキスをしていた。
「ん…あめ…溶けちゃったっすよ」
「溶けやすい飴らしいから…」
「………………何をしてるのよ!!!!!!」
「「あっ」」
とんでもない場面に出くわし、ただただ叫ぶ私であった。
灯夜side
僕ときな子の二人はマルガレーテの前で正座をさせられていた。
「私が来ることを分かってたわよね?」
「はい、僕が呼びました」
「それなのに何でキスなんてしてたのかしら?」
「キスじゃないっすよ~キャンディーを口移しで貰ってただけっす!」
「あんな甘くて深い口移しがあるのかしら?」
「ご、ごめんなさいっす……」
「そもそも呼び鈴を……」
「鳴らしたわよ?呼び鈴」
「…………イチャイチャしてて気づきませんでした……」
「少しは呼び出した人の事を考えなさい!」
「「はい……」」
説教を終える私。まぁまだしている最中じゃなければ良いのだけど……うん、本当に
「それで呼び出した理由は?」
「あ、これだよ」
灯夜さんはそう言ってキャンディーを渡してきた。
「何故キャンディー?」
「いや、何となく?」
まぁこの人も深くは考えてないわよね。とりあえずキャンディーを受けとると……
「マルガレーテちゃん、もしかして私と灯夜さんがやってた……」
「……てい」
とんでもないこを抜かすきな子さんを軽くチョップする私であった。
帰り道、少し気になり私はスマホでホワイトデーにおけるバウムクーヘンについて調べた。
「…………なるほどね。緋雨らしいわね」
「何がですか?」
いつの間にか背後にいた緋雨。うん、もう驚かないわ
「貴方が送ったバウムクーヘンの意味よ」
「あら?意味なんて関係ないって言ってませんでしたか?」
「言ったけど、気になっただけよ」
「そうですか……ふふ、それで意味を知った感想は?」
「そうね……帰りに材料を買って、貴方に送るわ。バウムクーヘンを」
「ふふ、ありがとうございます」
ホワイトデーにおけるバウムクーヘンは中々良いものでしたので
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