怪獣娘トリガー ~ウルトラマントリガー復活計画~   作:特撮恐竜

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マルゥルの部屋での取り調べはかなり省略してますが他の怪獣娘にも行われてます。
省いた理由は殆どがウインちゃんに似た理由だからなのと人数が多いので長くなりかねないからです。どうかご了承下さい。


狙われたピグモン 〜マルゥル探偵の事件簿〜(中編)

ツバサ達はマルゥルの呼び出しを受けて彼の研究室に集まっていた。そこには既にアキ達GIRLS東京支部の主要メンバーが揃っている。レイカはマルゥルにベレー帽を渡す。

 

「マルゥルさん、これ落としてましたよ。」

「おおっ‼︎俺様の帽子‼︎ありがとな、かたじけねえ‼︎」

「い、いえいえ・・・。」

「それでマルゥル、何でここに俺らを呼び出したんだよ?」

 

ベニオが単刀直入に尋ねるとマルゥルは帽子を被り直す。そしてゴホンと息を整えながら口を開いた。

 

「ああ、これからお前ら全員の取り調べを行う‼︎」

「へ⁉︎」

「はぁ⁉︎取り調べ⁉︎俺らをか⁉︎」

「まさかマルゥル、アタシらを疑っているの⁉︎」

「何でわたし達がピグちゃん失踪の犯人にされるの⁉︎」

「そうだそうだ‼︎」

「ボク達に何の動機があってそんな事を」

「お、落ち着け‼︎落ち着けお前ら‼︎」

 

マルゥルの発言にピグモンに世話になった者達や彼女と親しい者達が抗議の声を上げる。マルゥルは思わずタジタジになりながらツバサ達を宥めた。

 

「お前らに取調べを行う理由はお前らを犯人と疑ってるからじゃねえ。お前らも犯人に命を狙われるかもしれねえから、その心当たりを聞きたいんだ。」

「な、成る程・・・。」

「今から順番に1人ずつ取調べを行うぜ。まずはレイカからだ。他の皆は廊下で待っててくれ。」

 

マルゥルの言葉でレイカを除いて他のメンバーが彼の研究室から出ていく。マルゥルとレイカの2人だけになるとマルゥルが先に口を開いた。

 

「レイカ、カツ丼でも食うか?」

「か、カツ丼・・・いえ・・・いりません。」

「さて、レイカ・・・お前は犯人に狙われる心当たりはあるか?」

「こ、心当たりですか・・・やっぱり怪獣娘だから・・・ですかね・・・?」

「ほうほう・・・何故だ?」

「な、何故って・・・それは・・・ほら・・・私達は怪獣の魂を宿してる訳ですから・・・それが敵にとって邪魔なんじゃないでしょうか・・・?」

「成る程、確かに怪獣娘が犯人に狙われる理由としては充分だな。よし、部屋を出ていいぞ。次はツバサの番だ。」

 

レイカと入れ替わりでツバサが入ってくる。ツバサはマルゥルの疑問に対してGUTSスパークレンスとハイパーキーを取り出しながら口を開いた。

 

「犯人に狙われる心当たりはやっぱ・・・僕がウルトラマンって事かな?強い力を持っていると狙われる事も多くなると思うんだ。」

「成る程・・・強い力・・・怪獣娘であるレイカも同じ事を言ってたぜ‼︎よく分かった‼︎次だ‼︎」

 

ツバサに続いてユナがマルゥルの研究室に入る。ユナとマルゥルは向かい合うと話し始めた。

 

「やっぱり・・・私の血筋が関係しているのかな?」

「会長さんが言っていたユザレの血筋か・・・。」

「うん、思い当たるのはこれくらいかな・・・。あ、カツ丼はいいよ。気分じゃないから。」

「ユザレの血筋に加えて・・・シズマ財団のご令嬢だもんな。狙われる可能性は充分に高いか?」

「いや、そこの部分は・・・関係ないと思うけど・・・。」

 

ユナの呟きも聞かず、マルゥルは考え始める。するとある結論に達した。

 

「GIRLSに支給されたシズマ財団の巨額な資本をバックに開発された装備・・・ユナ、アキトを呼んできてくれ‼︎」

「え⁉︎う、うん‼︎」

 

ユナと入れ替わってアキトがマルゥルの部屋に入ってくる。マルゥルはアキトが入ってくるなり、彼を指差して断言した。

 

