怪獣娘トリガー ~ウルトラマントリガー復活計画~ 作:特撮恐竜
地獄星人『ヒッポリト星人』登場
ウインダムことレイカがヒュドラムの襲撃を受けてから2日後、GIRLS東京支部ではトレーニングルームでいつものようにスパーリングが始まろうとしているに思われた。しかし、ウインダムはラウンドに立って対戦相手であるアギラを見て体の震えが止まらない様子だった。自身の想像以上に闇の巨人との戦いで負った心の傷が深い事を察したアギラは思わず彼女を気遣う。
「う、ウインちゃん、大丈夫?」
「だ、だ、だ・・・だ・・・だいじょ・・・だいじょう・・・大丈夫・・・です。」
「いや、どう考えても大丈夫じゃないよ!!絶対に休んだ方がいいって!!」
「レイカ、アギラさんの言う通りだ!あんなことがあったのに無理する事ないって!!」
「大丈夫よ!!私は無理なんてしてないわ!!私は怪獣娘だから皆を守るために戦わなきゃいけないの!!」
レイカは大声で叫ぶがその体は完全に震えていた。明らかに闇の巨人への恐怖心が身についてしまってる証拠だ。今のウインダムを見ていたゴモラは皆に呼び掛けた。
「今日の特訓は中止しよう。」
「ゴモたんさん・・・。で、でも!!」
「そんな状態じゃスパーリングなんて無理だよ。まずは心を落ち着かせよう。トレーニングなんていつでも出来るんだから!!」
「そうだな・・・ゴモラの言う通りだ。まずはお前をリラックスさせないとな。」
「ゴモたんさん・・・レッドキングさん・・・皆さん御免なさい・・・御迷惑お掛けして・・・。」
「いいってそんなの。以前はわたしもシャドウミストのせいでウインダムを含む皆に迷惑掛けちゃったんだもん。お互い様だよ。」
「ガッツ星人さん・・・。」
「よーし!!そうと決まれば今日の訓練は中止!!ウインちゃんの心をリフレッシュさせるためにも皆で遊びにいこう!!」
「俺は事後報告のために残るからお前らだけで行ってこい。高校生同士の方がいいだろ。」
彼女達はレッドキングの言葉に頷いて訓練を中止して変身を解除するとシャワー室に向かう。付き添いのツバサは彼女達がシャワーを終えるのをシャワー室のドアの前で待っていた。
『なんだい・・・あの小娘そんなにお前に怯えていたのかい?』
『ええ、私の姿を見るなり顔が恐怖で引き攣っていましたよ。気の毒な事にどうやら貴方やダーゴンからちょっかいを受けた事で私達闇の一族に対し、恐怖で染まりきってしまったようです。』
『へぇ・・・そうなのかい・・・。』
その頃、カルミラ達闇の巨人はまだあの潰れた酒場で酒盛りをしていた。バーカウンターに座りながらカルミラは隣の席に座ってワインの瓶を見つめながら話すヒュドラムの話に愉悦な声を上げるとグラスに注いだウオッカを一気飲みした。
『それなら今がチャンスだねぇ・・・あの小娘・・・どういたぶってあげようか・・・実に楽しみだよ・・・!!』
『フフフ・・・貴方の気持ちも分かりますが・・・私の分も残しておいてもらいたいですねぇ・・・。』
『悪いけどそいつは保証出来ないよ。あの小娘があたし達に恐怖し怯える姿をいざ目の当たりにしたら我慢出来なくなりそうだからねぇ・・・!!』
カルミラが邪悪な企みを見せながらウオッカをグラスに注ぐ中、突然酒場の壁が爆発し、ダーゴンが吹っ飛んでくる。突然の出来事にカルミラとヒュドラムは思わず立ち上がり振り返る。
『何事だい!?騒々しい!!』
『ダーゴン、一体何があったのですか!?』
