怪獣娘トリガー ~ウルトラマントリガー復活計画~   作:特撮恐竜

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お待たせして申し訳ありません。久しぶりの怪獣娘トリガーです。

剛力怪獣『キングシルバゴン』登場


揺れるココロ(中編)

ダーゴンはジリジリとユナに迫っている。ユナは当然後ろに下がってダーゴンから離れようとするが2人の距離は次第に詰まっていく。そんな中、ノイズラーとゴモラがユナを守るべくダーゴンの前に立ち塞がった。

 

「ゆ、ユナさんに近付くな‼︎」

「ユナちゃんもユザレもアンタには渡さへんでぇ‼︎」

『ほう、お前達怪獣娘もユザレの事を知ったのか?生憎だが今日はユザレを求めて来たのではない。』

「はぁ⁉︎どういう事だよ⁉︎」

「何が目的か知らんけど・・・ユナちゃんには触れさせへんでぇぇぇぇ‼︎」

 

ゴモラが尻尾を振り回してダーゴンに迫る。しかし、ダーゴンに尻尾を掴まれてしまう。力に長けたダーゴンは彼女の尻尾を掴むとそのまま宙に持ち上げてそのままぶん投げる。

 

「うわああああああああ⁉︎」

「ゴモたんさん‼︎」

「ミカヅキちゃん‼︎」

 

ノイズラーは思わず飛び立ち、ゴモラの体を掴んでゆっくりと地面に下ろす。ゴモラは思わずノイズラーに礼を告げた。

 

「大丈夫ですか?」

「あ、ありがとノイちゃん。」

「ええ・・・しまった‼︎ユナさんが‼︎」

「ああ‼︎」

 

しかし、2人の怪獣娘がユナから離れた事でダーゴンとユナの距離が更に縮まってしまう。思わず2人はユナに気付いてその場に駆け出そうとした。

その一方でダーゴンは更にユナに迫っていく。思わずユナは後ろに下がるも後ろの壁に阻まれて絶体絶命の状態だった。ユナはそのままダーゴンの動きに用心する。その時、ダーゴンの片手がユナの右肩後ろの壁にドンと大きな音を立てながら叩かれた。

 

『ドン‼︎』

 

ユナは思わず後ろを振り返る。そこには力に長けたダーゴンによって大きな手型が残っており、少しでも掠っていたら命がなかったと分かる。ゴモラとノイズラーもその有り様にユナが無事で良かったと心から思う。その時、ダーゴンから彼女達にとって驚くべき言葉が出た。

 

『壁ドン・・・どうだ?ときめいたか?』

「「「へ・・・壁ドン?」」」

 

そう、ダーゴンは少女漫画でよく見られる壁ドンのつもりでユナに迫っていたのだ。しかし、明らかにユナにとって命の危険しか感じられなかったその様に女子3人は思わず抗議する。

 

「壁ドン⁉︎これが⁉︎」

「そんな命の危険しか感じない壁ドンがあるかぁぁぁぁぁぁ‼︎」

「何でお前が壁ドン知ってんのか知らねえけど・・・これはもはやただの張り手だっつーのぉぉぉぉぉぉぉぉ‼︎」

「もう少し手加減せいやああああああああああああああああ‼︎」

 

ゴモラとノイズラーが突っ込みとばかりに超振動波と音波をダーゴンに放つ。ダーゴンは思わず両手で2人の攻撃を受け止めると弾き返した。

その頃、その光景を何処かの橋から双眼鏡を見て眺めていたイグニスは思わず驚いていた。

 

「うお‼︎あっぶねえ‼︎」

「全然力加減出来てないじゃん‼︎あんなんじゃ女の子はときめかないよ〜‼︎」

「全く分かっていないな。」

「いや、何冷静になっているんですか⁉︎あの人あのままじゃ危うく命を落としていましたよ‼︎イグニスさん何教えたんですか⁉︎」

「ん〜・・・恋愛のイロハをちょろっとな。」

「それ・・・大丈夫なんですかね・・・。色々と勘違いしているような・・・。」

 

不安げなサツキは更にその光景を観察し続ける。ユナは命の危機しか感じない壁ドンから危険を感じ、ダーゴンから離れようとする。するとダーゴンの腕がユナの首に回り、彼女の首を左右から挟むようにして拘束する。

 

「う・・・うう・・・‼︎」

「ユナちゃん‼︎」

「くそ‼︎これじゃ攻撃出来ねえ‼︎」

 