「アキト、次に狙われるのは・・・お前だ‼︎」

「は?」

 

アキトはマルゥルの言葉に意味が分からず、困惑の顔を浮かべている。するとマルゥルはGUTSハイパーキーを取り出して口を開いた。

 

「だってそうだろ⁉︎GUTSハイパーキーはお前の発明なんだからな‼︎怪獣の力を込めたキーなんてどうやって作ったんだよ⁉︎」

「これまで現れた怪獣や宇宙人、そしてお前が知るまだ地球に来た記録がない宇宙怪獣が記録されたデータベースからデータをキーに変換しているだけだ。」

「おっ・・・おお!自信満々だな‼︎」

「なぁ、この取り調べ本当に意味あるのか⁉︎」

 

マルゥルはアキトの言葉を聞かず部屋を出て行く。アキトは苛ついた顔でその後を追う。そしてマルゥルの部屋には誰もがいなくなったが、その隣の部屋にはイグニスとサリーがいた。イグニスの手には盗聴器があり、使っていない部屋を勝手に拝借して聞いていたらしい。

 

「へえ・・・データベースねえ・・・。」

「兄貴・・・?」

 

イグニスは先程のマルゥルとアキトの会話を聞いてほくそ笑んでいる。サリーはイグニスの笑みに疑問を浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

「うーん・・・このGIRLS東京支部には狙われる可能性がある人物が多くて犯人の次の狙いが定められねえ・・・怪獣娘に至っては全員がレイカと同じ解答しやがって・・・確かに皆、怪獣娘ってだけで狙われる理由としては十分すぎるしよ・・・。」

「あのさ、マルゥル・・・ボク思うんだけど・・・さっきの赤い液体は血じゃなくてケ」

「あれ?・・・皆んな見て‼︎」

 

一通りの人物の取り調べが終わってツバサ達は事件現場であるメインテラスに戻る。マルゥルがブツブツ呟く中、アキが何かを伝えようとする中、ミカヅキがある異変に気付く。全員が彼女が指差す方向に目を向けるとメインテラスには既に赤い液体が拭き取られていた。それを見たツバサが思わず前に出る。

 

「証拠が隠滅されてる‼︎一体誰が⁉︎」

「コラ‼︎現場を荒らすな‼︎引っ込んでろ‼︎」

「ご、御免・・・。」

 

マルゥルの剣幕に思わずツバサは後ずさる。マルゥルは赤い液体が付いていた床を虫眼鏡で見てじっくりと観察している。マルゥルは現場を観察するも横から並んでくるツバサを鬱陶しく感じる。

 

「な、何で⁉︎どうして⁉︎一体誰が⁉︎」

「あー、煩い‼︎邪魔すんな‼︎今推理してんだよ‼︎」

「ご、御免・・・煩かった?」

「全くだ‼︎煩・・・待てよ。トモミはほんわかだが規律とかにはルールには厳しい人だ・・・。て事は・・・まさか・・・うおおおお真相は1つだああああああ‼︎」

「ちょっ⁉︎ちょっとマルゥル⁉︎」

 

マルゥルは現場を観察した結果と先程のツバサの言動から何かを思い付いたのか何処かへ走っていく。ツバサ達はその後ろを見送る事しか出来なかった。

 

「行っちゃったね・・・。」

「・・・そういえばさ。」

「どうしたの?」

 

マルゥルが出て行って数秒間の沈黙が流れた後、ツバサが何かを思い出した口ぶりを見せる。ツバサに疑問を抱いたミカヅキが首を傾げるとツバサが全員を見据えて口を開いた。

 

「僕とトリガーの事・・・3000万年前に飛ばされてそこで見た真実・・・レイカには既に話したけど、皆にはまだだったから・・・皆にも話そうと思う。皆、アキト先輩の研究室に来れない?アキト先輩もいいですよね?」

「・・・仕方ないな。お前らも来い。」

 

ツバサとアキトに連れられて、ユナと怪獣娘達はアキトの研究室に向かう。部屋に入ると全員が壁に貼られている石板に目を向けていた。そしてツバサが石板を見ながら語り始める。

 

