ウォーハンマー2600   作:ダス・ライヒ

5 / 7
名前:アリストテレサ・シャルドネ
性別:女
年齢:43歳
階級:大佐
乗艦:旧式宇宙巡洋艦アドマイルベガ
概要:地球方面艦隊所属の艦長の1人。昔美人の今ビア樽な恰幅の良いおばちゃん。

名前:ジョージィ・タチカゼ
性別:男
年齢:23歳
階級:少尉
乗機:リーヴァー級タイタン
日系アメリカ人系、意外と怖がり。

キャラ提供はリオンテイルさん

名前:正体不明機
全高:17m
重量:53t
手持ち武装(標準型・無人型):バーストライフル、プラズマライフル、レールライフル、クルートライフル(バトルスーツ型)、フォトン・グレネード、プラズマソード(近接型のみ)
近接型武装:銃剣付きプラズマライフル、クルートライフル、プラズマソード
支援・砲戦型武装(選択式):バーストキャノン、ヘヴィバーストキャノン、イオンキャノン、プラズマキャノン、ヘヴィ・レールキャノン、ミサイルポッド、ハイイールド・ミサイルポッド、シーカーミサイル、クラスターロケットシステム
概要:オルクの略奪船艦隊を壊滅させた後に出現した謎の艦隊より発艦して来た正体不明の機体。
極めて汎用性が高く、生産性も優れている傑作と相応しい人型兵器。


正体不明艦隊

「やったぞ! 地球は守られた!!」

 

 真田輝虎の大和がオルク無敵戦艦を轟沈させれば、支援砲撃しか出番のない地球方面艦隊の面々は歓喜する。

 

「ハハハッ! 地球に敵が来る事は当たったが、お前が言う敵は来ないようだな!」

 

「おかしい、この程度で済むはずが無い…」

 

 皆が勝利に歓喜する中、ライアンはあのオルクの略奪船の大艦隊襲撃をこの程度と表し、新手が来ないことを疑問に思った。それをホルスが読みが外れたと言うが、ライアンはまだ安心せず、オルクをこの世界に送り込んだ本命が来ると思っている。

 

「ん? レーダーが…」

 

「な、なんだこりゃあ!?」

 

「どうした!?」

 

 本命が来る予兆は直ぐに起こった。

 まずはレーダーに異常が発生し、次は通信機に異常が発生した。それを担当していた彼らが言えば、ライアンはそちらへ向かう。

 

「一体、何が?」

 

「どうやら、来たようだな…!」

 

 機器類に異常が起こる中、ライアンは自分の読み通りに本命が来たことを悟り、艦橋の窓から空間の歪みを見た。

 そこにあったのは、見たこともない形状の戦闘艦で編成された艦隊であり、出現と同時に艦載機を展開させていく。それは人型であり、全高十七メートルほどで、汎用性と生産性を両立したタイタンのような人型兵器だった。

 艦載機の数は三百機で、艦艇は五十隻ほどだった。一個艦隊規模であるが、数は人類側の方が多い。

 

「正体不明艦隊…出現!」

 

「なんだあいつ等は? 敵の増援か?」

 

「まさか、奴の感が当たったのか…!? 警戒態勢を取れ!」

 

 この出現は第十二艦隊にも見えており、直ぐに臨戦態勢を取る。そんな第十二艦隊に対し、正体不明艦隊は即座に攻撃を開始する。

 

『う、撃ってきたぞ!』

 

「迎え撃て! 奴らも敵だ!!」

 

 警戒していたが、突然の攻撃にクエストリス級タイタン一機が撃破された。味方が落とされた後、他のタイタンと戦闘機は戦闘機動を取り、正体不明機の集団と交戦を開始する。

 

「数はこっちの方が上だ! やっちまえ!!」

 

 先手を取られたが、数は人類側が多いので、直ぐに持ち直して物量差で正体不明艦隊を圧殺しようとした。だが、敵は人類が保有するどの兵器を圧倒する性能を有しており、一方的に人類を圧倒、否、虐殺し始めた。

 

『な、なんだこいつは!? わぁぁぁ!!』

 

『どうなってる!? いつの間に後ろへ!? うわっ!』

 

『助けてくれ! 取り付かれ…』

 

「一体、何がどうなって…!?」

 

 ナイト級がレイヴン級戦闘機が成す術もなく、正体不明機の圧倒的機動力に負け、蠅のように次々と遅されていく。これを見ていたタロン級攻撃機のパイロットは茫然とし、正体不明機の近接型が持つプラズマの刃で切り裂かれ、撃墜された。