『カルミラ、ヒュドラム!!敵だ!!我らに挑戦を仕掛けてくる敵が現れた!!』
「ヒョホホホホホホホホホ!!闇の巨人の皆様方、御機嫌よう!!」
ダーゴンの目先には赤と青のカラーリングに象のように口、頭に3つの突起、そして胸には赤い発光体を備えた異形の存在がいた。その存在の名は地獄星人『ヒッポリト星人』。かつてゾフィーからエースまでのウルトラ兄弟をブロンズ像にして倒してしまった宇宙人の同族である。
『何なんだい、お前は!?』
「おっとこれは失礼しました。私はこの宇宙で一番強い生き物のヒッポリト星人と申します。以後、お見知りおきを。」
『私達に一体何の用ですか?返答次第では貴方の命はありませんよ。』
「ヒョホホホホ!!簡単な事です。私もエタニティコアが欲しいのですよ!その為に邪魔な貴方達闇の巨人を倒しに参ったという訳です!!ヒョホホホホホホホホホホホホホホホホホホ!!」
『あたし達に喧嘩を売るとはいい度胸だねぇ・・・返り討ちにしてあげるよ!!』
カルミラはカルミラウィップを形成し、構える。ヒッポリト星人が胸の発光体にエネルギーを集め、そこから赤い破壊光線『ブレストクラッシャー』を放つ。カルミラは光の鞭で光線を弾き、ヒッポリト星人に向かって走り出す。ヒッポリト星人も走り出すと両者共に激突した。
闇の巨人達とヒッポリト星人の激突が始まっている事を知らないレイカ達は町に繰り出していた。町を歩く中、ミカヅキが何かを発見する。それは移動式屋台のアイスクリーム屋だった。
「見て!!あそこにアイスクリーム屋さんがあるよ!!皆で食べない?」
「いいね!!あたし、アイス大好き~!!」
「美味しそう・・・ボクも賛成。」
彼女達はそれぞれアイスを購入するとベンチに腰掛けてそれぞれ食べ始める。ミクとミカヅキがそれぞれ3段重ねの大きなアイス、アキが抹茶味の普通サイズとそれぞれが注文したアイスを食べる中、レイカだけ、何も買わずにベンチに腰掛けて俯いていた。その時、ツバサがレイカにミニサイズのオレンジ色のアイスを差し出してくる。
「はい、レイカ‼︎」
「ツバサ・・・。」
「これだったら味もサッパリしてるし、サイズもミニだからレイカも食べられるでしょ。」
レイカはツバサからアイスを受け取るとちびちびと食べ始める。するとレイカは思わず顔が緩み、口元が笑みを浮かべた。それを見たツバサは安心しながらレイカの隣に腰掛ける。
「良かった・・・レイカが笑ってくれた。」
「あっ・・・私・・・。」
「ほら、スマイルスマイル‼︎レイカは笑顔が1番だよ‼︎」
「・・・ありがとう・・・ツバサ・・・。」
一同はアイスを完食し、再び街を散策する。その中でミクは一軒のアニメショップを発見した。
「あっ‼︎あそこ、アニメショップがあるよ‼︎皆で行ってみない⁉︎」
「おお、いいね‼︎あそこならダム子も元気でそう‼︎よっしゃ、皆で行こう‼︎」
「えっ・・・でも・・・皆さんは・・・大丈夫ですか?もしかしたら皆さんついていけないかもしれないですし・・・。」
「いいっていいって‼︎あたしも最近気になるアニメ出来たから丁度いいよ‼︎」
「え・・・ええ・・・ありがとう・・・ございます。」
ミクの言葉に安堵してレイカも落ち着くと一同はアニメショップに向かって歩き出す。しかし、平和な時間は続く事は無かった。突然、街が大爆発を起こし、火災が起こる。余りにも突然訪れた緊急事態に彼女達は驚いた。
「ひぃっ⁉︎・・・い、一体何⁉︎」
「何か爆発が起こったみたいだけど・・・。」
「見て、アレ‼︎」