目の前でユナが拘束された事で下手に動けないゴモラとノイズラーは苦虫を噛み潰したような顔になる。どうすればいいか悩んでいる2人の前でダーゴンの口から衝撃的な言葉が飛び出した。

 

『バックハグ、胸キュンだろ?胸がキュンとするんだろ?』

「バックハグ⁉︎今お前がやってる事が⁉︎」

「力加減が出来なくて首に絞めてるやんけ‼︎」

 

何とダーゴンはバックハグのつもりだったようだが明らかに力加減が出来なくてユナが苦しむ光景に思わず2人が突っ込む。それは橋の上からダーゴンの様子を観察していたイグニス達も感じていた。

 

「うわあっ⁉︎落ちちゃう落ちちゃう‼︎そっちの落とすじゃないって〜‼︎」

「明らかに力加減が出来てないでガンス‼︎あれは絶対にマズいやつでガンスよ‼︎」

「このままじゃあの人死んじゃいますよ‼︎どうしましょう⁉︎」

「待て、今はGIRLSの怪獣娘もいる。ここは様子を見よう。」

 

ノーバの言葉で暫く様子を見る事にしたイグニスとブラックスターズはそのままダーゴンの動向を観察する。ユナは苦しみながらもアキトから貰った誕生日プレゼントであるスタンガンを取り出してダーゴンの腕に突きつける。電流を受けたダーゴンはその感覚に思わず彼女から腕を離した。

 

『胸キュンしすぎたか?』

「何なの一体⁉︎」

「ユナさん、大丈夫か⁉︎」

「怪我してない⁉︎」

「うん、大丈夫。」

「良かった〜、ユナちゃんが無事で〜‼︎」

「よし、今のうちに逃げ・・・うおっ⁉︎」

 

2人の怪獣娘がユナの安否を確認し、彼女が大丈夫だと判断するとその場からすぐに離れようとする。しかし、ダーゴンは既に彼女達の後ろに回り込んでいた。そしてユナの頭を掴んだ。

 

『撫で撫で・・・撫で撫で・・・。』

「今度は何⁉︎」

『撫で撫で・・・撫で撫で・・・。』

「痛たたた・・・割れる割れる・・・頭が割れる〜‼︎」

 

頭を撫でているつもりで彼女にアイアンクローをかますダーゴンにイグニス達は呆れながら突っ込みを入れる。

 

「おいおーい、アイアンクローじゃ乙女心は掴めないぞー。」

「頭を撫でてるつもりなの⁉︎あれで⁉︎」

「あれじゃどう見てもアイアンクローだ・・・。どう見ても奴は色々と履き違えているな。サリーもそう思うだろ?」

「いや、あれは履き違えているというか・・・力加減出来てないでガンス。」

 

イグニス達がダーゴンが力加減出来てなくて彼女の頭を絞めてる事に思わずツッコミを入れる中、ゴモラとノイズラーも同じ事を思って拳と尻尾を向ける。

 

「撫で撫で・・・って・・・まさかそれでユナさんの頭を撫でてるつもりなのかよぉぉぉぉぉぉ‼︎」

「だったら力加減せんかああああああああああああああ‼︎このままだとユナちゃんの頭が割れちゃうやろがああああああああああああああああ‼︎」

 

ゴモラの尻尾とノイズラーの拳は簡単にダーゴンに受け止められる。しかし、2人の怪獣娘の攻撃を両腕を受け止めたため、ユナは解放される。思わずユナが下がるとツバサとアキト、ウインダムもアギラ、レッドキングにキングジョーを連れて現場に到着した。

 

「ユナさん、大丈夫ですか⁉︎」

「レイカちゃん‼︎うん、大丈夫‼︎」

『お前達も来たのか・・・我の邪魔をするな‼︎』

 

ウインダムはユナの安否を確認してため息をつくと彼女が手に持つアキトからの誕生日プレゼントであるスタンガンに目が向く。

 

「良かったです・・・ってユナさん、それ‼︎」

「ヒジリ先輩の誕生日プレゼントじゃないですか‼︎それ、使ったんですね‼︎」

「うん。・・・これでも一応アキトがくれたものだし、大切に持っておこうと思ってたけど・・・早速役に立つなんて世の中分からないね。」

「確かに・・・って今はそれどころじゃないだろ。」

「アキトの言う通り、今はダーゴンぶっ飛ばすのが先の筈だ‼︎さて、いつかのリベンジマッチといこうじゃねえか‼︎」

「ユナちゃんに何をするつもりデスか⁉︎」

『この顔を見てもまだ分からんか?』

 