 次々と戦闘機や攻撃機が落とされていく中、複数のリーヴァー級タイタンの支援を受け、ウォーロード級とクエストリス級が弾幕を張りながら迎え撃つが、正体不明機の機動力はその弾幕すらすり抜け、手にしているライフルを撃ち込まれて撃破されるばかりである。

 

「戦闘機隊並びタイタン隊、押されております!」

 

「温存していたタイタン第二陣発艦! 他の艦載機も補給を終え次第、直ぐに!」

 

 正体不明機に艦隊の艦載機が次々と撃破される報告を聞いた安土の艦長である恵梨香は、ライアンの言う通りに温存してあったタイタン第二陣の発艦命令を出した。更に数を増やそうと、補給するために帰投して来た艦載機も出すように告げる。

 来るかどうかさえ分からない本命の登場に、地球方面艦隊のライアンは若干笑みを浮かべつつ、温存してあったタイタンの発艦命令を出す。

 

「遂に来たな! タイタン隊、出番だ! 直ちに発艦し、第十二艦隊を援護しろ!」

 

 この指示に応じ、地球方面艦隊のタイタン隊全機が母艦より発艦した。数は第一線の第十二艦隊よりやや少ないが、地球の盾か、応援の第四艦隊が到着する時間稼ぎ程度にはなるだろう。

 その間に、第十二艦隊のフリゲートや駆逐艦が正体不明機の支援タイプが装備するキャノン砲やミサイルの攻撃で撃沈されていく。

 

「地球方面艦隊、前進だ!」

 

「最新鋭機や最新鋭艦でもあの様なのに、ガタ落ち艦隊でどうにかなるとでも!?」

 

「少しは時間稼ぎにもなる! 速くするんだ!」

 

 更にライアンは地球方面艦隊を前に出すように指示を出した。ホルスは第十二艦隊が一方的にやられていくので、旧式ばかりの地球方面艦隊が加わったところで、大したことにはならないと言うが、ライアンは数が増えれば少しは時間が稼げると返す。

 

『い、嫌だ…! 俺は死にたくない!』

 

「お前は給料を貰うために軍人になったのか!? この腰抜けが! ここでお前が逃げれば、七千万の民間人が、奴らに虐殺されることになる!! そしたら逃げた貴様は臆病者のお尋ね者だ! 銀河連邦軍の恥晒しだ!! 今ここで俺に殺されるか、戦って英雄になるか! どっちか選べ!!」

 

 この指示に殆どの地球方面艦隊の将兵等は恐怖し、逃げ出そうとする者が居たが、先の事を思い出し、逃げれば殺されると判断してライアンの指示に応じて前に出た。

 

「無茶苦茶ね…! でも、今が給料分の仕事をする時よ! みんな、行くわよ!」

 

 旧式巡洋艦アドマイルベガの艦長、アリストテレサ・シャルドネは脅しには従わないが、今が給料分の働きをする時と判断し、艦を前進させた。彼女と同じ志を持つ者たちも、ライアンの指示に従って第十二艦隊の援護に向かう。

 

「ウォーハンマー、出撃します!」

 

 タイタンが続々と出撃していく中、昭のウォーロード級タイタンのウォーハンマー号も母艦であるアームストロングより出撃した。

 

「クソっ、実戦なんて初めてだってのに…!」

 

『奴に殺されるか?』

 

「冗談じゃない! 奴に殺されるなら、敵に殺されたほうがマシだ! 出るぞ!!」

 

 支援型であるリーヴァー級タイタンのパイロット、ジョージィ・タチカゼは、初の実戦が地獄の方がマシと思えるほどの戦場に恐怖を覚えるが、管制官からライアンに殺されるかと問われ、それに怒りを覚え、味方に殺されるなら敵に殺されるのを選ぶと返して出撃する。

 

「この戦いで第一線に戻ってやる! ガレッド号、出撃する!」

 

 同じ支援型であるリーヴァー級のパイロットであるサルド・ヴァルカンも、この戦いで第一線に戻るべく、意気揚々と出撃した。最新装備を持ち、実戦経験も豊富な第十二艦隊が一方的にやられているにも関わらず、彼の闘志は恐怖に染まっていなかった。こんな絶望的な状況を、むしろサルドはチャンスと捉えていたのだ。