ミカヅキが指を指した方向に全員が目を向ける。するとそこではカルミラが光の鞭で自身に飛んで来たミサイルを弾いている。するとミサイルが飛んで来た方向からヒッポリト星人が飛び出し、カルミラに飛び掛かった。カルミラはヒッポリト星人を受け止めるとそのまま地面に転がっていく。そしてマウントを取ったカルミラはそのままヒッポリト星人を殴り始めた。突然町に現れたカルミラとヒッポリト星人が乱闘を始めた事で周りの人々が逃げ惑う中、ツバサ達はその光景を見て驚く。
「あ、アレってカルミラ⁉︎どうしてここに⁉︎」
「見て‼︎カルミラだけじゃなくて別の奴もいる‼︎アレは何⁉︎」
「GIRLSの記録にあったよ‼︎ヤバい・・・あれは・・・ヒッポリト星人だ。」
「ヒッポリト星人⁉︎確か敵をブロンズ像に出来るヤバい宇宙人じゃない‼︎どうしてそんな奴がここに現れてカルミラと戦ってんの⁉︎」
「分からないけど・・・このままじゃ街の皆に被害が出ちゃう‼︎何としてでも止めないと‼︎」
「うん!皆行くよ‼︎ソウルライ・・・ってウインちゃん?」
アキの掛け声でその場にいた怪獣娘達がソウルライザーを構えて変身しようとする。しかし、初めて自身に手酷い敗北を味わせ、死の恐怖を刻み込んだカルミラを見てレイカは蹲りながら涙を浮かべて震えていた。
「ひっ・・・いや・・・いや・・・いや・・・来ないで・・・お願い・・・来ないで・・・来ないでぇぇぇ‼︎」
「ウインちゃん‼︎ウインちゃん、しっかりして‼︎」
「止めて・・・お願いだから来ないで・・・いや・・・いや・・・いやああああああああああああ‼︎」
「ウインちゃん・・・。」
ミクが呼び掛けても完全にカルミラへの恐怖で震え、蹲るレイカを見てツバサがレイカを支える。レイカを支えながらツバサは戦える怪獣娘達に向かって叫んだ。
「レイカは僕が何とかします‼︎皆はカルミラとヒッポリト星人を‼︎」
「分かった‼︎ダム子の事、お願いね‼︎」
アキ達は変身し、ゴモラ、ミクラスがカルミラに、アギラとガッツ星人がヒッポリト星人に飛び掛かる。怪獣娘達がそれぞれ町に現れた敵を引き離すと彼女達は戦うべき相手と向き合った。
『何なんだい⁉︎・・・ってアンタはこの前の⁉︎それに見掛けない顔まで・・・そうかい、アンタ達怪獣娘は何処までもあたしの邪魔をしたいんだね‼︎』
「あったり前でしょうが‼︎アンタ達の戦いに街の人を巻き込んで‼︎絶対に許さないからね‼︎」
「うちら怪獣娘の底力見せたらでえぇ‼︎」
ミクラスが飛び掛かり、カルミラに向かって拳を放つ。するとカルミラは光の鞭でミクラスの体を拘束する。そしてキツく縛り上げた。体が鞭でギチギチと締め付けられ、ミクラスは苦痛で顔を歪ませる。そんな時、ゴモラが角による突進でカルミラを吹っ飛ばし、ミクラスを解放した。
「ミクちゃん、大丈夫⁉︎」
「何とか・・・平気だよ。」
『おのれ‼︎角の怪獣娘‼︎まずはお前から痛め付けてあげるよ‼︎』
カルミラは光の鞭をゴモラに叩きつけようとする。ゴモラは鞭の軌道を読むと素早くかわす。それでもカルミラはゴモラに向かって何度も鞭をふるい、ゴモラを痛めつけようとする。
ゴモラはアクロバティックな動きで鞭をかわし続け、カルミラに向かって突進する。カルミラはカルミラウィップをカルミラバトンに変えるとこちらに向かって突進してきたゴモラにカルミラバトンを突き立て迎え撃つ。2人は同時に激突し、そのまま力比べが始まった。
