怪獣娘トリガー ~ウルトラマントリガー復活計画~ 作:特撮恐竜
去年から私生活・・・特に仕事の方が忙しくなって執筆出来る時間が無くなっていました。
今年はある程度落ち着くので色々と執筆出来ると思います。
もうアークもオメガも終わってしまいましたが、出来る限り更新していきますのでよろしくお願いします‼︎
明らかに地球ではない黄金の空間の中に一体の怪獣が光の鎖で繋がれていた。鼻先に一本の角を備え、巨大な耳を持ち、背中からは無数の棘が生えた左腕に棍棒、右腕に鎌が装備されたその怪獣は苛立ちを隠せないように激しく吠え立てている。
「グアアアアアアアアアアア‼︎グアアアアアアアアアア‼︎」
するとその怪獣の元に巨大な黄金の巨人がやってくる。その巨人は鎖を通して怪獣に電撃を浴びせると怪獣は一命を取り留めながらも煙を立てながら気を失う。
『折角ウルトラ戦士に倒される所を拾ってやったのだ。少しは大人しくしててもらおうか。』
金色の巨人は黄金の空間の中から外に繋がるゲートを開くとそこから外の様子を確認する。巨人の目の前に広がっていたのは東京の街並みと街の中に佇むGIRLS東京支部だった。
その頃、GIRLS東京支部内の休憩室では憂鬱な表情を浮かべるレイカが席に座っていた。深刻な様子で溜息をつくレイカの後ろではアキとミクがコソコソ話し合っている。
「ね、ねえアギちゃん・・・ウインちゃんどうしたのかな?」
「わ、分からない・・・まさか・・・また好きなアニメのネタバレを食らったとか・・・。」
「ここ最近のウインちゃん、何かいつもあんな感じだよね・・・また暴走しちゃわないか心配だよ・・・。」
ミクが語ったのは彼女達がまだ見習いだった頃の話である。先輩であるエレキングことランの手伝いをするため、3人ははるばる北海道に向かったのだが、現場でレイカは好きなアニメであるおまピトのネタバレを思わぬ形で聞いてしまい、ショックのあまり暴走仕掛けた事があるのだ。
「確かに・・・前のように暴走してしまう可能性もあるかも。ミクちゃん、ボク達も出来る限り力になってあげようか。」
「うん‼︎」
2人は顔を見合わせてお互いの意志が一致した事で頷くとレイカを囲むように彼女の両隣の席に座る。
「ウインちゃん、隣いい?」
「え・・・あ、アギさん。」
「あたしもいるよ‼︎」
「ミクさんも・・・。」
レイカが右にアキ、左にミクが座った事に気付いた事を確認すると左の席に座っていたミクが炭酸飲料の缶を差し出してくる。
「あの・・・ミクさんこれは?」
「あたしからの奢り。ウインちゃん、最近何か悩んでいるみたいだからさ。もし良かったらこれでも飲んで少しは気を晴らしてよ。」
「す、すいません・・・頂きます。」
レイカが缶を開けて中の飲料を飲み始めた事を確認するとアキは思わず微笑む。レイカがかんから口を離すと今度はアキが口を開いた。
「ウインちゃん、最近どうしたの?」
「・・・何がです?」
「あのさ、ウインちゃん。あたし達、最近のウインちゃんは何か悩んでいるみたいに思えるんだよね。何かあったの?」
「え?・・・い、いや特に悩みなんてありませんよ‼︎き、気にしないで下さい。」
「無理に隠そうとしなくてもいいよ。下手に隠して無理をしたらまた前のガッツみたいになっちゃうかもしれないよ‼︎」
「ウインちゃん、ボクは誰かに頼る事はそんなに恥ずかしい事じゃないと思うんだ。だから何か悩みがあるんならボク達に打ち明けてくれてもいいんじゃないかな。」
「アギさん・・・。」