 

「地球方面艦隊が、こちらに来ます!」

 

「なにっ! 正気か!? 足手纏いが増えたところで!」

 

 地球方面艦隊が一方的に正体不明艦隊にやられる第十二艦隊の元へ来ることを知ったギョルンは、足手纏いと罵り、ライアンの正気も疑う。

 輝虎の大和が他の駆逐艦とフリゲートと共に対空弾幕で必死に近付けまいとしているが、他の軽艦艇同様に圧倒的機動力を誇る正体不明機の集団から自分の身を守るのに精一杯で、大して盾にはなっておらず、無視されて本隊への攻撃を許している。

 

「ラコン、アルフォース轟沈!」

 

「敵が旗艦近くにも!」

 

「こ、このままでは…!」

 

「安土並びヨークタウンは戦闘宙域から離脱しろ! 奴らにとっては良いカモだぞ!!」

 

 一分過ぎるごとに、巡洋艦が一隻、また一隻と正体不明機の対艦攻撃や正体不明艦隊の艦砲射撃とミサイル攻撃で沈んでいく。旗艦近くまで正体不明機の接近を許しているのか、ギョルンは安土を含める空母等に戦闘宙域からの退避を命じる。

 

「右舷被弾! ダメコン間に合いません!」

 

「左舷沈黙! 応答ありません!」

 

「まだだ! ミサイルを撃ち尽くすまで、沈む物か!! ミサイル全弾発射ァ!!」

 

 複数の正体不明機による攻撃を受け、巡洋艦ヴォルザーは大破寸前まで追い込まれる中、艦長のギブソンはミサイルを撃ち尽くすまで沈まんと叫び、ミサイル発射命令を出し続ける。これに合わせ、ミサイル発射口から可能な限りミサイルが発射される。ギブソン等の執念か、ミサイル弾幕で正体不明機を一機撃墜する事が出来た。

 

「やったぁーッ! 一機撃墜です!」

 

「見たか! エイリアン共!」

 

 正体不明機を一機撃墜したことで、大いに喜ぶ艦橋内であるが、そこに対空弾幕をすり抜けたもう一機目の正体不明機が艦橋近くまで接近し、手にしているライフルを撃ち込もうとしていた。

 

「わぁぁぁ!!」

 

「なにっ!? うわぁぁぁッ!!」

 

「もう駄目だぁ!!」

 

 艦橋まで接近されたことで、ギブソンを含めるヴォルザーの乗員たちは死を覚悟したが、死を覚悟して前進する地球方面艦隊の攻撃で助かった。旧式巡洋艦アドマイルベガの艦砲射撃とミサイル攻撃で撃破できたのだ。正体不明機が動きを止めていたおかげで、ヴォルザーは助かったのだ。

 

「やった! 敵機撃墜です!」

 

「ほ、ほんと!? 凄い…! 初撃破だわ!」

 

 レーダー手の若い女性が嬉しそうに敵機撃墜を報告すれば、艦長のアリストテレサは大いに喜び、艦橋内に居るクルーらも初の成果にヴォルザーと同様に喝采した。

 

『全機一斉射、撃てぇ!!』

 

 一方、横一列に隊列を組んだリーヴァー級タイタンは、武装の一斉射に弾幕を正体不明機の集団に浴びせる。凄まじい弾幕であるものの、殆どが躱されたが、内一機が弾幕を躱し切れず、弾幕に呑まれて撃破された。

 

『やったぞ! 俺のが当たったんだ!』

 

「馬鹿野郎! 俺のだ! 俺が撃ったのが当たったんだ!」

 

『うるせぇぞ! このビビり野郎が!!』

 

「なんだと!?」

 

 そのリーヴァー級タイタンの中に、ジョージィとサルドの機が混じっており、二人は先ほど落とした敵機を自分が撃破したと言い争いを始める。あの弾幕で誰が撃破したかなど、判別できるはずが無いのだが。

 

「これで勝てるかもしれない!」

 

「いや、少し先延ばしになっただけだ…!」

 

 地球方面艦隊の参戦で第十二艦隊は瓦解せず、後退しての再編の機会を得たが、ホルスの言葉を否定したライアンの言う通り、三百機は居る敵機を二機落とした程度で状況は変わらない。

 まだ大和級戦艦を含めて数隻が取り残されており、参戦した地球方面艦隊の艦艇と共にやられるばかりであった。




後二話ほどで終わる予定です。
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