「『ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ!』」
その一方でアギラとガッツ星人はヒッポリト星人が鼻から放つ紫色の火球『ヒッポリト・ファイヤーボム』から逃げ回っていた。アギラは優れたジャンプ力を駆使して、ガッツ星人は瞬間移動と素早い動きで紫色の火球をかわす。
「うわああああああ⁉︎」
「ヒョホホホホホホホホ‼︎怪獣娘の皆さんその程度なのですか⁉︎」
「そんな訳ないでしょうが‼︎」
後ろから回り込んだガッツ星人が肘打ちを決める。ヒッポリト星人は背中からの一撃に思わず怯むと畳み掛けるようにガッツ星人が蹴りを放つ。ヒッポリト星人がよろけた瞬間を狙い、更に飛び蹴りを決めた。
ヒッポリト星人は飛び蹴りを受けて後ろに大きく吹っ飛んでいく。そこに追い討ちを掛けるようにアギラが突進し、ヒッポリト星人の体は大きく地面を転がっていった。
「ヒョホホホホホホホ‼︎やりますねぇ、怪獣娘のお嬢さん方。ならばこれはどうですかな?」
「⁉︎何これ⁉︎」
2人は大きなカプセルが包まれる。ガッツ星人は瞬間移動でカプセルから流れるがアギラだけはカプセルに閉じ込められてしまった。カプセルに閉じ込められたアギラはタックルでカプセルを壊して脱出しようとするがびくともしない。
「痛・・・壊せない・・・。」
「アギ‼︎」
「成る程、ガッツ星人のお嬢さんは逃れましたか。それでは貴方からブロンズ像にして差し上げましょう‼︎」
「ううっ⁉︎」
「アギッ‼︎」
カプセルの中に煙が立ち込め、中のアギラが苦しみ始める。そして煙が晴れるとアギラの体はブロンズ像になっていた。これこそがヒッポリト星人の得意技であるヒッポリトカプセルである。カプセルに閉じ込めた敵をその中でヒッポリトタールで包み、ブロンズ像にしてしまう恐るべき技である。過去にウルトラ兄弟もこれを受け、敗北をきせられたのだ。
「アギッ‼︎」
「アギちゃん‼︎アギちゃん返事してよ・・・アギちゃぁぁぁぁん‼︎」
「そんな・・・。」
「ヒョホホホホホホホホホ‼︎まずは1人・・・。」
「この野郎・・・よ"ぐも"アギぢゃんを"ぉぉぉぉぉぉ‼︎」
「アンタだけは絶対に許さない‼︎」
カルミラと戦っていたミクラスとゴモラも仲のいいアギラをブロンズ像にされた事に怒り、ヒッポリト星人に突進していく。そんな中、ツバサに連れられ、市民の避難誘導をしていたレイカは震えながらブロンズ像になったアギラを見る。
「そんな・・・アギさんが・・・いや・・・いや・・・・・・いやああああああああああああああああああああああああ‼︎」
「レイカ‼︎落ち着いてレイカ‼︎レイカってば‼︎」
『おや、アンタはあの時の銀髪の怪獣娘じゃないか。』
親友がブロンズ像にされたショックで思わずレイカは思わず悲鳴を叫ぶ。その時、対戦相手がヒッポリト星人に向かっていったために手空いたカルミラがレイカの悲鳴を聞きつけ、彼女を見つけてしまう。カルミラが自身に気付いた事を知ったレイカは以前、カルミラに植え付けられた恐怖心から思わずへたり込んでしまう。
「ひっ・・・か・・・カルミラ・・・。」
『おや、アンタもあたしの事を覚えていてくれたかい。嬉しいねぇ。」
「い・・・いや・・・。」
レイカは地面に尻餅をついたまま、近付いてくるカルミラから逃げるように後ずさる。その目はカルミラへの恐怖で完全に震え、涙を浮かべている。
『あっはっはっはっはっは‼︎何だい、そんなに体を震わせて、そんなにあたしに会えたのが嬉しいのかい。嬉しいねえ、あたしもアンタに会えて嬉しいよ‼︎』