「大丈夫。どんな悩みだったとしてもボクとミクちゃんは絶対に受け入れるから。だから、もし何かあったならボク達にだけでも打ち明けてくれると嬉しいな。また好きなアニメのネタバレを思わぬところで聞いちゃったとかそんなでも良いからさ。」
2人の真っ直ぐな瞳にレイカは少し心が楽になったのか表情が柔らかくなる。そして意を決して心の内を打ち明けようと2人の顔を見渡すと口を開いた。
「2人とも・・・そうですね。2人とも聞いてくれますか?」
「「うん。」」
「実は・・・ツバサの事なのですが・・・。」
「うん、ツバサさんがどうしたの?」
「レイカ、いる⁉︎」
レイカが心の中の不安を打ち明けようとした時、間が悪いタイミングで話の中心となるツバサが何も知らずにやってくる。ここで本人が来た事に驚きを隠せないレイカは動揺しながら答えた。
「「え⁉︎」」
「つ、つつつつツバサ⁉︎どうしたの⁉︎」
「レイカ、ちょっと・・・ってアキさんにミクさん‼︎2人ともちょっと来てくれ‼︎マルゥルが呼んでるんだ‼︎」
「マルゥルさんが・・・何で⁉︎」
「いいから来て‼︎マルゥルが今、GIRLS内にいる人間を集めているからさ‼︎」
「何何・・・何があったの⁉︎」
「詳しくは後で‼︎」
ツバサはよく分からなくて混乱している三人を連れてマルゥルが待っている部屋に向かう。ツバサが3人を連れてGIRLS東京支部のメインテラスに来ると既にアキト、ユナを入れて今、GIRLS東京支部内にいた怪獣娘が集まっていた。
「お待たせ‼︎マルゥル‼︎」
「遅えぞ、ツバサ‼︎」
「ごめんごめん‼︎」
「あの・・・何があったんですか?」
「ああ・・・実はな・・・。」
「これを見ろ‼︎」
アキの質問にベニオが答えようとした時、マルゥルがとある方向に指を指す。3人がその先に目を向けると赤い液体が付いたGIRLSの制服のジャケットが置いてあった。
「こ、これは⁉︎」
「何何⁉︎」
「見ろ‼︎ピグモンが来ていた制服に血がついてんだよ‼︎」
「えええっ⁉︎」
「これ、ピグモンさんの制服なの⁉︎」
「よく見てみろ‼︎この制服はかなり小柄だろうが‼︎」
ツバサが確かめる為に制服に近付くと確かにそれは小柄な女性しか着れないサイズだった。このサイズの制服が入りそうなサチコもベニオの隣にいる為、彼女の物でも無いことが分かる。
「確かに・・・サイズが小さい・・・。」
「だろ‼︎ピグモンが消えた上で・・・彼女のジャケットに血痕が付いていた・・・これは事件の予感がするぜ‼︎」
「じ、事件⁉︎」
「ちょ、ちょっとマルゥル‼︎流石に大袈裟すぎじゃない⁉︎というかまだそうと決まった訳じゃ‼︎」
「何言ってんだ、ミコ‼︎GIRLSの中でも偉いピグモンが消えた上に・・・彼女のジャケットに血痕が付いてんだぞ‼︎どう考えても事件だ‼︎きっと・・・犯人はまだGIRLSの中にいる‼︎」
「いや、待って・・・それ血に見えないんだけど・・・。」
アキの声を聞く様子もなく何処からともなく取り出したベレー帽を被るとマルゥルは高らかに宣言する。
「この場は俺が預かる‼︎見た目は子供でも頭脳は宇宙人‼︎絶対に俺様が解決してみせる‼︎メトロン星人の名に掛けて‼︎」
「それって子供のメトロン星人って事なんじゃ・・・。」
「犯人はまだこの建物に潜伏しているかもしれねえ‼︎ついて来い‼︎小林少年‼︎」
「こ、小林少年?・・・誰の事?」
ガッツ星人(マコ)の静かな突っ込みもスルーするマルゥルはツバサを連れて何処かへ向かっていく。その後をレイカとアキトが付いていった。
