今こそ燃えろ黄金の小宇宙! ですわ!   作:とんこつラーメン

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はい。
オリジナル設定一丁入りまーす。








死闘の始まり! ですわ!

 一瞬にしてコカビエルの小宇宙が爆発的に膨れ上がる。

 やっぱり…昨夜のは全く本気じゃなかった!

 

「コクトーさん!」

「うむ。後はお前達に任せるのである」

「るー」

 

 パタパタパタと私の肩から支取先輩の元まで飛んでいき、その肩にゆっくりと降り立った。

 

「しばしの間、よろしく頼むのである」

「るー」

「は…はい。こちらこそ…」

 

 支取先輩とコクトーさんが一緒にいる光景…。

 意外と絵になりますわね。

 

「では…クレイオス! ソニア!」

「おう!」

「いくぞ!」

 

 私達が背負っている黄金の箱の中から光が溢れ出し、ゆっくりと開いたと思ったら一瞬にして中身が飛び出して私達の頭上に顕現する。

 

「あれは…前にも見た…」

「えぇ…。他の二つは初めてですけど…」

 

 姫島先輩と塔城さんが驚いてるけど、今は敢えて無視。

 反応している暇も余裕も無いし。

 

「な…なんだ…あれは…!?」

「ほぅ…?」

 

 バルパーは驚愕し、逆にコカビエルは面白そうに目を細めた。

 やっぱり…この程度じゃビビらないか…。

 

 現れたのは三つのオブジェ。

 

 其れは黄金の賢者。

 其れは黄金の大蠍。

 其れは黄金の山羊。

 

 これこそが我等が分身にして、遥か神話の時代から受け継いできた聖なる衣!

 

「「「来い!!」」」

 

 私達の叫びに応え、三つの黄金聖衣はバラバラになり、そして私達の身体に装着されていく。

 今までとは全く違う装着感。

 あの時ともまた違う。

 間違いない…これは、この聖衣もやる気に満ち溢れている!

 

黄金聖闘士(ゴールドセイント)蛇遣座(オピュクス)の姫子!」

「同じく…山羊座(カプリコーン)のクレイオス!」

「そして…蠍座(スコーピオン)のソニア!」

「「「ここに見参!!」」」

 

 今ここに三人の黄金聖闘士が集った。

 これは、通常ならば絶対に有り得ない事態。

 何故なら、黄金聖闘士は一人だけでも絶対的な力を有しているから。

 今の状況は、それ程までの緊急事態と言う証拠でもある。

 

「全身を覆い尽くす黄金の甲冑…それを装着した途端、貴様ら三人の力が恐ろしく強大になった。成る程な…それこそがお前達の真の姿か」

 

 この場で余裕の表情を浮かべているのはコカビエルだけ。

 他の面々はそれぞれに色んな顔をしていた。

 

「おいおいマジかよ…! 嬢ちゃんだけじゃなく、あの二人も同類だったってのか…! 冗談キツ過ぎだろ…」

 

 フリードさんは冷や汗ダラダラ。

 

「おぉ…! なんと神々しく煌びやかで美麗なのだ…! あれこそが現代の王の聖剣…エクスカリバーの姿なのか!」

 

 違います。

 ランスロットは興奮しすぎて意味不明な事を言ってるし。

 

「こ…こんな物が実在していたとは…! 信じられん…!」

 

 もうバルパーは在り来たりな事しか言ってない。

 

「川上先輩たち…綺麗です…」

「見るのはこれで二度目だけど…やっぱり凄いわ…」

 

 塔城さんと姫島先輩は純粋に驚いて…。

 

「リ…リアス…これが…そうなの…!?」

「えぇ…そうよ。あれこそが彼女達の戦闘形態…。正直、あの姿になった彼女達が負けるところなんて想像も出来ないわ…」

「ふむふむ…姫子も成長したのである。禁断とされた蛇遣座の黄金聖衣…よく似合っているのである」

「るー」

 

 支取先輩は口をパクパクさせて、グレモリー先輩は驚きつつも迫力に気圧され、コクトーさんは普通に感心してた。

 

「す…凄いわ…! まるで、物語に出てくる聖騎士みたい…」

「間違いない…! あの三人こそが本当の『神の戦士』…!」

 