「あ・・・ああ・・・いや・・・いや・・・いやああああああああああああああああ‼︎来ないで来ないで来ないでええええええええええええ‼︎」
『ハッハッハ‼︎いい顔だねぇ‼︎そこまで必死に叫んでくれるとは・・・これは痛め付け甲斐がありそうだねぇ。』
「レイカに近付くな‼︎」
〈BOOT UP! SPLASH‼︎〉
ツバサがレイカを庇うように彼女の前に立つとガマクジラのGUTSハイパーキーを装填したGUTSスパークレンスの引き金を引き、カルミラに高圧水流を放つ。カルミラは光の鞭で防ぐと忌々しそうにツバサに顔を向ける。
『何だい‼︎折角の楽しみの邪魔をするのは・・・ってお前はあの時の人間・・・・なっ⁉︎』
「どうした⁉︎」
『あの時は暗闇でよく見えなかったけど・・・お前・・・よく見たら・・・アイツに・・・。』
「?何の事だ⁉︎」
『こっちの話さ、アンタには関係ないよ‼︎』
カルミラは光の鞭でツバサの両手首を絞める。そしてカルミラは鞭を振るい、ツバサを放り投げた。
「うわああああああ⁉︎」
「ツバサ⁉︎」
『さぁてと・・・邪魔者も消えたところで・・・そろそろお楽しみの時間だよ・・・。』
「ひいっ⁉︎」
『なーに、安心しな。大した事はしないよ・・・ただ、その顔を徹底的に恐怖と苦痛で歪んだものに変えて・・・。』
「ひいいいい・・・。」
「2度とその心も体も立てないくらいにボロボロの体にして・・・惨たらしい姿を見せながら死んでもらうだけさ・・・・ハハハハハハ‼︎ハッハッハッハッハッハッハ‼︎』
「いやああああああああああああ‼︎来ないで来ないで来ないで来ないで来ないでええええええええええ‼︎いやああああああああああああ‼︎」
カルミラウィップを地面に引き摺りながらこちらに迫りくるカルミラの言葉に完全に恐怖を感じたレイカは顔を伏せて地面に蹲ってしまう。そんなレイカの心を抉るようにカルミラはレイカの近くの地面に何度も何度もカルミラウィップを打ち立て、地面を削る。光の鞭が地面を削り叩く音が何度も聞こえてきたレイカは更に怯え完全に縮こまってしまった。
「いやああ・・・お願い・・・もう止めてぇぇ・・・。誰か助けてぇぇ・・・。」
『無駄だね・・・他の怪獣娘はあの宇宙人で手一杯・・・アンタを助ける者なんて誰も来ないよ・・・。さて、それじゃあアンタの息の根を止めるとするかい・・・。』
カルミラは光の鞭を力強く構える。そしてレイカに力強い光の鞭が迫った時、超音波光線がレイカを鞭から守る。カルミラとレイカがその方向を見るとゴルザとGUTSスパークレンスを構えたユナとアキトが立っていた。その横にはツバサも立っている。
「ウインダムちゃん‼︎お待たせ‼︎」
「ゴルザさんに・・・ユナさん‼︎」
「ツバサから貴方達の話を聞いて駆け付けたの‼︎他の皆もいるよ‼︎」
ユナの後ろからレッドキングがザンドリアスやノイズラー、マガコンビを、ゴルザの後ろからガッツ星人(マコ)がギランボやガーディー、セブンガーを引き連れてやって来た。彼女達は既に構えており、戦う準備満タンのようだ。
「皆さん・・・。」
「後から他の奴らもやってくる。だからここは俺達に任せろ。ツバサ、ウインダムをGIRLSに逃せ‼︎」
「分かりました‼︎レイカ、行こう‼︎」
「うん・・・。」
ツバサがレイカを抱えながらその場を後にするのを確認するとアキトが怪獣娘達にそれぞれのカイジューソウルに対応したGUTSハイパーキーを手渡した。