「石板に描かれていた通り、3000万年の戦いの時、トリガーは闇の巨人だった。けど、闇の巨人だったトリガーはユザレとダイゴさん・・・ティガによって光の巨人になった。そして分かったんだ。僕は3000万年経って復活したトリガー自身・・・トリガーの光が人間となって生まれ変わったのが・・・僕だったんだ。」

「俺がウルトラマンになれなかった訳だ。」

「じゃあツバサちゃんもわたし達怪獣娘と似てるね。わたし達は怪獣の魂が人間に生まれ変わったらしいから。」

「確かに・・・僕もレイカ達と似てるかもしれませんね。」

 

レイカはツバサの話を聞いてこれまでにない真剣な表情になっている。アキはそんな彼女の様子が気になり、思わず問い掛けた。

 

「う、ウィンちゃん・・・どうしたの?今まで見た事のない顔になってたけど・・・。」

「はっ⁉︎・・・あ、アギさん・・・いえ、気になった事があって・・・。」

 

アキの問い掛けで我に帰ったレイカはツバサに近付く。彼女が自分の顔に視線を真っ直ぐ向けてきた事に気付いたツバサは疑問の表情を浮かべた。

 

「れ、レイカ・・・どうしたの?」

「ツバサ・・・ツバサがトリガーの生まれ変わりと聞いてずっと気になってた事があるんだけど・・・おばさまはこの事を知ってるの?」

 

レイカは心の底からツバサの事を心配していた。何故なら、ツバサの出生を知った今、ツバサはその母親であるレイナと血の繋がりが無い可能性が極めて高いと分かったからだ。その事でもしかしたらツバサは傷付いているのではないかと思ってたレイカは疑問を直球にぶつけたのである。しかし、レイカの心配とは裏腹にツバサは平常だった。

 

「・・・分からない。でも・・・母さんは最初から僕がこうなる事を知ってた・・・そんな気がするんだ。それに・・・例え血が繋がっていなかったとしても母さんは母さんだよ。」

「ツバサ・・・。」

「強いな・・・お前は。」

 

思ったよりメンタルが強かった幼馴染にレイカは安堵の表情を浮かべる。アキトもその姿を見て素直にツバサを評価する。その一方でツバサは先日の戦いを思い出しながら、思い詰めた顔でグリッタートリガーエタニティのキーを取り出した。

 

「けど、僕はグリッターの力を使いこなせてない・・・もっと頑張らないと・・・。」

「ツバサ・・・。」

 

思い詰めた表情のツバサの右肩にレイカが手を置いた。そしてGIRLS一のムードメーカーであるミカヅキも左肩に手を置いた。

 

「大丈夫よ、ツバサ。貴方ならきっと出来るわ。」

「そうだよ‼︎わたし達もいるんだから‼︎だから・・・一緒に頑張ろう‼︎」

「2人とも・・・ありがとう・・・。」

 

笑顔を浮かべながら自身を励ましてくれた2人に思わずツバサも安堵の笑みを浮かべる。するとツバサのスマホに着信が入った。ツバサが画面を確認するとマルゥルからの電話だと分かり、電話に出る。

 

「もしもし?マルゥルどうしたの⁉︎」

『犯人が分かった‼︎ツバサ、全員を集めてすぐにメインテラスに来い‼︎』

「え⁉︎ちょっとマルゥル⁉︎」

「どうしたの、ツバサ?」

 

ツバサは全員にマルゥルからの電話内容を伝える。全員が空回りしているマルゥルからの連絡であった事から思わず怪訝な表情になるもトモミの行方を知るためにもメインテラスに集まる。ツバサ達がメインテラスに来ると既にマルゥルが探偵みたいなコートを着て待っていた。

 

「来たか、お前ら・・・。」

「マルゥル・・・犯人が分かったって聞いたけど・・・。」

「ピグモンが消えた理由、本当に分かったのかよ?」

「勿論だ。それとその前に・・・。」

 

ツバサとベニオの言葉に答えたマルゥルは真っ直ぐミクに向かっていく。その様子に疑問を浮かべるミクの表情も無視してマルゥルは彼女に詰め寄るとミクを問い詰めた。

 

「ミク・・・確かお前・・・アメリカの大怪獣ファイトでNo. 1の実力を持つパワードゼットンとゼットンの大怪獣ファイトの試合・・・そのチケット当選してたよな?」

「な、何でマルゥルが知ってんの⁉︎」

「俺様、オペレーターで機械にも強いんだよ・・・ソウルライザーの記録を探れば御茶の子さいさいだぜ。」

「ちょっ⁉︎何勝手にわたし達のプライバシーを覗いてんの⁉︎」

「・・・最低ね・・・。」

 

