兜虫だ......。何か文句でもあるのか? 作:デンデ・テンゲン君
いや待たせすぎたなこれ。
違うんですよ、あれからホントにバタバタしてて。書く暇がなかったんですよ、おまけに途中まで書いてたやつ消えるし。
でもこうして最新話出来ました、こんな感じで投稿不定期にですがこれからもよろしくお願いします。
てな感じでドゾ。
あ、あと新オリキャラ出ます。
一体何だったんだこいつらは。
足元には今、十を超える猿の死体が転がっている。今さっき遭遇し、襲い掛かってきたやつらだ。
しかし大して力があるわけでもなく、ただこちらを囲んで叩いてくるだけであった。
いつまでも続けるため、煩わしくなり殺したのだが。
ただし、そこで問題が起きた
最初に殺した一匹が、死ぬ間際にとてつもなく大きな断末魔をあげたのだ。耳(?)元で。
頭が割れるかと思ったぞ。
おまけに周りの猿もギャアギャアと騒がしくなり、死に物狂いで俺を殴りつけてくる始末。
相変わらず叩くだけに留まっていたが。今後この猿と戦うには注意が必要だな。
だが何も悪いことばかりであったわけではない、確かな収穫もあった。
八匹目の猿を殺した時だったか、また唐突に「声」から通達がきたのだ。
レベルが上がった、と。
スキルのレベルがではなく、俺自身のレベルが1から2へ上がったのだと。
それに伴い、基礎能力の上昇、熟練度にボーナスが入りスキルがレベルアップし、スキルポイントが手に入った。
何より驚いたのは、体が発光したことだ。
何が起きたかわからず、体中を調べると爪に変化があった。
あの時の事故でボロボロになりまるで使えなくなっていたのだが、元に戻っていた。
原理はまったくもって不明だが回復したらしい。
心なしか聞こえもよくなった気がする。
それにしても、スキルポイントが手に入ることと回復することが出来るのはありがたい。
スキルポイントは現状獲得に500ポイントずつ使っている。
今はまだ有り余っているが、一律で500ポイントだけかはわからない。
ある程度の節制は必要と思っていたが、手に入る手段があるならそれはありがたい。
ただどれだけ手に入ったのかはわからないので、わかるまでは節約だな。
そして回復できるのもいい。
こちらもどれだけの傷を癒してくれるかはわからないが、回復する手段があるに越したことはない。
そもそも傷を負わないようにするのが最善なのだが。
更に分かったことが一つ、この兜虫の名前だ。「リアニゾラノス」というらしい。何語なんだ?
まぁ、別の星に来たのだ。こちらの言語が通用しないのも無理はない。
ではなぜ日本語に聞こえるのか。という疑問が出てくるが、このシステムを創った者が知っていたということだろう。
俺の頭にだけ日本語で流れるようにシステムに組み込んだ。親切なことにな。
その親切心を他の事に回してほしい、とどこかで見ている何者かに対して内心で愚痴りながら山の中を進み始めた。
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そこから俺は探索を続けた、邪魔な木々を切り倒し、ただ当てもなく歩き続けた。
そしてその中で気づいた。
何も出てこないな
そう、あれから歩き続けているが先程の猿以外の動物が出てこないのだ。
これほどでかい山の中にあの猿だけだとは思えないが、そうなると予定が狂ってくる。
もともとこの山に入ったのは、山の中にいる熊とかの塒を奪い生活の起点とするため。
だがこのままだと野宿をすることになる。
別に野宿をすることに抵抗があるわけではないし、本当にないなら別の山で探せばいいだけの話だ。
たださっきまで焼いていた肉はもう食いきってしまい、狩りのためと獲物を貯めるための拠点は欲しい。
もはや自分で掘って作ろうかと考えている中
「ギャギャッ」
あ?
上から声がした
この鳴き声には聞き覚えがある、さっきいやほどでかい声で叫ばれたのだ。
猿がまた出てきたらしい。
今度は頭を潰して殺そうかと考えながら上を見上げる。
そこには確かに五匹の猿がいた。ただし違う点が1つ、目だ。
猿はその目を真っ赤に染め静かにこちらを見下ろしていた。あまりの静かさに気味の悪さまである。
そして
「「「「「ギャーーーーーーーーーーー!!!」」」」」
最初の猿同様に馬鹿みたいにでかい声で叫び始めた。再び襲った大音量に俺は頭を塞ぐ。
叫び終えた猿どもは、一気に飛びついてきた。
俺は正面にいた猿を角の剣で切り伏せ、残りを前脚と中脚の四本でつかみ取り体に爪を食いこませる。
そしてそのまま力を込めて絞め殺した。
呆気なく着いた決着とただ騒音被害を出しただけの猿に対して溜息をつく。
そんな味気ない勝利の余韻に浸っていると、
......っ!