「GUTSスパークレンスは俺とユナとアイツの持っている3つしかない。マルゥルも2つ持ってはいるがあいつは今本部にいるから助太刀は期待できない。奴も白銀を連れて離れた以上、ハイパーキーを使いたければ俺とユナから借りるしかない。使うタイミングを見極めて使うと決めたら俺達にいつでも言ってくれ。」
「OK‼︎ありがとな、アキト。」
レッドキングがアキトに礼を言った途端、衝撃波と斬撃波が飛んできた。彼女達がその方向を見るとそこにはダーゴンとヒュドラムが立っている。多くの怪獣娘の気配を感じてやってきたようだ。
「ダーゴンとヒュドラムまで・・・。」
『何だい、アンタ達も来たのか。』
『大勢の怪獣娘の気配を感じてな。』
『面白そうですからね・・・是非とも楽しめそうです。』
「先輩‼︎皆‼︎」
レッドキング達の元にミクラスとガッツ星人(ミコ)がやってくる。その時、彼女達の上で浮遊していたヒッポリト星人が降りてきて手を握り締める。
「ヒョホホホホホホ、他の怪獣娘のお嬢さん方も来ましたか。それにダーゴンとヒュドラムまで・・・。」
「ヒッポリト星人‼︎」
「そういえばこいつもいたんだったな・・・ってアギラさんとゴモたん先輩は?」
ノイズラーの言葉にミクラスとガッツ星人は顔を暗くしながら別の方向を指差す。そこにはブロンズ像にされたアギラの隣に新たなゴモラのブロンズ像が追加されていた。どうやらゴモラは戦いの中でヒッポリト星人にブロンズ像にされてしまったらしい。それを見たレッドキングが拳を握り締めた。
「成る程な・・・大体の事は理解したぜ・・・お前ら・・・絶対に許さねえ‼︎」
レッドキングがヒッポリト星人に向かって拳を放つ。ヒッポリト星人は鼻から紫色の火球を放つ。レッドキングは火球を受けて焼かれるダメージを受けながらも突進していき、ヒッポリト星人を殴り飛ばす。そのままヒッポリト星人が怯むと追撃を掛けるように拳をぶつけ続ける。20発ほど撃ち込むと最後にとどめの拳を打ち込もうとする。しかし、カルミラの鞭がレッドキングを縛るとそのまま彼女の体を投げ飛ばした。
『そいつはあたし達にとっても敵でね、邪魔するんじゃないよ‼︎』
「てめえもいたんだったな・・・ウインダムの敵討ちといこうじゃねえか‼︎ウインダムが味わった苦痛、今度はてめえが味わいやがれ‼︎」
そのままレッドキングの拳とカルミラの光の鞭が激突した。純粋な力はレッドキングの方が上だったようでカルミラの鞭は弾かれる。レッドキングはカルミラの鞭を掴むとそのまま引き寄せて、思い切り殴り付けた。ダーゴンに対抗できるパワーのレッドキングの拳に流石のカルミラも吹っ飛んでダメージを受ける。
『や、やるじゃないか・・・。力はダーゴンにも負けてないねぇ・・・。』
「今度はあたしの番だ‼︎」
カルミラがダメージを受けた隙をついてザンドリアスが口から炎を吐いてカルミラを追撃する。カルミラは腕を組んで炎を防いだ。そして炎を吐いてきたザンドリアスを見ると光の鞭で彼女を捕まえ、壁に叩きつける。
その一方でミクラスがダーゴンに挑んでいた。ミクラスとダーゴンの拳が同時にぶつかり合う。しかし、ミクラスは力負けし、吹っ飛んでいった。
「うわああああああああああああ‼︎」
「ミクラスさん‼︎」
マガバッサーがミクラスの体を支える。そして彼女の体を地面に下ろした。
「大丈夫ですか⁉︎」
「平気平気‼︎だけど・・・アイツ強いよ‼︎」
「わたしに任せてください‼︎」