 紫藤さんとゼノヴィアさんの教会コンビに至っては、なんか私達の事を崇めてるし。

 

「やっぱ川上さん達はスゲェなぁ…。俺達も負けてられねぇな!」

『フッ…そうだな相棒』

 

 兵藤さんとドライグさんだけが全く驚きも気圧されてもいない。

 本来なら、これが普通だと思うんですけど。

 

「面白い…実に面白いな! お前達は!」

「コカビエル…」

「あの戦争からもう何百年と経過し、俺の血を湧き立たせるものはいないと思っていたが…どうやら、意外と世の中は捨てたもんじゃなかったらしい」

 

 なんて楽しそうな笑顔…。

 まるで、無邪気な子供のような…。

 

「黄金の鎧を纏いし勇者…それでこそ俺の最後の相手に相応しい! だからこそ俺も…」

 

 な…なに…?

 急にコカビエルが天に向かって右腕を上げた?

 

「この戦いに相応しい姿(・・・・・)にならねばなるまい!」

 

 黒く染まった夜の雲の中から光が溢れる。

 あれは一体…!?

 

「おい姫子! あれは…!」

「ま…まさか…!?」

 

 まさか…あの姿は…聖衣のオブジェ形態のような…だけど、あれは『星座』じゃない!

 その腕に天体を持つような姿の…五対十枚の翼を持つ天使を模したオブジェ!

 

「ここに来て我が身を覆え! 我が『天衣(グローリィ)』よ!!」

「「「なにぃっ!?」」」

 

 天衣のオブジェがバラバラになり、コカビエルの身体に装着されていく!

 これが…コカビエルの本気の姿!

 

「これこそが俺の…天の兆を教える者(コカビエル)天衣(グローリィ)だ!!」

 

 さっきまでとは比較にならない程に強大な小宇宙!

 私達三人で来たのは間違いじゃなかった…!

 

 

 

 

 

 

・・・・・

・・・・

・・・

・・

 

 

 

 

 コカビエルもまた我等と同じように天衣を纏った事で、一気に状況が一変する。

 少なくとも、これでこちらが有利になる…と言う事だけは無くなった…!

 

「…どういうことですの」

「なに?」

「本来、その天衣は天界に仕える戦士『天闘士(エンジェル)』のみが纏う事が許された物の筈。それなのに、アナタがそれを纏っているのは…」

「忘れたのか? 俺も嘗ては天使として幾多の戦いに参加していた。俺だけじゃない。他にも多くの天使が実際に戦いを経験している。全ては己が仕える『神』の為。分かるか? 広義的な意味合いでは俺や他の天使達もまた立派な『天闘士』なのだ」

「だから…自分の天衣を所有している…?」

「そう言う事だ」

 

 正直…この可能性を予想していなかったわけじゃない。

 でも、同時に『流石にそれは』と思っていた部分もある。

 けど、私の予想は目の前で現実となった。

 凡そ最悪に近い状況で。

 

「とは言え、今の俺は堕天使となっている。それに伴って俺の天衣もまたくすんだ色に染まってしまった。ならば、今の俺は『堕闘士(ルシファー)』とでも呼び、我が鎧は『堕衣(フォール)』とでも呼称するか。いつまでも昔のままでは紛らわしいしな」

「堕闘士…堕衣…!」

 

 よりにもよって、現魔王と同じ名を使うとは…完全にアンチってますわね…!

 後ろにいるグレモリー先輩も怒りで拳を震わせてるし。

 

「それで…誰が俺と戦うんだ? 誰でも構わんぞ? お前達ならば、誰であっても最高の闘いになるだろう」

 

 …これは最初から取り決めていた。

 もしコカビエルと毒龍だけだった場合二手に分かれて戦うと。

 でも、実際にはコカビエル達以外にも二匹のケルベロスという外部戦力まで相手に加わった。

 こうなったら、二つ目のプランでいくしかない。

 

「…私がお相手しますわ」

「貴様か。蛇遣座(オピュクス)

 

 私だけが一歩前に出て、他の皆にアイコンタクトで合図を送る。

 皆も私の眼を見て頷いてくれた。

 

「ならば、この毒使いの暗殺者の相手は、このソニアが…」

「いや…待ってくれ」

「一誠?」

 

 兵藤さん?