3人はアキトの研究室に辿り着く。研究室のドアを開けるとマルゥルは3人に指示を出した。
「まき、アユミ、イサオ‼︎研究室を捜索しろ‼︎」
「いや、だから誰の事を言ってるの⁉︎」
「マルゥルさん、帽子落ちましたよ・・・。」
完全に刑事になりきっているマルゥルが帽子を落とした事にも気付かずに何処かへ行ってしまうのを見届けた3人は顔を合わせてこれからどうすると聞かんばかりに研究室のドアを見る。ため息をついたアキトが念の為、研究室に入るとツバサ達も続いて部屋に入り、辺りを見渡す。一通り、中を見たツバサはレイカ達を見て口を開く。
「少なくともここにはいないみたいだね。」
「そうね。」
「当たり前だ。そもそも犯人がいるかどうかも疑わしい。」
再びツバサは周りを見渡す。するとアキトの机に作り掛けのGUTSスパークレンスを見つける。
「これってGUTSスパークレンスですか⁉︎」
「えっ⁉︎」
「そいつは初期型の試作品・・・失敗作だ。使える代物じゃない。」
「そうなんですか?」
レイカは失敗作のGUTSスパークレンスを手に取り、近くで確認する。ツバサも近くに寄って覗き込むと最初に戦った日の事を思い出しながら口を開く。
「でもアキト先輩、その失敗があったから最終的には成功する事が出来たんだと思います。お陰で僕もあの遺跡に行った日に命拾いしましたから‼︎」
「そうですよ‼︎私達怪獣娘達も新たなこのGUTSスパークレンスとハイパーキーの力で新たな力が使えるようになれたんですから‼︎」
「べ、別にお前達の為に作ったわけじゃないからな‼︎」
アキトは照れたようにそっぽを向く。ツバサもアキトの視線に目を向けると研究室の石板に辿り着いた。するとツバサは石板に駆け寄って何かを思い出そうと考え始めた。
「ツバサ・・・どうしたの?」
「いや・・・この石板を見て・・・何か引っ掛かるような気がして・・・・・・。」
ツバサは眉に皺を寄せながら石板を見つめて考え続ける。そして数秒後、思い出したように拳を掌に叩いた。
「あー‼︎思い出した‼︎」
「どうした?」
「何⁉︎何を思い出したの⁉︎」
「三千万年前の世界に行った時だよ‼︎その時にパワータイプ、スカイタイプの光が遺跡に吸い込まれていくのを見たんだ‼︎」
「えっ⁉︎そうなの⁉︎」
ツバサの頭の中に闇の巨人との戦いでパワータイプ、スカイタイプのトリガーが消えると同時に光になって遺跡に吸収された記憶が思い起こされる。するとアキトは手を叩いて納得したような顔になった。
「そうか‼︎もしかしたらその遺跡の一部を使ってこの石板が出来たのかもしれない‼︎」
「えっ⁉︎じゃあ、トリガーのタイプチェンジの力の源はここって事ですか⁉︎」
「ツバサの証言と今までを照らし合わせれば十分に可能性はある‼︎」
「だからアキトさんはこの石板からハイパーキーに力を入れる事が出来たんですね・・・今までツバサのウルトラマンの力の源は何処なのか調査部として気になっていましたが・・・漸く納得出来ました‼︎」
「結果的に三千万年越しに皆の笑顔を守れる力を手を僕が入れる事が出来たのはアキト先輩のお陰だったんですね‼︎ありがとうございます、アキト先輩‼︎」
「・・・ウザい‼︎よくそんな言葉、平然と言えるな‼︎」
アキトとレイカの会話を聞いたツバサは嬉しそうに彼に駆け寄りながら、笑顔で礼を言う。アキトはそれを聞いて恥ずかしそうにツバサから離れて白衣を背負う。しかめ面になるアキトにツバサは笑顔を浮かべながら声を掛けた。