マガバッサーは翼を羽ばたかせ、強風を起こしてダーゴンを吹っ飛ばそうとする。しかし、ダーゴンは強靭な肉体で抵抗し、地面に足を踏み締める。しぶといダーゴンを見てミクラスは口に力を集めて赤い熱線を放つ。しかし、ダーゴンはこの熱戦さえも耐え切り、地面に立っていた。
「ヒョホホホホホホホホ‼︎」
ヒッポリト星人が腕から『ヒッポリトミサイル』を放つ。ガーディーはその俊足を生かしてミサイルから離れる。しかし、追尾機能を持つヒッポリトミサイルは何処までもガーディーを追って来た。そんなヒッポリトミサイルをガッツ星人(マコ)が光線で撃ち落とす。
ヒッポリト星人は今度は鼻から紫色の火球を連続で放ちながら胸の発光体に力を集めて赤いビームを放つ。ガーディーは火球や赤いビームをその間を縫うように避けながら走り、俊足でヒッポリト星人に近付くと飛び蹴りでヒッポリト星人を吹っ飛ばした。
「やあああああああああ‼︎」
その隙を突いてヒュドラムがダガーヒュドラムですれ違いざまにヒッポリト星人を斬り付ける。ヒッポリト星人は寸前で避け、致命傷は免れるが思わぬ反撃を受け、ヒュドラムを睨む。そのまま両者ともに睨み合うと先にヒッポリト星人が動き、拳を握りしめてヒュドラムにパンチを放つ。ヒュドラムはそれを受け止め、受け流すとそのまま剣で斬りつけようとする。ヒッポリト星人はそれを寸前で避け、空に飛び上がった。
ヒュドラムはその先を追おうとするが後ろから飛んできたマガジャッパが放つ水流を避ける。ヒュドラムはマガジャッパの後ろに回り込み斬りつけようとする。
「マガジャッパ先輩、後ろです‼︎」
セブンガーの言葉で後ろから迫るヒュドラムの攻撃をかわしたマガジャッパは尻尾を叩きつけようとする。ヒュドラムは空中で一回転しながらジャンプしてそれを避けた。ノイズラーとギランボはそのままヒュドラムに追撃しようとするが2人の体はヒッポリトカプセルに閉じ込められてしまう。ノイズラーは思わずカプセルを蹴飛ばすがカプセルは砕けるどころか傷一つ付かなかった。
「これは‼︎」
「畜生!壊れない‼︎」
「捕まえましたよ、お嬢さん方。2人まとめてブロンズ像にしてあげましょう‼︎」
そのままカプセルから煙が発生し、ギランボとノイズラーを包み込む。最初は苦しむ2人の姿が見えるもやがて煙がカプセル全体を覆って2人の姿は見えなくなる。そして煙が晴れてカプセルが2人を解放した時にはノイズラーとギランボのブロンズ像が出来ていた。
「ノイズラー‼︎」
「ギランボ‼︎」
その頃、GIRLSに戻ったレイカは体育座りしながら闇の巨人への恐怖で震えていた。それを見たツバサはレイカの肩に手を乗せて話しかける。
「レイカ、温かいコーヒー買ってくるからここで待ってて。」
「・・・うん・・・。」
ツバサか少し席を外して、数分後、レイカは未だに体育座りしながら震えている。そんなレイカの元にに1人の人影が訊ねてきた。
「大丈夫、ウインダムちゃん?」
レイカは思わず訊ねてきた人影を確認する。それは大きな機械を思わせるヘッドホンみたいなものを頭に装着し、甲冑と和服を合わせたような獣殻を備えた怪獣娘だった。
今回のヒッポリト星人のキャラは大怪獣バトル(ウルトラアドベンチャー編)とジャタールを参考にしています。
また、外見についてはジャタールやオーブの劇場版よろしく完全にスーパー版をベースにしました。
声についてはスライとドン・ノストラの声が同じだったのに因んで完全にジャタールボイスを想像しました。