地震だ。咄嗟に猿を放り投げ、伏せる。
しかし何時まで経っても揺れは収まらず、むしろ強くなってきている。
これは、地震ではない。何かでかいやつがこちらに向かってきているのだ。
ここから離れようと頭を上げると、そこにはとてつもない光景が広がっていた。
猿だ。猿が来ているのだ。別にそれだけなら驚きはしない、問題はその数だ。
数えるのも馬鹿々々しくなるほどの猿が一心不乱にこちらに向かってきているのだ。
その猿の大行軍がこの山を揺らしている正体だった。
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先程の山からそれほど遠く離れていない別の山
その頂上にある巨大な巣には2匹の龍がいた。
二龍の体は黒き鱗に覆われており、顔はまったくの瓜二つであった。
彼らは同じ瞬間に生を得た双子なのだ。
そんな彼らを暖かな陽光が照らしながら穏やかに眠っていた。昼食後の昼寝中なのである。
その二龍が眠っているなか、激しい揺れが襲い彼らを夢から覚ます。
「「んおっ?」」
驚きの声を出しながら二人は体を起こす。
そして自分を起こしたのが兄弟の寝返りでなく、地の揺れであることに気づく。
「おい、兄貴。この揺れってよォ。」
「あぁ、奴らだ。」
「ハァッ⁉またかよ!今度は何処のどいつだ!!クソったれがよ!!!」
「...まったくだな。それよりナイタス離れろ、起き抜けからお前の大声はきつい。」
「あっワリぃ」
猿による復讐大行軍が再び発生したことに、弟のナイタスはその元凶に対し強く当たる。
一方兄であるフレイタは声を荒らげる弟に離れるように促し、落ち着かせる。
「しかし今回のはどうだろうな。」
「...?どうだろう、ってどういうことだよ。また人間か魔物がアノグラッチやったんじゃねーのか?」
「ここ一帯の者たちは既にアノグラッチの脅威を十分に理解している。それ故、そもそも地震の発生自体も少なかったのだ。」
「じゃあこの地震は、ただの自然現象だってのかよ。」
「....いや、ここまで長く続く地震はアノグラッチのそれ以外考えられない。」
彼らが起こされてからそれなりに時間がたっているが、揺れは収まるどころかその兆しすら見えない。
「人族領から来たやつがやったってのかよ。」
「その可能性は極めて低いだろうがな。」
彼らが今いるのは魔族領、そしてその隣にはある村を挟んで人族領がある。
そこから稀に魔物が侵入してくることがある。たいていは村の者たちが処理するのだが、その者たちでも手が負えない相手なら、そこから近い場所にいる魔族の者たちが始末する。
そして今、彼らがいる場所はそこから遥か遠い北の大地である。人族領の貧弱な魔物ではこの近くに来ることすらかなわないだろう。一部例外を除いて。
「クイーンが出てきたわけじゃないよな?」
クイーン、それは人族領にある巨大地下迷宮「エルロー大迷宮」に住む蜘蛛型の魔物「タラテクト」達の文字通り女王であり、大迷宮最大最強の魔物である。
普段は大迷宮の最下層におり、動くことこそまずない。だが時折、何の予兆もなく地上に現れてその場所一帯を更地にするのだ。
そんな厄災の権化のようなクイーンが人族領からこの魔族領に移動したのでは、そう思ったナイタスの考えをフレイタはすぐに否定する。
「アリエル様は現在我らと停戦状態だ、その可能性は万が一にもない。それに」
「それに?」
「本当にクイーンであるなら、我々はもうこの世にいない。」
「あぁ...だろうなぁ。」
クイーンの恐ろしさを知っているナイタスは身震いしながら、兄に賛同の意を示す。
「じゃあ、結局誰がやったってんだ。最下層のほかの魔物か?」
「それが一番あり得るだろうな。」
「てことは最悪俺らが...いや、
「そうだな、奴に任せておけばいいだろう。我々の出る幕ではない。」
そうして二人はこの問題をその山の主にすべて任せることにした。
為す術もなく屠られるであろう魔物に少しだけ同情しながら。
言いたいこと前書きに書ききってしまったのでキャラ紹介
・竹島 兜 平進高校二年生 剣道部副部長(幽霊部員)
全日本剣道連盟のトップである祖父を持ち、その祖父の方針で剣道を始めた。祖父譲りの才覚で瞬く間に頭角を現し、日本一の座を手にした。その後も公式非公式含めすべての試合で無敗を貫き、また対戦相手を完膚なきまでに倒す容赦の無さから「覇王」として畏れられていた。
前述のとおり、剣道部の副部長である。しかし竹島家の隣に道場があるため、普段顔を出すことはない。部長との強さは明確だが、幽霊では示しがつかないので副部長に任命された。クラスメイトの漆原からは「最強幽霊副部長」といじられているが、当の本人は聞いてすらいない。
前世に未練は一切なく、今世の兜虫としての人生をすぐに受け入れた。