「アキト先輩、スマイルスマイル‼︎人間誰も笑顔が1番ですって‼︎」
「クスッ・・・。」
アキトは恥ずかしそうに白衣を着て研究室を出て行く。ツバサはそれを見て思わずアキトを追いかけた。レイカはそんなツバサの姿を見て思わず口元に笑みを浮かべてその後を追い掛けた。
3人が研究室を出て暫く過ぎた後、扉が開いて誰かが入ってきた。研究室に来たのはイグニスとサリーだった。イグニスの手にはハルキがやってきた時に彼らの会話を盗聴する際に使われた盗聴器があった。どうやら2人はいつものようにGIRLS東京支部に入るなり、先程の会話を盗聴していたらしく、イグニスは目を輝かせていた。
「色々とゴクジョーな話を聞いちゃったぜ〜。」
「な、成る程〜・・・アイツ、ウルトラマンの変身アイテムの開発者だったんでガンスね〜。」
先程の話を聞いたサリーが納得したような拳を叩くと、イグニスはアキトの机に放置されたGUTSスパークレンスの試作品に目をつける。そしてそれを手に取ると笑みを浮かべていた。
「兄貴、さっきの会話聞いてたでガンスか?それ、アイツの話によれば使えない筈でガンスよ。」
「そう言うな。今の俺にはコイツが必要になる・・・そんな気がするんだよ。」
イグニスはそのままGUTSスパークレンスの失敗作を懐にしまう。そしてまだ何か他に役立つ物がないか部屋を調べ始めた。
自分達と入れ違いでイグニスとサリーが来た事をを知らないツバサ達は次に調べる先も分からない為、メインエントランスに向かっていた。レイカの手にはマルゥルが落とした帽子がある。その横でツバサがスマホでマルゥルにメッセージで送る。するとすぐに電話が掛かってきた。
『もしもし‼︎』
「も、もしもしマルゥル‼︎僕だよ、ツバサだよ‼︎」
『ああ、確認した‼︎お前ら、今すぐ俺の研究室に来い‼︎』
「へ?君の研究室⁉︎何で⁉︎」
『詳しい事は後で話す‼︎いいから来い、ムナカタ君‼︎』
「いや、ムナカタ君って誰⁉︎ちょっとマルゥル‼︎マルゥル⁉︎」
完全に刑事気分なマルゥルは何処かの刑事ドラマに出てきそうな登場人物の名前を呼んでツバサを困惑させた後、一方的に電話を切る。電話を切られたツバサはどうしようとでも言いたげな表情でレイカとアキトに目を向けた。
「ツバサ、どうしたの?」
「何かあったか?」
「あの・・・マルゥルの研究室って何処か分かります?」
「マルゥルの研究室?それなら確か7階の北側だ。確か707号室だった筈だが・・・それが何か?」
「マルゥルがそこに集まれって言ってるんですが・・・どうします?」
アキトは完全に刑事気分に夢中なマルゥルの様子を思い返して考え出す。そして数秒後、結論を伝えた。
「仕方ない・・・向かうぞ。」
「あー・・・やっぱり行くしかないですよね・・・。」
「まあ・・・他にピグモンさんの手掛かりも無いし・・・ここで行き詰まるよりはいいですよね。ツバサ、私達も行きましょ。」
「・・・・・・うん。」
ツバサ達は目の前のエレベーターの呼び出しボタンを押して、エレベーターを待つ。そして3秒後にエレベーターが到着するとそのまま乗り込み、7階に上がっていった。
その頃、メインテラスに何者かが近付いていた。その何者かは赤い液体が落ちていた付近に近付くとタオルのような布を取り出す。そして証拠隠滅を図るように床を拭いていた。
怪獣娘アーク、怪獣娘オメガも一応は簡単な設定を考えています。
メインヒロインは既に決めています。詳しくは活動報告をご覧下さい。