ダーゴンの言葉にツバサ達は思わずダーゴンの顔に視線を集中させる。しかし、明らかに鉄仮面で表情が読めないその顔に誰もが首を傾げた。

 

「いや、その顔じゃ分からないって・・・。」

『ではこれは?』

 

ダーゴンは表情を変えているつもりだったらしいがあまりの変わらなさに誰もが首を傾げてしまう。思わずアキトとアギラが突っ込んだ。

 

「今度は何だ?」

「何も変わらないように見えるけど・・・。」

『笑ってる顔だろ?』

『いや、分かるわけあるかあああああああ⁉︎』

「それで笑ってるつもりなのか‼︎ふざけんな、何も変わってねえじゃねえか‼︎」

「いや、何か・・・笑ってる感じがする‼︎」

 

ツバサの言葉に誰もが目を見開いて驚く。そしてツバサに視線を思わず集中させると思わずウインダムが問い詰めた。

 

「嘘でしょ、ツバサ‼︎貴方、ダーゴンの表情が分かったの⁉︎」

「じゃあ、さっきのは何だったんだよ⁉︎」

「多分だけど・・・さっきのは恋する顔だ‼︎」

「こ、恋⁉︎」

『そうだ‼︎恋を重ねれば強くなる‼︎』

「・・・アイツは何を言ってるんだ?」

「いや、実は・・・。」

 

ゴモラとノイズラーは先程までの出来事を全てツバサ達に話す。全てを知ったレッドキングは思わず頭を抱えるとすぐにダーゴンに視線を向けて彼に拳を放った。

 

「誰から教わったのかは知らねえが・・・・・・まずお前がやるべき事は・・・少女漫画にありがちなアプローチじゃなくて・・・・・・敵意がない事を説明、そして理解してもらう事からだろうがあああああああああああああああああああ‼︎」

 

レッドキングの拳はそのままダーゴンに向かっていくがダーゴンは同じく拳でレッドキングを迎え撃つ。そして2人の拳がぶつかり合った。大きな衝撃波が生じて誰もが腕を交差して頭を守る中、レッドキングとダーゴンはそのまま力比べになる。

 

「ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐ‼︎」

『ヌオオオオオオオオオオオオオ‼︎』

「うわあああああああああああ‼︎」

力比べの末、打ち勝ったのはダーゴンだった。レッドキングの体はそのまま大きく吹っ飛ばされて地面に転がっていく。思わずアギラ達が彼女に駆け寄った。

 

「レッドキングさん‼︎」

「レッドちゃん、大丈夫⁉︎」

「ああ・・・野郎、更に強くなってやがる・・・‼︎」

『そちらもまた強くなったようだな。だが、我が剛腕には決して勝てんぞ‼︎』

「そう上手くは行きまセン‼︎」

 

今度はキングジョーが拳を放った。再びダーゴンと拳のぶつかり合いになると2人は先程のレッドキング同様そのまま力比べに入る。

 

「頑張ってキングジョーさん‼︎」

「分かって・・・マス‼︎」

『ほう、お前も力も中々のようだな‼︎だが我には及ばんぞ‼︎』

「きゃあああああああああああああ‼︎」

 

ダーゴンのの力比べに負けたキングジョーはそのまま壁に叩きつけられる。かなり重量の彼女は壁に激突すると衝撃でそのまま深くめり込んでしまった。

 

「キングジョーさん、大丈夫ですか⁉︎」

「I'msorry、壁にめり込んで動けまセン・・・。」

「待ってください‼︎今助けますから‼︎」

 

アギラが1人でキングジョーを助けようとするが重量が大きい彼女を1人で助ける事はアギラ1人で助けられるはずも無く、壁から体を一ミリも出せる気配がない。思わずウインダムとノイズラーも助けに入る。

その一方で、キングジョー達をスルーしてそのまま戦えるレッドキングとゴモラに目を向けたダーゴンは2人に向かって走っていく。ゴモラは頭に力を集めて超震動波を放つもダーゴンは拳1発で防ぎ切った。

 

「嘘ぉ⁉︎また防がれた⁉︎」

『その技は前にも見たぞ。我に同じ技が通じると思うな‼︎』

「だったら僕が相手だ‼︎」

 

