性別:男
年齢:25歳
階級:大尉
乗機:ウォーロード級タイタン、重装甲高推力。高速で突っ込んでチェーンソードで叩き切り一撃離脱がメイン戦術。
概要 : 地中海系の風貌。この時代において唯一のサイカー(?)であり、一種の感応を以て他者の感情や思惟、生命反応、物体の性質などを感じ取ることができる。工学を修めており、自らのタイタンの改修をしたり整備を手伝ったり。
キャラ提供は有部理生さん。
「後退、間に合いません!」
「くそっ、遅かったか!」
地球方面艦隊の参戦により、少しは状況が好転したが、それは本の僅かな間であり、元の一方的に殴られる状況へと戻る。
駆逐艦やフリゲート、コルベット艦、タイタンを含める艦載機の後退を支援していた輝虎の大和級戦艦であったが、退路を遮断され、取り残されてしまう。
ハリネズミのような対空砲や副砲で圧倒的機動力を持つ正体不明機の集団の接近を許してはいないが、艦砲射撃やミサイル攻撃を行う敵艦隊と砲戦型正体不明機の攻撃を受け、左舷にダメージを受けていた。
「左舷、中破! ダメコン、敵の攻撃で間に合いません!」
「か、艦長…!?」
「これでは一方的に嬲り殺しだ…! ならば敵艦隊に一矢報い、指揮系統を混乱させる! 九十度回頭! 主砲全門、敵艦隊に向けて斉射!」
少しでも敵に報いるべく、輝虎は敵艦隊への砲撃を敢行した。大和の三門ある主砲を全て向ける為に敵艦隊に右側面を晒し、その瞬間に敵艦隊へ向けられた三つの三連装砲塔が火を噴く。
凄まじい衝撃波と共に放たれた更なる通常よりも貫通力を誇る九発の特殊対艦高速徹甲弾は、砲戦型の正体不明機三機をバラバラにし、一気に敵艦隊へ命中するが、その結果は冷静沈着な輝虎を絶望へ叩き落す物でだった。
「敵艦に特殊徹甲弾命中…! ですが、敵艦に何らかのダメージがありません!!」
「馬鹿な!? 防御シールドとでも言うのか…!」
この艦で貴重な弾頭である特殊対艦高速徹甲弾が、敵艦に弾かれたと言う結果であった。これに輝虎は、敵艦にシールドが搭載されていると判断する。
「敵は我々より数世紀上の科学力を…」
「敵艦より反撃、来ます!」
「直ちに回避!」
「間に合いません!」
「なんだと!?」
敵が自分らより数世紀上の科学力を持つと輝虎が分析する中、敵艦から凄まじい反撃が来るとの報告が来る。その報告に輝虎は回避命令を出すが、敵艦の反撃は輝虎を驚愕させのに十分であり、彼らが乗る大和級は被弾した。
「右舷大破! このままでは…!」
「こんな敵を相手に…!」
何とか耐え抜いた大和級戦艦であるが、右舷は大破し、もう一度浮ければ撃沈は免れない物だ。自分らより遥か上の科学力を持つ敵を相手にすることになった輝虎は思考を巡らすが、どの回答も勝てないと言う答えが出て来るばかりであり、動揺を覚えていた。
そんな大和級を救う為、一個戦隊ほどの旧式巡洋艦が前に出て、艦砲やミサイル攻撃を行う。距離はギリギリ届いているが、シールドの所為で全く効いていない。それでも牽制程度にはなっている。
『そこの馬鹿でかい戦艦、直ちに後方へ下がって応急処置をしろ!』
「…准将殿、この戦い、我が方が負けます。直ちに撤退を」
『フン、負けるか…』
暫く敵の注意は前に出た旧式巡洋艦の戦隊に向く中、ライアンは輝虎に後退命令を出した。その指示に輝虎は負けると返し、直ちに撤退すべきだと進言した。
数の差でまだ勝っているが、科学力の差で一方的に人類が蹂躙されている。ライアンも今の状況では負けると薄々と理解している。だが、ここで退けば、地球に残る七千万の人々があの謎の艦隊に虐殺されるのだ。退くわけにはいかない。
「聞けん指示だな。田舎とは言え、地球は人類発祥の地だ。既に棄てられつつあるとは言え、まだ七千万の人々が残っている。俺たちはその人々を守るためにここで戦わなくてはならない。例え負けると分かっていてもな」
例え人類に棄てられつつあるも、まだ七千万の人々が住んでおり、例え自分たちが負けると分かっていても退くわけには行かない理由を合理主義者な輝虎に告げた。
「合理主義者なお前には理解できないだろう。逃げるなら、お前たちだけで逃げても良いぞ」