マルゥルの発言に驚くヨウを無視してマルゥルは動揺するミクに詰め寄っていく。

 

「お前はどうしてもその試合が見たい・・・けどそれにはルールに厳しい所もあるトモミが邪魔だった・・・。そう、犯人は・・・。」

「ただいまです〜。」

 

マルゥルが動揺するミクを犯人だと告げようとした時、ツバサ達の元に衝撃の人物がやってきた。それは何者かに殺害されたと思われたトモミだったのだ。思わずツバサ達は彼女を見て驚愕の表情を浮かべる。

 

「「「ぴ、ピグモンさん⁉︎」」」

「あれ?皆さん集まってどうしたんですか〜?」

「ピグモンさん、生きてたんですか⁉︎」

「ちょっと〜、勝手に人を殺さないで下さいよ〜⁉︎全国のGIRLSの支部が集まる会議に出席していただけですって〜‼︎」

「けど、ボク達何度もソウルライザーに電話を掛けましたけど、全然電話に出ませんでしたよ⁉︎」

「ソウルライザーは今、メンテナンスに出しているのでもし緊急の用があったら私用の携帯に掛けるようにマルマルに伝えた筈ですが?」

 

アキの疑問に答えたトモミの返答を聞くと全員がマルゥルの方向を見る。マルゥルは「ヤベエ、忘れてた・・・。」とでも言いたげな様子で動揺するも、すぐに赤い液体が付着したピグモンの制服を見せる。

 

「じ、じゃあこの血痕が付いた制服は⁉︎」

「血痕?」

 

トモミはマルゥルが見せた制服を見て少し怒った顔でハンカチを取り出す。ハンカチには制服と同じ赤い液体が付着していた。

 

「皆さん、汚したならちゃんと掃除して下さ〜い!あんなに汚したまま放置したらピグモン怒っちゃいますよ〜‼︎」

「ご・・・御免なさい‼︎」

「じ、実は・・・床を汚したの・・・アタシ達です‼︎」

 

トモミの声に思わずヨウとミクが言いづらそうな表情で名乗りを挙げる。ミクはバツが悪そうな顔でケチャップのボトルを取り出し、床が汚れていた原因を説明し始めた。

 

「じ、実は・・・アタシとバッサーちゃんたまたま一緒にお昼ご飯にホットドッグ買って・・・。」

「ケチャップ開けようとしたら・・・詰まってて・・・力づくで開けたら・・・床にぶち撒けちゃったんス・・・。」

「原因はミクちゃんとバッサーちゃんだったの⁉︎」

「ていうか・・・やっぱそれケチャップだったんだ。ていうか何でそれを先に言わないの⁉︎」

「マルゥルが完全に盛り上がっちゃって・・・言い出せなくて・・・。」

「け、・・・ケチャ・・・ケチャ・・・。」

「はぁ・・・何だそういう事かよ。」

「人騒がせね。」

 

赤い液体の思わぬ正体にマルゥルが唖然とする中、ベニオとマコが溜息をつく。マルゥルが忍び足を立ててその場から去ろうとするとランとミコに腕を掴まれ拘束される。2人は怪獣娘に変身しており、もはやマルゥルに逃れる術など無かった。

 

「マルゥル・・・貴方・・・私達に言わなきゃいけない事があるでしょう。」

「よくも散々振り回してくれたね〜・・・。」

「アハ・・・アハハハハ・・・最近見てる探偵ドラマ見て思わずスイッチ入っちまったけど・・・現実じゃ上手くはいかねえか〜・・・アハ・・・ハハハ・・・。」

 

その日の夕方、GIRLS東京支部内にてマルゥルの悲鳴と謝罪の声が響き渡った。

 

「「「「「マルゥル‼︎」」」」

「ひいいいいいいいいいいい‼︎御免よ〜‼︎」




皆さん、久々で忘れてる方も多いと思いますがクロスオーバーユニバースでは原作が総編集編だった話でも戦闘シーンを入れます。
次回の本格的な戦闘シーンではまたしてもティガと交戦経験のある怪獣が出ます。何が出るかは次回までお待ち下さい。
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