 いきなりソニアの肩を掴んで何を…。

 

「この毒野郎の相手は…俺がする」

「なんだとッ!?」

 

 ちょ…それマジで言ってますのっ!?

 確かに貴方は以前と比べて物凄く強くなっているけど、流石に相手が悪すぎますわ!

 

「皆が考えてる事は、なんとなく分かるさ。でも…こんな所で『初陣だから』って理由で日和ってたら、俺を鍛えてくれた師匠に申し訳が立たない! なにより…」

 

 毒の暗殺者の前に兵藤さんが立って、その巨体を見上げながら強く睨み付けた。

 

「同じ『(ドラゴン)』として、引くわけにはいかねぇンだよ!」

 

 フッ…あの兵藤一誠が、まさかこんな事を言う日が来るとは思いませんでしたわ。

 体だけじゃない…その心も大きく、強く成長しましたわね。

 

「それなら、奴の相手は兵藤さんにお任せしてもよろしいかしら?」

「あぁ! 俺に任せてくれ! 川上さん! そっちは任せたぜ!」

 

 不思議ですわ…。

 こんな風に兵藤さんが頼もしく感じるとは…。

 遠慮なく背中を預けられるようになるとは!

 

「一誠の決意は本物だ。ならば、我等は一匹ずつケルベロスの相手をするか」

「そうだな。一誠の勇気を無下には出来ない」

 

 これで相手が決まりましたわね。

 ちゃんと対戦相手が決まっていると、こっちとしても非常に戦り易いですわ。

 

「流石は我が王の学び舎での友であり赤龍帝といったところか。見事な覚悟だ」

「ありがとよ! へへ…天下の円卓の騎士に褒められるなんてな!」

 

 あのランスロットが兵藤さんを褒めた…!?

 明日は雪でも降るのかしら…。

 

「やろうぜドライグ…! 今こそ修行の成果を見せる時だ!」

『おう! いくぞ相棒!!』

「『おおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!』」

 

 兵藤さんとドライグさんの小宇宙が激しく燃えている!

 それだけじゃ無い…二つの小宇宙が一つに重なろうとしている!

 

 二人の小宇宙が極限まで高まった時…それは確かに聞こえた。

 

『semi balance break!!』

 

 兵藤さんの全身が真紅の閃光に包まれ、それが収まった後に出てきた姿は…。

 

「よっし! 兵藤一誠! 戦闘準備完了!!」

「「「龍座(ドラゴン)聖衣(クロス)!?」」」

 

 真紅に染まっているけど…間違いない!

 あれは龍座の聖衣(原作漫画最初期バージョン)ですわー!!

 装甲に覆われているのは、胴体部と両腕、腰にはベルトがあって、足には膝当てだけ。

 頭部には龍を模したヘッドギアが装着されている!

 ちゃんと『ドラゴンの盾』も左腕にあるけど、その中央部には赤龍帝の籠手にもあった緑色の宝玉が収められている。

 色以外に違いがあるとすれば、そこぐらいか…。

 それ以外は本当に龍座の聖衣と瓜二つですわー!

 

「今の俺には完全な禁手化(バランス・ブレイク)は不可能。だから…」

『こうして相棒の成長に合わせて、俺の方が段階的に力を開放していくスタイルにしたのだ! しかも、その姿を嘗ての紫龍の聖衣に似せてな!』

 

 と言う事は…これから先、兵藤さんの神器は原作の龍座の聖衣に沿うように強化されていくと!?

 最終的には神聖衣(ゴッドクロス)のようにもなるとッ!?

 つまりは、そういうことなんですのッ!?

 これは、とんでもないことですわー!

 

「これなら俺も皆と同じように戦える! 覚悟しやがれ毒野郎!!」

「…………」

 

 あの姿となった兵藤さんなら勝てるかもしれない…あの毒の暗殺者に!

 良い意味で驚かされたけど…希望が見えてきましたわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回から、それぞれの闘いを描いて行こうと思います。

最初は誰にするかなー?

にしても…新しい闘士の名前を考えるのって地味に大変ですね…。

最終的には殆どフィーリングでしたよ…。



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