一ミリでもミユちゃんの可愛さが伝わると幸いです。
「ひゃう・・・・・・!?」
ある日の午後、唸るような暑さはここキヴォトスでも変わりはない。
誰もいない公園のベンチでコンビニで買った軽食を食べた。
流れる汗を拭いながら備え付けのゴミ箱にゴミ袋を入れると突然の悲鳴。悲鳴といっても小さなものであったが影の薄いミユに鍛えられている。
その小さな悲鳴を私は聞き逃さない。今や小さな異変一つですら気付きを得るようになっている。
「えっと、もしかして・・・・・・ミユ?」
恐る恐るゴミ箱の蓋を開けると見知った顔が見えてきた。
何故、ゴミ箱の中に入っていたのか疑問は尽きないがとりあえず大量の汗をかいていた様なのでミユを外へ出してあげる。
「せ、先生・・・・・・?こ、こんな私を見ないで、下さい・・・・・・」
なんだか[[rb:薄い本 > NTR本]]みたいな事言ってる・・・・・・!
何で一人でゴミ箱の中にいたの?とか熱くないの?とか色々聞きたいことはあるけどここはスルーしておく。
キヴォトスで細かい事を気にしていては生きていけない。
「気配を消していた筈なのに・・・・・・どうして、分かったんですか?」
「んー、私はミユにいつも鍛えられているからね。足音を消して更には気配を消すのが得意なミユを見つけていたら何だか鍛えられたみたい」
「そ、そうなんですか?私のせいで、ごめんなさい・・・・・・」
「別に謝らなくてもいいよ。私はミユに鍛えられたお陰でこうして君を見つけられたんだしね」
「せ、先生・・・・・・」
可愛いミユが瞳を潤ませながら近付いてきたので手を広げて迎えようと・・・・・・。
「っ!?」
恐らく長時間?ゴミ箱の中にいたせいなのかミユの体からは少女のモノとは思えない程の異臭が私の鼻をつく。
しかもただの異臭ではない。茹だるような暑さとゴミ箱という密閉にいた為、かいたであろう汗も混じっていると思われるソレはもはや破壊兵器。
思わず鼻を抑えて後退る。
「・・・・・・」
「あっ」
やってしまった。
「ああぅ・・・・・・。やっぱり私なんて、臭くて先生に迷惑をかける生徒なんだ・・・・・・」
「ちょっ・・・・・・」
目尻に涙目を浮かべたミユは瞬く間に踵を返すと、どこかへ走り去っていく。
やはりそこはSRT特殊学園に入学を認められた才能の持ち主。
私は必死に彼女の後を走って追いかけるが追いつけそうにない。
「ミユ!ごめんね!許して!だから、逃げないで話を・・・・・・はぁはぁ」
「ひぅぅ・・・・・・せ、先生、私にはもう無理です・・・・・・!」
何が無理なの!?言い方どうにかして?
「あれってシャーレの先生じゃない?」
「うわ、なんか泣いてる生徒さんを追いかけてるよ」
「もしかして、先生に虐められてる?これって大問題じゃない?」
「いや、あの台詞からして嫌がる女の子にうらやまけしらかん事をしていたに違いない」
なんか激しく誤解されてる!?
誤解を解きたい所だけど、今はミユの方をどうにかしないといけない。
私の評判や名誉より、傷つけてしまったミユに謝る方が大切だ。
やがてミユの小さな背中が視界から消えてしまう。
ついに私は彼女を見失ってしまった。
普通に考えて身体能力の劣る私が生徒に走って追いつくのは土台無理な話だ。
車を使って追いつけたとしても降りている間に逃げられるだろうし他の方法を考えなきゃ。
・・・・・・追いつけないなら先回り、かな。
「(先生、追いかけて来なくなっちゃった・・・・・・)」
「ふふふっ。待ってたよ、ミユ」
「せ、先生・・・・・・!どうして、先生が・・・・・・」
「ミユが行きそうな場所は一つしか思い浮かばなかった。それは以前、一緒に射撃練習をしたこの場所しかないかなって」
くさ・・・・・・香ばしい匂いのする体のまま施設を使う訳にもいかず、当然他の仲間のいる公園にもいける訳もない。残るは人の手のなく自然の水が使える場所。
ここなら近くに川もあるから体を洗い流してからSRTの皆のいる所に帰る事が出来るだろう。
「ミユに謝らせて欲しい。ごめんなさい」
再び逃げようとするミユに頭を下げる。
本当は謝罪を受け入れて納得してもらいたい所だけど、今日はもう仕事があって私に時間がないので謝るだけ謝る事にした。
「・・・・・・先生は悪くないんです。わ、私が、臭いのが悪いんです」
「そんな事ないよ。くさ・・・・・・香ばしいミユを受け入れられない私が不甲斐ないのが悪いんだよ」
「そ、そんなことありません!先生は・・・・・・いつも私を見つけてくれて、優しくて・・・・・・その、良い先生だと思います」
「ミユ・・・・・・!」
「先生・・・・・・!」
今度はもう逃げない。正面からミユの小さな体を受け入れる。
彼女は人より自己肯定感が低い。
スナイパーとしては才能を感じさせる存在の薄さは本人の意識も相まって悪い方向へと向かってしまっている。
それを良い方向へと導いていくのが先生の役目だ。
さて、まずはそれも大事だがまずはミユには最優先でやって貰うことがある。
「ちょっとシャーレに来てくれる?まずは・・・・・・シャワーを浴びようか」
「は、はい・・・・・・/////」
ミユが何故顔を赤らめているのかよくわからないけど、どれだけ可愛い生徒でも臭いものは臭い。
爽やかな夏空の下でそんな当たり前の事を実感した夏の一幕だった。
ミユはゴミ箱臭い(偏見)。冗談です。
ミユの可愛さは声や見た目もそうなんですがその性格やしくざがとても愛らしさを感じると思います。
読んでくれてありがとうございました。