逃げたいのなら逃げろと輝虎にライアンは告げるが、合理主義者であるはずの彼は損傷した艦橋の中で薄ら笑いを浮かべ、自分も戦うと返した。
『愚問ですな。私も銀河連邦の軍人です。第四艦隊の増援の到着まで我々が耐え、消耗戦に持ち込めば、物量の差で我々の勝利です。それまで耐えるしかありませんな』
「どちらかが倒れるまでの殴り合いか。それなら、学生時代に何回かやった事がある。その手で行くか」
増援である第四艦隊の到着と共に消耗戦に持ち込めば、科学の差があっても勝てると輝虎が言えば、ライアンは学生時代の殴り合いの頃を思い出し、増援が来るまで謎の艦隊の猛攻に耐えることにする。
圧倒的科学力を前に一方的にやられていく地球艦隊と第十二艦隊であるが、軍人として連邦市民を守る誓いと誇りを問う演説で瓦解は防がれた。艦載機やタイタンのパイロットたちも演説を聞いており、圧倒的機動力を誇る敵機に果敢に立ち向かう。
「とにかく、増援が来るまで耐えれば良いんだな!?」
ウォーロード級タイタン「ウォーハンマー」に乗るパイロット、金本昭は素早く動き回り、自分のウォーハンマーを躱す正体不明機相手に第四艦隊到着まで耐えれば良いのかと、付近で戦う同型機のパイロットに問う。
「あぁ、そうだ! この機械共相手にな!」
『機械!? なんで無人機だと分かるんだ!?』
重装甲かつ高推力を持ち、自分で改修して整備もしているウォーロード級タイタンに乗る地球会計の風貌を持つバティスト・ノトスは、正体不明機が無人機であることをついで代わりに昭に告げた。これに昭は驚きの声を上げ、なぜ無人機と分かるのかと、次々と群がって来る敵機にハンマーを振るいながら問うた。
「あの無人機からは感情や思惟、生体反応が無い! それにこの正体不明機の素材は銀河連邦の物じゃない!」
『そんなことを、どうして!? エスパーか!?』
「俺にも分からんが、多分それだ!」
その問いにチェーンソードの斬撃を喰らわせながらバティストは答える。躱されたが、無理に追撃はせず、即座に離脱しながら昭の次の問いに答えた。どうやら、自身が後にサイカーと呼ばれる歪みの力「サイキック」を使える超能力者であることを知らないようだ。
そんな彼の能力か腕のおかげか、正体不明機の一機を切り裂くことに成功した。切り裂かれた敵機の胴体から生命体の肉片は確認できず、バティストの言う通り正体不明機は無人機であったことが分かる。
「よし、一機撃墜! うぉ!?」
ようやく一機を撃墜できたバティストであるが、即座に次なる敵機が攻撃を仕掛けて来る。被弾はしたが、自分自身で改修した機体の重装甲のおかげか、撃墜には至らず、直ぐに離脱し、次なる敵機に向けて一撃離脱の戦法を仕掛けた。
「おぉ、やった! 撃破したぞ!」
昭も正体不明機の撃破に成功した。ハンマーを正体不明機を叩き潰すことに成功したのだ。昭はこれが初の撃破であるらしく、初の敵機撃墜に喜ぶ。無論、敵がそれを許すはずが無く、即座に昭のタイタンに攻撃を始める。
「被弾した! だが、まだ戦闘は可能だ。でも、持つかな?」
攻撃を受けた昭のウォーロード級であるが、被弾箇所が良かったのか、戦闘継続は可能であった。当たり所が悪い所為で生きている昭は、増援が来るまで持ち堪えられるかどうか不安になる。そんな彼を攻撃した正体不明機を、パティストが一撃離脱戦法で撃破した。
「二機目だ!」
撃破してもパティストは慢心せず、慎重に敵の攻撃を避けながら次なる攻撃を仕掛ける。
現状、正体不明機を撃墜数は、特殊弾頭による艦砲射撃で三機撃破の輝虎の大和級戦艦とサイカーの能力で二機を撃破したバティストだ。ギブソンが一機、アリストテレサの一機、ジョージィかサルドが共同撃破した一機を合わせ、八機を撃破している。
だが、三百機はある敵機の内の八機を撃墜したところで戦況がどうこうなるはずが無く、連合艦隊は一方的に蹂躙されていた。
『こちらグラスゴー、もう持たない! うわぁぁぁ!!』
『駄目だ! 敵が速過ぎてこちらの弾幕を!』
『畜生! 夢なら覚めてくれぇ!!』
次々と味方の戦闘艦が圧倒的な敵機の性能を前に沈む中、ライアンら地球方面艦隊と第十二艦隊の連合艦隊は、第四艦隊の救援が来るまで地球を死守していた。
次で最終回です。