横からツバサがダーゴンにパンチを放つ。しかし、トリガーに変身していない状態でダーゴンに通じるはずも無くあっさりと受け止められた。その時、ツバサの中でダーゴンと取っ組み合うトリガーと思われるビジョンが映った。

 

『流石だな‼︎我が好敵手よ‼︎』

「⁉︎・・・今のは?」

 

しかし、別の事に気を取られた事に苛立ったダーゴンはツバサの拳を握りながら投げ飛ばした。

 

『今は戦いの最中・・・集中しろ‼︎』

「うわあああ⁉︎」

「ツバサ‼︎」

 

思わずユナがGUTSスパークレンスを構えてダーゴンを銃撃する。ダーゴンは鬱陶しそうに蝿を払うように両腕でそれを弾く。

 

『よせ、止めろ‼︎お前にそんな事はされたくない‼︎一体何なんだ・・・この想いは何なのだ?何だと言うのだああああああああああ‼︎』

 

ダーゴンは自分の中の気持ちが分からず、苛立ちを見せながら地団駄を踏む。しかし、パワーに長けた力加減が出来ないダーゴンが地団駄を踏めば大きな地震が引き起こされる。キングジョーを無事救出したアギラ達もダーゴンの起こした地震に思わず転倒してしまう。

 

「うわあああああああ⁉︎」

「じ、地団駄でここまでの地震まで引き起こすなんて・・・。」

「の、ノイズラーちゃん、避けて下サーイ‼︎」

「へ?うわあああああああああああああ⁉︎」

 

ノイズラーがダーゴンの起こした地震のせいで転倒したキングジョーに巻き込まれ、押し潰される。ツバサ達も近くにあった物に捕まりながら何とか地面に立とうと踏ん張っていた。

 

「く・・・ぐっ・・・‼︎」

「ツバサ、大丈夫か⁉︎」

「僕は平気ですレッドキングさん‼︎」

 

ツバサ達が踏ん張っている頃、地面の下でダーゴンの起こした地震の影響で目覚める存在がいた。それは時空界と呼ばれる異次元空間からこちらの世界に来たもののずっと元の世界に戻れなくなり、ずっと眠りについていた。それはダーゴンの起こした地震に生じて地面の中から突然姿を現した。銀色の体にヤギのような角を頭に備えた凶暴そうな顔の怪獣だった。時空界から来てからこちらの世界で眠りについていた剛力怪獣『キングシルバゴン』は雄叫びを上げて街を進撃し始める。

 

「グオオオオオオオオオオ‼︎」

 

GIRLS東京支部ではキングシルバゴンが現れた事が知らされており、すぐさまピグモンがGIRLSの怪獣娘達に指示を出している。

 

「ピグモンさん!エレキングさん‼︎怪獣が出現しました‼︎」

「怪獣のアーカイブドキュメントは⁉︎」

「あります‼︎あれはシルバゴンの強化体、剛力怪獣キングシルバゴンです‼︎」

「ゴルザ、ガッツ‼︎ミクラス達を連れて現場に向かって‼︎」

「うん‼︎」

「分かった‼︎」

 

ゴルザとガッツ星人(ミコ)はエレキングの言葉を聞くとすぐさま司令室から出て行く。

その一方で口から青い火球を放ちながら暴れ回るキングシルバゴンを見てイグニスは思わず大声で叫んだ。

 

「グオオオオオオオオオオ‼︎」

「あーもう‼︎滅茶苦茶じゃねえかよ‼︎」

「遂に地団駄で地震を引き起こして怪獣まで叩き起こしちゃうなんて・・・。」

「ん・・・ああ?ここは?」

「お、ブラック?もう起きたか?」

「確か私は・・・ぎいやああああ‼︎か、怪獣がああああああああ⁉︎」

「お、落ち着いてください‼︎ブラックさん‼︎」

「あ、兄貴・・・どうするでガンス⁉︎」

「・・・トレジャーハンターは引き際が肝心だ。お前ら、帰るぞ‼︎」

「う、うん‼︎」

「じょ、状況が上手く飲み込めないが・・・今はお前の言う通りにした方が良さそうだな‼︎ブラックスターズ、撤収するぞ‼︎」

「ら、ラジャ‼︎」

 

イグニス達は面倒事に巻き込まれまいとその場からさっさと離れて行く。そしてあっという間にキングシルバゴンが暴れている危険地帯から撤収していった。




野生の個体なのにキングシルバゴンの姿で現れたのはニュージェネでよく見る野生のキングゲスラのような物だと思って下さい。
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